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今野 泰宏 院長の独自取材記事

こんの眼科

(さいたま市浦和区/北浦和駅)

最終更新日:2021/10/12

今野泰宏院長 こんの眼科 main

JR京浜東北線の北浦和駅西口から埼大通りを少し歩くと、左側にスタイリッシュな建物が見えてくる。その1~2階にあるのが「こんの眼科」だ。エントランスを一歩入ると黒のソファーが並べられており、シックで落ち着いた雰囲気が漂う。待合室からは中庭も眺められ、気持ち良い時間が過ごせそうだ。今野泰宏院長は、2001年の開業以来「できないことがないクリニック」をめざし、眼科疾患に悩む多くの患者の要望に応えてきている。最近では、近視矯正治療の主役の一つ、フェイキックIOL手術にも注力している。また、国内でもまだ少ない飛蚊症に対するレーザー治療も実施している。そんな今野院長にクリニックの特徴や眼科医療にかける思いなどについて聞いた。

(取材日2020年5月18日)

一人ひとりのニーズに応える診療を

こちらにはどんな患者さんが多く受診されているのですか。

今野泰宏院長 こんの眼科1

赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢層の方に来ていただいています。患者さんたちの主訴もさまざまです。結膜炎や近視、コンタクトレンズ処方、オルソケラトロジーなどが多いですが、年齢とともに白内障や緑内障の方が増えます。当クリニックでは、近視矯正手術であるフェイキックIOLなどを行っており、地域にお住まいの方だけでなく、遠方から来られる方も増えています。インターネットで症状を調べて、ひょっとするとこの病気ではと思って受診される方も少なくないですね。

ここは駅からも近くて通いやすい環境ですが、ここに開業なさったきっかけを教えてください。

さいたま赤十字病院での勤務をきっかけにさいたま市に住み始めました。その後、東大病院や東京女子医大病院に勤務していましたが、その時もさいたま市から通勤していました。住み心地が良く愛着も湧いたので、開業する場所に選びました。最初は小さなクリニックからスタートしたのですが、幅広い眼科疾患に対応するためより多くの設備が必要と感じ、広い場所への移転を考えていました。そんな時、このすてきな建物と巡り合い、移転を決意したのです。ここは1階が待合室と診察室、2階が手術室とリカバリールームになっています。内装と受付スタッフのユニフォームは上質感を重視して、しっかりとした中でリラックスしていただけるようにしました。

診療の際に心がけていることはどんなことですか。

今野泰宏院長 こんの眼科2

同じ病気でも患者さんの仕事や家族構成などの社会的背景によって悩みが違っています。よくお話をお伺い、問題点は何かをしっかり把握するようにしています。患者さんの中には、よく見えていないことに気づいていない方も多いですね。同じ視力でもライフスタイルによってはその視力でいい場合と、もっと視力を出さなければならない場合などがあります。特に重要なのがその方の職業です。例えば、家で暮らしている高齢者の方と電車の運転手では、必要な視力も大きく異なります。そのため問診票には必ず職業を記入してもらい、診察の時にも確認して診断しています。

全世代の眼科疾患に幅広く対応するため医療環境整備を

こちらでは専門的な手術も数多く対応しているそうですが。

今野泰宏院長 こんの眼科3

年齢とともに増える病気に白内障、黄斑前膜や網膜剥離、眼瞼下垂などがあります。手術後でも自宅で過ごすほうが安心で医療費もかからないためこれらの手術を日帰りで行っています。白内障の手術では、特定の距離にピントを合わせることを目的とした単焦点眼内レンズを用いた手術のほか、眼鏡をかける必要がほとんどなくなることが望める多焦点眼内レンズも選択できます。精度の高い手術のためには手術前の精密な検査とデータの解析が必須なため、当院では先進の検査機器も充実させています。網膜の断層写真を撮るための光干渉断層計、角膜曲率・屈折検査装置、眼圧計などの検査機器や、先進の眼内レンズを正確に計算するための光学バイオメーターなどをそろえています。斜視や弱視にも対応し、斜視を細かく定量する検査機器や斜視弱視訓練に使用する機器も積極的に導入しています。これらを駆使して、幅広い眼科疾患の検査や手術に対応する体制を整えています。

これらの他に特に力を入れている治療はございますか。

さまざまな程度の近視の方を眼鏡から解放する治療です。近年アジアを中心に近視の方が急増しているといわれています。近視は眼鏡をかければ解決するという時代ではなくなっています。近視が進行すると網膜剥離や緑内障などの重い病気のリスクが高くなりますから、近視の進行を少しでも抑制しようというのが世界的なトレンドです。中程度までの近視の方には「オルソケラトロジー」が役立ちます。これは就寝時に特殊なコンタクトレンズを装着して角膜を矯正し、日中は裸眼でも見えるようにするための治療法です。オルソケラトロジーは、近視進行を抑制することを大学病院との共同研究を行い、海外への研究発表もしてきました。また当院ではすでに固まってしまった成人の近視矯正法としてフェイキックIOL手術を積極的に行っています。小さい頃からの悩みが消え、明るい笑顔のごほうびを患者さんからいただいています。

そのフェイキックIOLとはどんな治療なのですか。

今野泰宏院長 こんの眼科4

フェイキックIOLは、角膜を3ミリ切って虹彩と水晶体の間に非常に薄くてやわらかいレンズを入れて近視を矯正する治療法です。近視矯正手術としてはレーシックがよく知られていますが、このフェイキックIOLはレーシックのように角膜を削る必要がないため、強度近視の人や角膜の薄い人でも手術が可能です。フェイキックIOLは、もしも何か不具合が生じた時にもレンズの除去ができるという、手術の中では珍しくもとに戻せるという特徴もあります。コンタクトレンズの障害を起こす方、面倒な方にはお勧めしています。

こちらの診療体制について教えてください。

今、私の他に非常勤の医師が7人いて、曜日、時間で順番に診察しています。眼科医師としてそれぞれ得意とする専門分野があり、患者さんの症状にあわせてベストな担当医を選べるよう、より良い医療を提供できるよう臨機応変に対応しています。視機能検査において国家資格をもつ視能訓練士も在籍しており、小児の斜視や弱視の検査や訓練、治療を行っています。

目は情報取得の多くを担う器官。早期の治療が大切

眼科の医師になったきっかけを教えてください。

今野泰宏院長 こんの眼科5

人のためになる仕事に就きたいという気持ちが強く、そのひとつが医師という仕事だと思い医師を志しました。眼科を選んだきっかけは、私自身が中学生の時から視力が低下してきて眼鏡が必要となり、目が悪いことのつらさを実感していたからです。このつらさを理解できるからこそ、同じ悩みを持つ人のために良い仕事ができるのではないかと考えたのです。人間が得る情報の8割以上は視覚によるものともいわれます。眼はわずか7グラム程度の臓器ですが、とても重要な器官であることを改めて感じています。

ところでプライベートはどのようにお過ごしですか。

さまざまな場所に出かけるのが好きです。いつも時間がないので心身ともにリラックスさせることが明日からの活力になります。遠方で開催される勉強会にも参加し、新たな知見を得た後に少し街を歩いてからおいしいもののご褒美。また家族と過ごす時間はバーベキューをしたり、たまには料理も作ります。体調管理には気をつけおり、特に手術の前日は無理せず心身を整えるようにしています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

今野泰宏院長 こんの眼科6

これからも眼科医療の進展に合わせて新しい治療法を導入しながら、常に研鑽を積みどんなことにも対応できるクリニックを維持します。何よりも患者さんの未来のためになる良質の眼科医療、スタッフが働きやすい環境、それらを含めて広く社会に貢献していきたいと考えています。蕨市にある「ひかる眼科」とも連携しながら、地域の方々のニーズにさらに応えていこうと思います。どんな病気も早め早めに対処することが大切です。素人判断で放っておくと取り返しのつかないことになってしまう場合もありますので、気になることがあれば早めに御相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー(両目)/24万8600円~、眼内コンタクトレンズ手術(両目)/68万2000円~、多焦点眼内レンズによる白内障手術(片目・乱視なし)/57万2000円~、飛蚊症レーザー/20万9000円~

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