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高橋 要 院長の独自取材記事

高橋歯科医院

(世田谷区/緑が丘駅)

最終更新日:2024/01/22

高橋要院長 高橋歯科医院 main

1982年から緑が丘の地で歯科医療を提供する「高橋歯科医院」。院長の高橋要先生は、にっこり笑って続けた。「全部患者さんのためですから」。40年近く地域の患者とともに歩み、20年、30年と通う患者も少なくないという先生の言葉には説得力がある。開院当初から患者第一の姿勢で診療を続け、目の前の患者の状態を少しでも良くすることに心血を注いできた。一般的によく使われている素材でも、歯に悪影響を及ぼす可能性が少しでもあれば使わない。手間がかかっても、自分で納得のいく形に修復する。見せてもらった模型の詰め物はとても自然で、技術と患者への愛情が伝わる美しさだった。患者への向き合い方や治療方針などについて、高橋先生に話を聞いた。

(取材日2020年8月10日/再取材日2023年11月13日)

レーザーによる低侵襲な歯周病治療を実施

緑が丘で長く診療しておられます。なぜ、この場所で開業を決められたのですか。

高橋要院長 高橋歯科医院1

当院のすぐ近くで内科・小児科の診療をしていた叔母がおり、昔からよく遊びに来ていました。慣れ親しんだ場所だったことが、緑が丘を選んだ最大の理由です。開業からはや40年が過ぎましたが、長く通ってくださる方が多いのはうれしいことですね。当院の患者さんは、定期的に通われている方が多いです。歯が痛い、違和感がある、と言って受診される方の中には、若い方もいますね。長い方も初めての方も、当院を頼って来てくださった方のことはいつでも平等に診るようにしています。20年、30年と通う方の多くは定期的にメンテナンスに来ていただいていますが、「先生すみません、歯が痛くて」と久しぶりに来る方もいらっしゃいますよ(笑)。定期的なメンテナンスが望ましいことは皆さんにお話ししますが、考え方は十人十色。忙しくて通えない時期もあるでしょう。困ったときに頼ってもらえれば、しっかり対応します。

得意分野について教えてください。

大学卒業後、歯科口腔外科で研鑽を積みました。がんの患者さんをたくさん診た経験は今も生きています。また当時から義歯に興味があったため、専門の先生のもとで総入れ歯から1本義歯まで学び、得意分野と言えるまでになったのは誇れるところです。審美面に配慮した補綴治療のニーズは高いですね。幅広い素材に対応し、ご要望やお口の状況に合わせて診療します。ただ、一般的に良いといわれていても、硬すぎて健康な歯に影響を及ぼす可能性がある素材や、精度に難があると思う機械は使いません。必ず自分で実際に触って、納得できた物で治療することを大切にしています。保険でできる白い詰め物でもきれいに仕上げることが望めますし、きちんとメンテナンスしていけば長く使えるんですよ。

歯周病治療にも注力されていると伺いました。

高橋要院長 高橋歯科医院2

近年、歯周病は糖尿病や心疾患などとの関連性も指摘され、全身の健康を維持するためにも重要性が高まっています。当院では、歯周病治療にレーザーを積極的に使い、低侵襲で質の高さにこだわった治療を行ってきました。レーザーのメリットは歯肉の切開がスムーズで、治療の痛みの軽減を望めること、症状が進行して動揺度が高くなった歯にも使用できることです。歯がぐらつくほど歯周病が進むと、抜歯になるケースが多かったのですが、レーザーのおかげで抜歯をせずに治療するという選択肢も取れるようになりました。当院では炭酸ガスレーザーとヤグレーザーの2種類の機器をそろえ、患者さんの状態を考慮しながら使い分けています。特にヤグレーザーは、手では取れない深い場所の歯石も取れますし、治療後の治りも早いことが期待できます。

長年の啓発で患者に浸透するメンテナンスの大切さ

メンテナンスの患者さんが多いのは、長年の啓発の成果ですね。

高橋要院長 高橋歯科医院3

開業当初はお口の状態があまり良くなく来院される方が多かったのですが、今は3ヵ月ごとのメンテナンスで通院される方がほとんどです。中には、遠方の引っ越し先から通ってくださる方もいらっしゃるんですよ。メンテナンスでは、まずお口を点検し、歯式(ししき)という歯型のチャートに状態を書き込みます。歯周ポケットやプラークのつき具合、歯の動揺の度合いについても記入するのですが、毎回作成するので何十枚もの記録になっていきます。患者さんにもお見せするので、定期的に通うと良いということを視覚的に理解していただけるかと思います。常にメンテナンスしていれば大きな問題は出にくくなりますし、治療が必要な場合も基本的に1、2回で済むことが望め、クリーニングだけで終わりになることも少なくありません。

メンテナンスは、歯の状態をチェックした後で個別のメニューに進むのですか。

そうですね。メニューはいろいろありますが、共通して注力していることは2つあります。1つはプラークの除去。隅々まできれいにすることで、歯茎が下がったところの小さい虫歯がわかるなど、早期発見・早期治療にもつながります。そしてもう1つは、歯周ポケットのチェック。歯科衛生士が丁寧にチェックしていますが、必ず私も確認して、ダブルチェックで見落としをなくすよう心がけています。患者さんは一生懸命歯磨きされていますが、磨きにくい場所、磨けない場所もあるもの。いらした時はとにかく全部きれいにしてから磨き方を指導するよう心がけていますね。皆さん長年の癖があって、自己流に戻ってしまいがちですが、繰り返し習うことで上達します。どうしても苦手な方には電動歯ブラシをお勧めしますが、やはり磨き方の指導はします。メーカーによって動きが違うので、患者さんに合う物をアドバイスしています。

とてもこまやかに対応されているのですね。他に大切にされている点があれば教えてください。

高橋要院長 高橋歯科医院4

「犬歯誘導」を保って奥歯の負担を軽くすることです。通常、犬歯が正しく噛み合っていれば奥歯はぶつからないようになっていて、無理な力がかかることはほぼありません。ところが、加齢などで犬歯の先が摩耗すると、犬歯誘導が機能しなくなる可能性が出てきます。その場合、摩耗したところをレジンで盛り上げることで改善を図ります。犬歯誘導が破綻したままでいると、負担が集中することで奥歯がぐらつき、歯周病にもなりやすくなるからです。また、「食片圧入」といって、食べ物が歯の間に挟まってしまう状態も良くありません。歯肉が腫れたり、歯と歯の間の骨がなくなったりして、歯が揺れる原因になりますから、レジンで接触の状態の改善を図ります。

「患者にとって良い治療かどうか」を重視

往診が増えているそうですね。

高橋要院長 高橋歯科医院5

最近は患者さんがお年を召してきて、往診のニーズが出てきました。患者さんがかかっている内科からの依頼で往診に行くこともあります。歯科治療にリスクがある持病をお持ちの場合や、治療のために薬を調整する必要がある場合、専門の医療機関での治療が必要な場合については、こちらからクリニックや病院を紹介することもできますから、地域のみんなで患者さんを診ている感じですね。

診療のこだわりを教えてください。

一つ一つの処置を丁寧にすることと、なるべく患者さんに負担がかからないようにすること、安心・安全な治療をすることです。例えば、歯がかなりぐらついているのに残したいという希望がある場合、金属ではなくレジンを使うなどして、歯を長持ちさせるための方法を検討します。また、失った歯をすぐインプラントに結びつけるのではなく、年を取ってからのリスクが大きそうなら違和感の少ない入れ歯を作るなど、将来の見通しも踏まえて治療方針を決定しています。衛生面については、3種類の機器を使い分けて器具を滅菌するほか、根管治療の際は保険診療でもラバーダムを使って細菌を含んだ唾液が患部に入るのを阻止しています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

高橋要院長 高橋歯科医院6

良い状態を維持して、おいしくごはんを食べていただきたい。その一心で治療をしています。早期発見・早期治療が重要であることは、体の病気も、虫歯も一緒。お口の健康にとってセルフメンテナンスは何より大切ですから、正しいブラッシングの仕方を維持するためにも、できれば3ヵ月ごとに歯科医院へ通うことをお勧めします。「ここに来ている間は大丈夫」だと思ってもらえるような診療を続けていきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ヤグレーザー:1回2200円~
片顎総義歯:約25万円
パーシャルデンチャー:約25万円
セラミックインレー:4万4000円~
ジルコニアクラウン:8万8000円~
ホームホワイトニング:片顎2万2000円~
メタルボンド:9万9000円~

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