親知らずや顎の痛みなどの悩みに対応
歯科口腔外科のかかり方
医療法人弘栄会さくら歯科
(世田谷区/明大前駅)
最終更新日:2021/10/13


- 保険診療
歯科口腔外科と聞いたことはあるものの、一般歯科との違いがわからないという人も少なくないかもしれない。「難易度の高い親知らずの抜歯や粘膜疾患、顎関節症などを専門とするのが歯科口腔外科です」と話すのが、「さくら歯科」の横山弘継院長だ。同院には、歯科口腔外科を専門とする歯科医師が在籍し、歯科用CTも備えていることから、難易度の高い親知らずの抜歯にも対応可能だという。患者がわざわざ大学病院などまで行かなくても、必要な治療が受けられるような体制づくりを心がける。そんな同院の横山院長に、歯科口腔外科の診療について詳しく教えてもらった。
(取材日2021年9月3日)
目次
親知らずの抜歯や顎の痛み、粘膜の異常などは、歯科口腔外科を専門とする歯科医師がいる歯科医院に相談を
- Q一般歯科と歯科口腔外科の違いはどんなところですか?
-
A
▲口腔外科について語る横山院長
違いはここですと線引きをするのは難しいのですが、歯科口腔外科が得意とする代表的なものに、歯の頭のすべてや一部が顎の骨や歯肉の中に埋まっているいわゆる埋伏歯の親知らずや、近くを神経や血管が通っているなど難しい親知らずの抜歯があります。ほかに顎関節症、嚢胞や口腔がんなどの粘膜疾患の診断と治療などがあります。一般歯科の歯科医師も、これらについて基本的なことは勉強してきており、簡単な親知らずの抜歯などは行うことができますが、歯科口腔外科を専門とする歯科医師は、これらの症状に対してより専門的な研鑽を積んできており経験症例数も豊富ですので、より確実性と安全性を追求した診断や治療を行うことが可能です。
- Q歯科口腔外科領域を歯科医院で診てもらうメリットは?
-
A
▲CTによって多くの情報から診断が可能になる
例えば、一般的に親知らずを大学病院で抜歯してもらうとすると予約がかなり先になることが少なくありません。さらに、実際に診察を受けに行っても受付に時間がかかったり、エックス線撮影をするために検査室まで移動しないといけなかったりと1日がかりになってしまうことが多いでしょう。しかし、少なくとも当院ではそのようなことはなく、当日は無理でも迅速に治療を行います。また、当院には歯科口腔外科を専門とする歯科医師がいることに加えCTがありますので、抜歯する歯と神経や血管の位置関係を3次元的に把握し、より安全を重視した施術が可能です。当院では、難易度の高いものも含むほぼすべての親知らずの抜歯に対応します。
- Q顎の痛みの原因には、どのようなものが考えられますか?
-
A
▲顎関節症の治療にも対応している
顎の痛みの原因で一番多いのは、顎関節症です。顎関節症になると、顎を開ける時の痛みに加えて、正常時に比べて口が開かない、口を開けると音がするなどの症状のほか、片頭痛が出ることもあります。顎関節症は、過労やストレスなどが理由で、眠っているときに食いしばっている、歯ぎしりしているなどのほか、噛む時の悪癖も原因になり、比較的若い人に多くみられます。強くぶつけたなどの外傷でなることもあります。また、顎の痛みは顎関節症だと思っていても、診察をしてみると、例えば親知らずの炎症や顎の骨が石灰化してしまう病気など、顎関節症以外が原因のことも少なくありませんので注意が必要です。
- Q顎関節症は、どのように治療をするのでしょうか?
-
A
▲顎の痛みは、専門家での早期受診が重要
当院では、食いしばりや歯ぎしりなどが原因の場合にはナイトガードと呼ばれるマウスピースを作り、夜眠るときに装着してもらうことで顎にかかる力を軽減につなげ症状の改善を図ります。ナイトガード製作は、健康保険が使えます。症状が良くならない場合や顎の関節が石灰化を起こしている場合などは、より専門的な治療が必要になりますので大学病院などに紹介をします。顎関節症や虫歯、歯周病など歯科の病気は、風邪などと違って放置しておいても治ることはありませんし、検査をすると病気がかなり進行していることも少なくありません。そんなことにならないように、何かの症状があれば、早めに一度、診察を受けることをお勧めします。
- Q親知らずは、抜歯したほうが良いのでしょうか?
-
A
▲治療の際には丁寧に説明をする
100%とは言いませんが、基本的に抜歯したほうが良いでしょう。さまざまな理由がありますが、一つは、親知らずの周りが炎症を起こし膿んでしまいやすいこと。また、親知らずの手前には、第二大臼歯と呼ばれる歯がありますが、親知らずがあるとそこの歯磨きがしづらくなり、慢性的に汚れてしまい虫歯や歯周病、顎関節症などトラブルの原因となり得るからです。歯並びを乱す要素の一つにもなります。特に必要のない歯である親知らずをそのままにしておいて、第二大臼歯という一生使いたい歯を駄目にしてしまうということが少なくありませんので、特別な理由がなければ、予防的に抜いてしまったほうが、安心だと言えるでしょう。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。