悪い癖を修正しきれいな歯並びをめざす
子どもの早期矯正
とみもと歯科医院
(大阪市港区/朝潮橋駅)
最終更新日:2023/01/12
- 自由診療
きれいな歯に対する意識が高くなりつつある今、親にとって子どもの歯並びは大きな関心事。将来、口のことで苦労させないためにも、適切な処置を受け、長い人生を笑顔で送ってもらいたい。しかし、いつから始めればいいのかといったタイミング、痛みはあるのか、矯正期間などの面も踏まえて、自身の子どものために考えている親の注目を集めているのが、子どものうちに行う早期矯正だという。歯並びが悪くなるさまざまな原因を、マウスピース型の装置とトレーニングによって除去をめざし、正しい顎の成長や美しい歯並びへの誘導を図る。痛みが少ない、起きている間の装着時間が少ないなど、そのメリットは数多い。今回は早期矯正に取り組む「とみもと歯科医院」の冨本昌之理事長に、その詳しい内容を聞いた。
(取材日2017年10月28日/再取材日2022年11月21日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q子どもの矯正は、いつ頃から始めればいいですか?
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A
永久歯に生え替わる途中の、小学1年生から3年生が最適なタイミングだと思います。早期矯正は装置にお任せではなく、舌や口周辺の筋肉のトレーニングを伴います。矯正の内容や必要性を子ども自身が理解し、治したいと自覚してもらう必要がありますから、幼稚園児には少し難しいかもしれませんね。また、小学校高学年から中学生にかけて成長発育が終わる、それからでは抜歯を伴う可能性が出てきます。将来、歯を失いたくないから矯正するわけですから、やはり早めに始めて抜歯をせずに行っていくのが良いと思います。小学校低学年のお子さんがいれば、今がちょうど矯正のタイミングだとご理解ください。
- Q矯正中の歯磨きはどうすればいいですか?
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A
早期矯正で取り入れているのは、マウスピース型装置を用いた矯正です。これだけで改善につながらず、永久歯に必要なスペースが確保できない場合は、歯列を裏側から拡大させる簡単な針金の装置を併用することがあります。これは、本来の顎の発育を手助けする補助的な装置と考えていただければいいと思います。旧来のブラケット型の矯正装置だと歯を磨きにくいため虫歯になりやすいのですが、早期矯正では複雑な装置を使わないので歯磨きはさほど難しくありません。装置の手入れは、いつも使っている歯ブラシで掃除していただいて問題ありません。毎回のブラッシング時に同時に洗うよう習慣づければいいと思います。
- Qどれぐらいの期間で矯正は終わりますか?
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A
積極的に歯を動かすのは2年間ほどで、あまり個人差はありません。その間は装置を着用していただきます。ただし、時期が来て装置を外したからといって矯正が終わったわけではありません。すべての歯並びが完成するのは小学6年生から中学1、2年生ぐらいですから、装置を外した後も、そこまでは定期検診で様子を見させていただきます。もしも途中で不具合や不正咬合の症状が出てきた場合は、もちろんそれに対応させていただきます。慌てずにじっくり、子どもの成長とともに進めていくことが大切ですから、子どもさん本人も保護者の方も、長い目でお付き合いいただければと思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1まずは事前説明会に参加
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子どもの矯正について、保護者に正しい知識を深めてもらおうと実施しているのが「早期矯正説明会」。毎月第3土曜日の午後1時30分から、診療室にて約1時間かけて行われる。矯正の知識や装置の特徴、矯正方法などの説明はもちろん、歯科医師に任せるだけでなく、子どもと保護者が一緒に取り組む意義などを質疑応答を交えて聞くことができる。参加には事前予約が必要で、1回の定員は10人、埋まり次第受付終了。
- 2検討する場合は個別相談へ
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説明会を聞いて現実的な興味があれば、個別相談でさらに具体的な説明を受けたり質問したりすることができる。子どものケースに合わせたより詳しい矯正の流れを知り、かかる期間や費用など、よく納得した上で矯正に入ることが重要だ。ちなみに、すぐに矯正を始めたいという場合も、必ず1回は無料の早期矯正説明会への参加が必須となっている。
- 3矯正開始の前にデータを収集
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矯正の前に、診断のためのデータ収集が行われる。レントゲン撮影や口の中の写真撮影はもちろん、顔貌写真や立位姿勢の撮影、飲食時の動画などを細かく収集。悪い癖があると、それが歯並びに影響するため、日常の癖を見つけることは非常に重要だという。特に呼吸が大切で、口呼吸から鼻呼吸になると歯並びだけではなく姿勢にも影響を与え、呼吸が改善されると真っすぐに姿勢良く立てるようになる場合もあるのだとか。
- 4悪い癖を直すことがキーポイント
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最初は鼻呼吸にするためのトレーニングからスタ−ト。正しい呼吸法をビデオを見ながら練習すると、次はいよいよマウスピース型装置を使ったトレーニングに入っていく。舌を上顎の内側にぴったりつける練習を重ね、鼻呼吸を促進。同時に口の周囲の筋肉や飲み込み時の悪い癖を改善し、歯を正しい位置へと誘導していく。装置の装着は1日10時間が目標。ほとんどが就寝時で、日中は1、2時間なので着けて外出をする必要はない。
- 5歯並び完成までメンテナンスは欠かさずに
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装置を装着した約2年間の矯正期間中は、1ヵ月に1回、必要に応じて2週間に1回の検診で、歯の状態やトレーニングの成果などをチェック。装置を外した後も、歯並びが完成するまでは3ヵ月か4ヵ月に1回の間隔で定期的に通い、変な癖が再発していないかチェックを受ける必要がある。常に大がかりな装置を入れていたわけではないので、装着中との生活に、さほど大きな違いは感じないという。
自由診療費用の目安
自由診療とは早期矯正/44万円