歯科から発信する
全身の健康管理
安部歯科医院
(東大阪市/鴻池新田駅)
最終更新日:2022/06/22


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私たちは口から栄養や水分、空気を取り入れている。口を使って話し、コミュニケーションを取る。このように多くの役割を担う口に問題があると、さまざまなトラブルにつながることは容易にイメージできるだろう。「安部歯科医院」では、こうした考え方に基づいて、全身の健康を守るためのさまざまな取り組みを実践。赤ちゃんから高齢者までを対象に、健康な口づくり、健康づくりに力を入れている。口の状態と全身の健康はどのようにリンクしているのか。同院が発信する口の健康管理を通じた全身管理「健康歯科」とはどのような取り組みなのか。安部逸世(いっせい)院長と尾形愛先生、さらに患者の生活改善のための指導などを担当する同院の管理栄養士に話を聞いた。
(取材日2021年12月18日/再取材日2022年5月19日)
目次
赤ちゃんから高齢者まで、健康な口づくりを通じて全身の健康づくりをめざす「健康歯科」を実践
- Q口腔内と全身の健康はどのようにつながっているのですか。
-
A
▲口腔機能は全身の健康管理において重要と話す安部院長と尾形先生
【安部院長】私たちは口から栄養を取り入れており、口に問題があると体に必要な栄養素を十分に補給できません。食事がやわらかいものに偏ってたんぱく質が不足し、糖質過剰になりがちです。ご高齢の方は口腔機能が低下してフレイルの状態になり、噛めない、栄養が取り入れられないなど、体の不調につながる悪循環に陥りがちです。 【尾形先生】歯周病は糖尿病、認知症の危険因子とされ最近では一部のがんや関節リウマチ、非アルコール性肝炎などにも口腔内の細菌が関わっているとされています。また、口腔機能は話す・食べる・飲みこむために必要です。最近は口呼吸などお子さんの口の機能不全が増え、健全な成長を妨げる要因になっています。
- Q具体的にどのような取り組みを実践しているのですか。
-
A
▲管理栄養士が食事についてのアドバイスもしてくれる
【安部院長】受付のスタッフやコーディネーター、歯科衛生士がヒアリングを行い、歯科医師などが必要な治療やケアを提供します。お子さんの場合は舌の動きや咀嚼の機能、発音や呼吸の状態などをチェックして、保護者とカウンセリングを行いながら口腔トラブルの原因を探ります。場合によっては、簡単な装置の装着や予防的な矯正を提案することもあります。動作や姿勢は口の発達に関わってくるので、普段の遊び方や履いている靴まで生活全般にわたるアドバイスやトレーニングの提案も行います。 【管理栄養士・山本華優乃さん】日々の食事の内容を聞き取り、管理栄養士が食材の選び方や調理の方法など提案を行います。
- Q成人の場合はどうですか。
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A
▲歯並びコーディネーター兼技工士の小西さんも丁寧に説明を行う
【尾形先生】まずは受診のきっかけとなった虫歯や歯周病などを治療します。治療が終了し、予防の段階に入った時点で全身の健康管理が必要な方には、私たちが「健康歯科」と呼んでいる、口の健康管理を通じた全身管理を提案します。 【安部院長】虫歯・歯周病治療はあくまで対症療法で、その原因を除去しない限りまた悪くなってしまいます。歯が悪くなるのは、しっかり噛めていない、唾液が十分に出ていない、食生活に問題があるなど必ず原因があるので、その原因を除去するための生活習慣の指導やトレーニングを行います。さまざまなアプローチが必要となる場合もあり、患者さんの生活背景なども考えて負担にならないご提案を心がけています。
- Q赤ちゃんのケアも開始されたそうですね。
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A
▲同院では「マイナス1歳からのケア」にも注力している
【安部院長】赤ちゃんからご高齢の方まで、全身の健康を守るのは歯科の役割の一つと考えており、「マイナス1歳からのケア」として妊婦さんのケアにも注力しています。最近は舌や口周りの筋肉が正しく機能せず、しっかり食べられないお子さんが少なくありません。問題を抱えたお子さんに接して、歯が生える前の日常生活が口の成長に関わっていると実感し、もっと早い段階でのアプローチが必要と考えたのです。 【管理栄養士・飯高里彩さん】最近は赤ちゃんの口をどう健康に育てるか、悩んでおられる方は少なくありません。こうした方を対象に、プロとして、ミルクの飲み方、抱っこの仕方など、口づくり・健康づくりについてアドバイスします。
- Q定期的な通院や日頃のケアも必要ですね。
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A
▲保育士が在中し、資料を使い口腔機能の重要性を伝えている
【安部院長】早くから予防歯科に取り組んできたからこそ、私たちはお口づくりの重要性に気づくことができました。定期通院は健康になるために必要な正しい知識を学ぶ場だと考えています。予防は継続が大切ですが、続けるためには自分の口の中がどうなっているのか、なぜケアをする必要があるのかを知ることが必要です。そうすることで、予防が習慣化するのです。もちろん、セルフケアも欠かせません。通院するのは月に1回程度で、それ以外は自宅でのケアになりますからね。メンテナンスを続けて知識を学び、予防ケアを習慣化していけば、自分できちんとケアができるようになります。その結果、メンテナンスの頻度が少なくなる場合もあります。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/60万円~