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脇濱 由佳 院長の独自取材記事

下馬デンタルクリニック

(世田谷区/三軒茶屋駅)

最終更新日:2024/04/18

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック main

三軒茶屋駅から徒歩約10分の住宅街にある「下馬デンタルクリニック」。脇濱由佳院長は、全身の健康を守る歯科医療を心がけ、口と体の密接な関係を念頭においた治療を行うのが特徴だ。漢方を取り入れた予防歯科や女性のバイオリズムに基づいた診療をはじめ、噛み合わせの治療、子どもの口腔育成、口腔機能を高める目的の体操など、同院ならではの診療に取り組むほか、新しい治療法の導入や地域での活動にも積極的だ。その根底には「歯科医療だけでなく、患者の人生を豊かにする取り組みを行いたい」という思いがある。好奇心旺盛で行動力にあふれ、話を聞いているだけでわくわくするような勢いと、人を包み込む温かさも持ち合わせる、そんな脇濱院長に、注力する診療や地域への思いについて大いに語ってもらった。

(取材日2023年9月13日)

口腔機能に着目し、全身の健康を守る歯科医療をめざす

まずは、診療の特徴を教えてください。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック1

虫歯、歯周病、入れ歯の治療、予防歯科、訪問診療などを幅広く手がけていること、歯だけでなく全身の健康を守るため、噛み合わせなど口と体の密接な関係を念頭において治療を行っていることが特徴です。患者さんは近隣の方が多いのですが、噛み合わせや顎関節症で悩まれている方が、ホームページを見て遠方から来られることもあります。

全身の健康を考えた歯科医療が特徴なのですね。

そうですね。歯は口腔という消化器の一部であり、全身疾患の症状がお口に現れることがありますので、歯だけでなく歯肉や歯並び、噛み合わせ、さらには舌や頬、唇など総合的に診ることが大切です。ですから歯茎からの出血や唾液の分泌量、舌の状態、糖尿病などの既往症をチェックして、全身疾患とお口のトラブルとの関係を判断します。ケアが不十分だと、入れ歯の方は義歯性カンジダ症、介護を受けている方は誤嚥性肺炎の原因になることもあります。こういった病気を防ぐために予防歯科に力を入れて、健康的なお口の美、「健口美」を追求しています。

診療内容について教えてください。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック2

さまざまな角度の写真やパノラマエックス線画像により模型を作製した後、石膏模型を取りつけて噛み合わせの位置を再現する咬合器で左右差や傾きなどを確認します。その上で必要に応じてマウスピース型装置を使用します。またヘッドマッサージで筋肉にアプローチするための施術も行います。噛み合わせの不具合は顎のずれを生み、全身をゆがませて、めまいや頭痛、肩凝り、顎関節症の原因になる場合もあります。噛み合わせが良くなれば、顎関節症の改善も期待できますし、結果的に原因がはっきりしない体の不調や不定愁訴も改善が見込めたりするんですよ。

子どもの口腔育成にも取り組んでいるそうですね。

現代の子どもは顎が小さいので噛み合わせがあまり良くなく、それに伴って歯並びや、体全体の発育などに影響が出る可能性があります。そこで、幼児期から口腔内の成長を促せるよう口腔育成を行い、お口の周りの筋肉を発達させるためのトレーニングの指導もしています。「歯並びが悪い」「ずっと口をポカンと開けている」「舌足らずでうまく話せない」といったお子さんはご相談いただきたいですね。適用年齢は3歳から10歳ぐらいまでです。

口呼吸を改善するための体操の普及に尽力

口腔の体操にも取り組んでいると聞きました。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック3

そうなんです。最近、舌の位置が下がって口呼吸になり、口腔機能が低下している方が増えています。新型コロナウイルス感染症の流行でマスク生活が続いたことが影響していると思います。口が乾く、むせやすい、発音が悪くなったと訴えられる方が多いですね。ご高齢の方が中心ですが、若い人でも口腔機能が低下して飲み込みが悪くなったり、口臭、唾液が少ない、いびきなどの訴えが増えています。そこで、嚥下力の指標として舌圧計も導入しました。さらにお口の機能を向上させるために「あいうべ体操」という体操を専門的に学び、患者さんたちにアドバイスしています。この体操を毎日行うと、自然に正しい鼻呼吸がめざせます。お口を開けたままのお子さんや、ご高齢の方に適していますね。滑舌が良くなり、唾液の分泌が増えて、咀嚼、嚥下機能向上が見込まれるなど、さまざまなメリットが期待できます。

貴院の予防歯科にはどのような特徴があるのでしょうか。

歯科先進国のスウェーデンの考え方を取り入れた予防歯科を行っています。メンテナンスでは、超音波で歯をクリーニングするPMTCを行っています。歯石や歯周ポケット内の細菌を取り、フッ素配合のペーストで丁寧に磨いて、汚れや細菌の再付着を防ぐ方法で、虫歯や歯周病の予防をめざすものです。また唾液チェックを行い、歯や歯茎の健康度やお口の清掃度などを明らかにして、その方に適した予防を行います。予防と並行してホームケアのアドバイスも行い、お口の良い状態を守り、虫歯や歯周病に二度と悩まない予防歯科をめざしています。場合によっては漢方を取り入れ、全身の機能回復や体質改善も考えたアプローチも行います。予防歯科においても、全身疾患や生活習慣のほか、女性のホルモンバランスや年齢による体質の変化など、多角的な視点で診るよう心がけています。

予防意識を高める工夫もしているそうですね。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック4

患者さんに知っていただきたい虫歯予防の知識やホームケアの方法、ご高齢の方のオーラルフレイルとその予防方法などについて、タブレットを使い、わかりやすく説明しています。またお子さんの歯磨き指導では、患部を拡大して見られる歯科用デジタルマイクロスコープを活用して、お口の中をリアルタイムで見せながら歯磨きをしていきます。きれいになっていくのを実感できるとモチベーションも上がり、ご自宅でもお口の中をイメージしながら歯磨きができるようになると思います。

役立つ情報を発信して、地域をより健康にしたい

地域でのボランティア活動にも取り組んでいるそうですね。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック5

三軒茶屋の中でも特にこのエリアは代々お住まいの方が多く、とても温かくて私は大好きです。地域のお役に立ちたいと思いボランティア活動にも取り組み、皆さんと語り合う「いきいきカフェ」や、市民と介護を考えるカフェ「オリーブの木」を主宰しています。新型コロナウイルス感染症の流行でオンラインでの活動が中心でしたが、徐々に対面での活動を再開しています。口呼吸の弊害をテーマに講演をする予定もあり、どんどん歯科医療について発信していきたいですね。また、病気を治療するためには、患者さんの背景を知り、根本的な問題を解決することが必要ですが、私一人では限界があるので、他職種の方々とも交流して、常に学びながら地域の活動に取り組んでいきたいと思っています。

今、注目されていることについて聞かせてください。

歯を削らずに虫歯の部分だけを軟化させて溶かす方法の研究が進んでおり、注目しています。虫歯が表面のエナメル質内にとどまらず象牙質に達していたとしても、神経を残せる可能性も期待できると考えています。歯の神経を残すことは、歯の寿命を延ばすことにつながります。正しい情報を患者さんにお伝えできるよう、新しい情報にも注目し、研鑽を重ねていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

脇濱由佳院長 下馬デンタルクリニック6

口呼吸の原因は鼻詰まりだと思っている方もおられるかもしれませんが、舌や口周りの筋力の低下も口が開いてしまう原因になります。口元をおろそかにせず、積極的に口と舌を動かすよう心がけていただきたいですね。ご高齢の方などは3食の食事前に10回ずつ、あいうべ体操をやるだけでも唾液が増え、おいしく食べられるようになるかもしれません。口腔の機能が上がると、入れ歯の吸着が良くなることにつながったり、滑舌が良くなったりすることも望めます。お口と全身はつながっています。毎日のあいうべ体操と定期的な検診を継続していただいて、地域の皆さんに元気に、幸せになってほしいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

唾液チェック/1100円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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