全身の健康管理も見据えた
インプラント治療をチーム医療で実践
安部歯科医院
(東大阪市/鴻池新田駅)
最終更新日:2025/08/28


- 自由診療
歯を失った際の選択肢として広く普及してきたインプラント治療。関心を持つ人が増える一方で、「どのような手術が行われるのか」「手術中や術後の痛み・腫れが不安」といった理由から、治療に踏み出せない人も多いのではないだろうか。また、ブリッジや入れ歯との違い、インプラントのメリットについても気になるところだろう。そこで、インプラント治療に早期から取り組み、現在はデジタル機器を駆使して、スピーディーかつ高精度の治療を追究している「安部歯科医院」の安部逸世(あべ・いっせい)先生に、インプラント治療を受けるメリットや先進の治療技術、治療の流れなど、治療を検討する際に知っておきたいポイントをわかりやすく説明してもらった。
(取材日2025年3月19日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラント治療のメリットについて教えてください。
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A
インプラント治療は人工歯根を埋め込み、失った歯を補うための治療法です。ブリッジや入れ歯と異なり、残存歯に負担をかけず、新しい歯を増やす治療法なので、しっかりとした噛み心地が期待できるほか、ほかの歯を守ることにもつながります。歯を失うと硬い物が食べづらくなることで栄養が偏り、老化の進行を早める要因にもなります。インプラントは治療後の見栄えだけでなく、咀嚼機能の回復が見込めるため、高タンパク質の食事が取れるようになることで全身の健康維持に有用です。インプラント治療に限らず、当院では常勤の管理栄養士が栄養指導も実施し、全身の健康を考えた治療に力を入れています。
- Qデジタル機器を活用した精密な治療をされているそうですね。
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A
人工歯根を埋入するにあたり、マウスピース型の「ガイド」を用いた治療法を行っています。当院では、歯科用CTで顎顔面の骨格や歯列の状態を分析し、口腔内スキャナーを用いて歯型など口腔内の情報を3Dデータで取得。これをもとにガイドを製作します。ガイドを使用することで、インプラントを決められた位置、角度、深さに適切に埋入することができ、手術の際も歯茎を切開せずに直接埋め込めるので、手術時間が短縮され、術後の腫れや痛みが少ないのもメリットです。ガイドの製作も在籍する歯科技工士が歯科医師と連携しながら最終仕上げを行います。デジタル技術と職人の技を組み合わせ、より精密なインプラント治療につなげています。
- Qインプラントが難しいと診断されたケースにも対応しているとか。
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A
インプラント治療が難しいのは、インプラントを支えるのに十分な顎の骨量や歯槽骨が不足しているケースで、その際は骨造成を提案しています。骨造成は外科手術が必要で、設備や人材が整っていないと対応が難しい治療ですが、当院では口腔外科や歯科麻酔を専門とする歯科医師が常駐し、外科的処置にも対応。骨造成とインプラント治療を並行して行えるので、治療期間の短縮が期待できるのも特徴です。さらに複数本を同時に埋入する全顎治療も行っています。この治療は細かな調整が必要なので、歯科技工士が治療の段階から参加しています。各分野の専門家たちがチーム体制で取り組むことで、難易度の高い治療も可能にしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1専門のカウンセラーによるヒアリングを行う
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インプラント治療を検討する上で、治療の流れや治療方法、メリットやデメリットについてわかりやすく説明。入れ歯やブリッジなどほかの治療との違いを紹介しながら、患者の現状に応じた治療の選択肢が提示される。同院ではカウンセリング専門のスタッフがヒアリングを担当。費用や治療計画についての疑問なども気軽に相談しやすい。
- 2検査と治療の提案
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インプラントを顎の骨に埋め込む際、歯の周りの骨の状態を適切に把握することが重要。歯科用CTや口腔内スキャナーを用いて、骨の形状や骨中の血管や神経の位置などを3D画像でさまざまな角度から分析する。治療計画は1回のカウンセリングで決定することはなく、患者と歯科医師が最終的なイメージを共有しながら最良の方法を決めていく。互いの信頼関係が築けた上で治療を開始するのが安部院長のモットーとのこと。
- 3インプラント埋入手術。仮歯の即日装着も可能
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完全個室の手術室でインプラント埋入手術を受ける。同院では、安全性と精度を重視してガイドを用いた手術を実施。歯肉に小さな穴を開けるだけなので、痛みも少なく早い回復が望めるそうだ。手術は静脈鎮静麻酔下で行われる。ほとんど眠った状態なので、気づいたら手術が終わっている感じだという。通常はインプラントを埋入して後日かぶせ物を装着するが、同院では補綴設計に関わる歯科技工士が立ち会うため仮歯の即日装着も可能。
- 4手術後の過ごし方と食事のアドバイス
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手術後1週間ほどは食事や飲酒、喫煙などに注意が必要になる。特に術後は傷口の回復を促進するために栄養バランスの良い食事を取ることが重要だという。そこで同院では専属の管理栄養士が健康な体をつくるために心がけたい食事内容だけでなく、食べ方や噛み方といったアドバイスを実施。また、即日に仮歯を装着するため歯がない期間がなく、手術したその日から噛むことができるのも同院のインプラント治療の特徴だ。
- 5定期的なケア・メンテナンスを行う
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治療後は3、4ヵ月に1度、定期的にメンテナンスに通い、治療した箇所がうまく機能しているか、正しい噛み合わせになっているかを確認する。インプラントは天然の歯に比べて歯周病にかかりやすいといわれ、歯を長持ちさせるには予防が重要。歯科衛生士から歯のクリーニング、ブラッシング指導を受け、不具合があれば歯科医師が対応。万が一、修理や再埋入が必要になっても、10年間は保証の対象となる。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント1本:44万円〜、骨造成1本:7万7000円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。