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三宅 巧 院長の独自取材記事

みやけクリニック

(北九州市八幡西区/黒崎駅)

最終更新日:2023/10/04

三宅巧院長 みやけクリニック main

陣山三丁目交差点すぐそばにある「みやけクリニック」。三宅巧院長は、小児救急や新生児、小児循環器の診療に長く携わり、北九州市立八幡病院部長も務めたベテランドクターだ。1994年に開業し、2000年に現在の場所に移転。小児科に加えて内科や循環器内科も併設し、子どもから高齢者まで診療するファミリークリニックとして認知されている。近年は発達障害の診療や、病気になる前のケアとしての予防接種や乳幼児健診に注力しているという。診察室には子どもたちからの手紙が多数掲示されており、地域の人に親しまれている人柄がうかがえる三宅先生。診療において心がけていることや今後の展望など話を聞いた。

(取材日2023年7月25日)

小児科を中心に、地域に根差したファミリークリニック

小児科の医師をめざされた理由は何ですか?

三宅巧院長 みやけクリニック1

私が小学2年生の時に、父がこの近くで小児科のクリニックを開業しました。当時は子どもの数がとても多く、毎日忙しく診療していましたね。そんな厳しくも優しい小児科の医師であった父が私の原点です。福岡大学医学部を卒業後は、いくつかの病院で新生児医療や小児救急など、小児科のさまざまな分野で研鑽を積んだほか、熊本県小国町や長崎県壱岐市にも赴任しました。赴任先では、朝起きたら近所の方が海で釣った魚や畑で収穫した野菜を玄関先に持ってきてくださっていたことも。地域の方と関係を深めながら医療に携わることができたのも良い経験です。

中でも小児循環器がご専門とお聞きしました。

最初は心臓外科に興味があったこともあり、小児科の中で近い分野となる小児循環器を専門的に学びました。先天性の心疾患の診療に携わり、カテーテル治療もしていました。現在のクリニックでも、心電図やエコー検査、循環器疾患の診療を行っています。それから小児救急医療に精通した市川光太郎先生との出会いも、私にとって大きな学びとなりましたね。診療を断らず責任を持って患者さんを診るという医療人としての姿勢を叩き込まれました。市川先生が主催していた勉強会を今は私が引き継いでいます。

大学病院や基幹病院で経験を積まれた先生が、開業されたきっかけは何だったのでしょう。

三宅巧院長 みやけクリニック2

父が亡くなったのがきっかけです。それまではクリニックを継ぐことはあまり考えていなかったのですが、母から「せっかくクリニックがあるのだから続けてほしい」と頼まれたんです。当時勤務していた北九州市立八幡病院では小児救急に携わっており、ずいぶん引き留められました。しかし違った角度から小児科医療に携わっていきたいと考え、1994年にクリニックを継承することに。お子さんから高齢の方まで診られるファミリークリニックでありたいという思いから、内科と循環器内科も診療するようにしました。お子さんは夜間に体調不良になることも多いので、当時は24時間体制で診療していたんですよ。

発達障害の子どもの診療にも注力

2000年に現在の場所に移転されたそうですね。クリニックづくりでこだわったところはありますか?

三宅巧院長 みやけクリニック3

実は建築家にも憧れていたんです。今も旅先でいろんな建築を見て回っているんですよ。このクリニックを新築した時は、福岡で数多くの店舗を設計している建築家の方に依頼し、安全性に配慮しながらもクリニックらしくない空間をめざしました。待合室に面して池を配し、子どもたちのために木のおもちゃがたくさん置いてある広いプレイルームを設けました。コロナ禍により使用制限をせざるを得ませんでしたが、折を見て使用を再開したいと思っています。

どんな患者さんが多く来院されますか?

大人の患者さんは、高血圧や糖尿病、高脂血症など。小児科の患者さんはやはり発熱や感染症が多いでしょうか。こんなことで受診をして良いのかなと迷うこともあるかと思いますが、受診をためらって重症化するよりも、「大したことがなくて良かった」となるほうがはるかに良いんです。ですから気になることがありましたら、早めに来院いただけたらと思います。ここは基幹病院が近くに複数あるという恵まれた立地です。専門的な病院で診てもらったほうが良いと判断したらすぐに紹介できるのが利点ですね。診てくださる先生の専門分野や病院の設備などを勘案して、脳外科だったらこの病院、整形外科だったらこの病院といったように、疾患の種類によって紹介先を決めています。

最近は発達障害のお子さんの受診も増えてきているそうですね。

三宅巧院長 みやけクリニック4

ええ。育てにくさを感じて受診する親御さんもいますし、乳幼児健診で指摘されて受診される方もいます。発達障害の診断は他の疾患に比べると時間を要するのですが、お子さんも親御さんもつらい思いを抱えていらっしゃるでしょうからできる限り受け入れています。発達障害と診断されることはご家族にとって重いことだと思います。当院では、親御さんのお気持ちを受け止めながら、お子さんが将来自立できるようにするためにはどうすれば良いかという視点からアドバイスをしております。別館では言語聴覚士による言語指導も行っています。今後も療育センターや行政とも連携しながら発達に偏りがあるお子さんの支援をしていきたいですね。

「良かったね」と帰ってもらえる診療を

診療において心がけているのはどんなことですか?

三宅巧院長 みやけクリニック5

ありがたいことに多くの方に来ていただいています。だからこそ、診療の最後に「何か質問はありますか?」とお聞きするなど、患者さんが急かされていると感じないような診療を大切にしていますね。受診されるということは何かしらお困りのことや悩みがあるということ。それが丁寧に対応することによって、帰りには「良かったね」に変わり、満足していただけたら幸いです。また、待ち時間への心配りも強く意識しています。クリニックに入られた際の音や声を考慮しながら診療にあたっています。さらに乳幼児を診る際は、視診を重視しています。小さなお子さんの場合、「ここが痛い」と自分の状態を伝えることができません。加えて、症状が急変したり重症化したりすることもあるからです。見落としがないように、お子さんと親御さんの双方の心に寄り添いながら、細心の注意を払い診療を行っています。

開院から約30年になりますね。どんなことを感じていらっしゃいますか?

開院時に比べるとスタッフがずいぶん増えました。チームとして医療に取り組んでおり、どのスタッフも大切な一員です。定期的にミーティングを行い、クリニックの方向性を共有しながら診療を行っています。小児科はその方の人生の最初に関わることになります。そういう意味では元祖「総合診療」とも言えるかもしれません。私は当院の患者さんの家族構成もだいたい把握しているんですよ。子どもの頃に当院にかかっていた方が、ご自分の子どもを連れてきてくれたり、あるいはお子さんの診療で来院されていた親御さんが今度は年を重ねてご自身の体のことで受診されたりすることも。大人から子どもまで診られる、当院ならではと感じています。

今後の展望を教えてください。

三宅巧院長 みやけクリニック6

昔よりお子さんの体調不良は減っていることから、今後は一人ひとりの発育を丁寧に診ることと予防が小児科医師の役割になるでしょう。ですから当院では、予防接種や乳幼児健診に注力しています。専用の時間を設けていますので、どうぞご予約ください。お子さんに関する相談も受けつけています。最近の親御さんは気になることがある際、まずインターネットで調べられる方が多いのですが、専門家に聞けばすぐに解消できることが大半です。また、「離乳食は何グラム食べさせないと体に何か起こるかも……」と、マニュアルどおりでないと不安になってしまう親御さんが増えてきた印象があります。お子さんによって「適量」は変わりますし、子育ては思いどおりにならないものです。マニュアルどおりじゃなくても問題がないこともあるので、気になる場合は気軽にお尋ねください。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

2016~2019年に北九州地区小児科医会会長を務めた関係で、教育委員会や行政との関わりが増えました。その中で感じたことは、関係機関と連携しながら地域全体で子どもの育ちをケアしていくことが大切だということです。困難な状況にある子どもたちやご家族を、医療者としてしっかりとサポートしていきたいと考えています。気がかりなことがありましたら、どうぞお気軽にお越しください。

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