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市川 篤 院長の独自取材記事

かしわばらクリニック

(春日井市/勝川駅)

最終更新日:2020/04/01

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黄色の外壁と深緑の屋根が特徴的な「かしわばらクリニック」。すべての部屋の天井が高めに作られており、温かみのある白い壁や木材の装飾と相まって、心地よい開放感が漂っている。中でも、待合室の8メートルにも及ぶアーチ状の天井は圧巻。「初めて来院される方は皆さん見上げて驚かれるんですよ」と市川篤院長。自ら建築士と打ち合わせを行い、建材やバリアフリーなどへのこだわりを随所に発揮した。内科、漢方内科、小児科、アレルギー科を標榜する同院の基本理念は「自発的治癒力を導く医療」。症状や病気に悩む患者に対し、人間が本来持つ治癒力を高めるためのサポートを治療のメインとしている。対話を第一にした診療や、漢方薬を用いた包括的な医療、クリニックづくりのこだわりなど幅広い話を聞いた。
(取材日2016年10月4日)

会話重視の診察と漢方薬を用いた包括的な医療

診療の特徴を教えてください。

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当院のモットーは、漢方薬をメインとした「自発的治癒力を導く治療」。漢方医学特有の診察および漢方薬の処方と、血液検査やレントゲンなどの西洋医学的な診察を組み合わせた診療を行っています。漢方医学では、患者さんの自覚症状はもちろんのこと、その時の話し方や呼吸の状態、体に出ているわずかな生体情報を把握することによって治療方針や処方を決定していきます。そのため、診察時間のほとんどは「会話」に費やされるといってよいでしょう。患者さんは来院される際に解決したい症状を訴えるわけですが、その症状をとりまく家庭環境や仕事の状況などまで踏み込んでお話しすることで、患者さん自身も気づいていなかった心身の不調を発見することができるケースは非常に多いです。表に出ている症状はもちろんのこと、その隠れた不調にも踏み込んで改善を働きかけることにより、体全体の「健康」をお手伝いしたいと考えています。

西洋薬と漢方薬の違いはどんなところにあるのでしょうか?

端的にいえば、西洋薬は「一つの症状や病気に対してダイレクトに働きかける」もの、漢方薬は「複数の病気や慢性的な症状、全身の病気に働きかける」ものです。西洋薬はあらかじめパッケージ化されていて、熱や痛みをとる、血圧を下げるなどの数値の改善に有効ですが、許容される範囲内で副作用が生じるケースが多いです。一方、漢方薬は多種の生薬を組み合わせ、体内のバランスの乱れを整えることで治癒力を高めることを目的としたもので、体にやさしい作用効果が期待できるといわれています。当院ではできるだけ患者さんご自身の力で病気を治療してほしいという考えから、漢方薬の処方をメインとしていますが、症状に合わせて西洋薬の使用も柔軟に行っていますので、「漢方」という言葉にとらわれず、気になることがあればお気軽にご相談ください。

訪れる患者層や、訴えの多い症状についてお聞きします。

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乳幼児から高齢者まで幅広い患者さんにお越しいただいています。症状としては、体のだるさや頭痛などの不定愁訴やアトピー、女性は更年期障害の方が多いでしょうか。私が過去にがん治療に携わっていたこともあり、がん治療を受けていた方や治療中の方が相談にいらっしゃることも多いです。患者さん一人ひとりの診察時間は限られていますので、短い時間の中でしっかりと症状を伺い、顔や体の変化を見逃すことのないよう気を配りながら対応しています。

医師人生を変えた漢方医学との出会い

漢方医学を専門にされたきっかけを教えてください。

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他の病院で勤務医をしていた時に経験した父親の病気がきっかけです。ある日、父親が喘息になり、入院が必要な状態になってしまいました。その準備を整える際、参考になればと呼吸器を専門とする知り合いのドクターに相談したのですが、そこで「漢方薬を使ってみてはどうか」とアドバイスをいただいたんです。少しでも良くなるのならと飲んでもらい、様子を見ていました。勤務医時代は血液内科を専門にしていましたので、漢方薬についての知識があまりなく、その働きにとても驚いたことを覚えています。この経験から「自分の患者さんにも勧めたい」と思うようになり、徐々に治療を行っていきました。患者さんのさまざまな声もうけ、漢方医学を提供するクリニックの開業に至りました。

クリニック開業までは、どんなご経験を?

川崎医科大学を卒業後、名古屋医療センターにて研修医を経験しました。その後は名古屋記念病院の腫瘍内科にてがん治療を、大学病院や県外の病院にて血液内科を専門に学びました。1992年には悪性リンパ腫に関する血液内科の分野で出した論文が認められ、医学博士号を習得しています。診察から治療まで一括して携われる血液内科には大学在学時から興味があり、特に力を入れて学んだ分野です。現在も経験や知識を生かして治療に役立てていますよ。

この地を選んだ理由をお聞かせください。

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実は、もともと父親が医師でして、この近くで病院を営んでいたんです。なじみ深い土地に自分のクリニックを持つことは自然な流れでしたね。小さい頃から父親の背中を見ていましたので、自分も医師になるのは当たり前のように感じていました。父親の病院に通われていた患者さんのお孫さんが当院にいらっしゃることもあり、二世代にわたって地域医療に貢献できる喜びは大きいです。漢方医学はまだまだ浸透していない分野ですから、地域の皆さまをはじめ、これからは遠方の方のお役にも立てるよう、より啓発に励まなければと思いますね。

治療環境の充実や生活指導なども踏まえ、健康を支援

ユニークな建物が印象的ですが、クリニックづくりへのこだわりはありますか?

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漢方薬とは、人間が本来持つ自発的な治癒力をアシストするものです。そのため診察を受ける環境や、クリニックから受ける印象をどう整えるかには特に気を配りました。人がリフレッシュできる場所は自然の中であると考え、建物のイメージを「森林」に統一。花梨(かりん)という木の床材を全フロアに用い、木目を生かしたドアや木の装飾を院内の全体に施しました。壁材に使っているのはホタテの貝殻ともみ殻。化学物質を含んでいないため刺激臭や有害物質の発散の心配がなく、アレルギーが不安な方でも安心して過ごしていただけるようになっています。冬場には床暖房を入れていますので、足元からリラックスしていただければ幸いですね。私の要望をこまやかに聞いてくださった設計士さんにはとても感謝しています。

随所に患者の健康を応援する心配りが施されているのですね。

診療においても、検査や薬の処方に加えて運動指導や生活改善のアドバイスを行っています。医師の使命は病気を治療することですが、それ以上に私は「患者さんが幸福な人生を送るためのお手伝いがしたい」と思っているんです。幸福な人生とは、人それぞれが達成したい目標に向かって取り組み、その時間を満喫し、楽しむこと。そのためには健康が第一です。ですから患者さんには「体は動かせるうちに動かしておいてください」とお伝えしています。70~80代の方でも、体が動いているうちは「元気」なんです。一旦動かせなくなると、どんどん体は弱っていき、いずれは寝たきりになってしまうでしょう。私も自由な時間があるときは体を動かすようにしており、毎日の通勤は自転車での移動を楽しんでいます。肌で風を感じ、鳥のさえずりを聞き、川の流れなどを見ながらの運動はとても気持ちがいいですよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

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当院の漢方医学はまだまだ進歩の途中です。たくさんの患者さんに出会い、診断し、漢方薬の処方を通して経験を重ね、今後の治療に生かしていきたいと思っています。他の病院で治療を断られた患者さんが、当院にいらっしゃり、治療を進めていくケースもあります。そういった経験を増やしていければうれしいですね。現在の患者さんは周辺地域の方がほとんどですが、今後は遠方の患者さんにも遠隔診療を提供したいと考えています。遠隔医療とは、医療機関への来院が難しい人のために電話やビデオチャットなどを通じて医師が診察を行うものです。これまでは離島などのへき地でのみ行われていましたが、厚生労働省の通達により2015年8月から全国での診察が可能になりました。県外の方はもちろん、通院が難しくなった方へもしっかり対応できるよう体制を整えていきたいです。多くの患者さんと接する機会を増やし、より漢方医学の良さを広めていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ワンコイン漢方健診/500円

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