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吉川 英樹 院長の独自取材記事

吉川歯科医院

(千葉市美浜区/稲毛海岸駅)

最終更新日:2023/04/14

吉川英樹院長 吉川歯科医院 main

市民の憩いの場となっている稲毛海浜公園の最寄り駅でもあるJR京葉線・稲毛海岸駅。にぎわう駅前を抜けて徒歩わずか3分の便利な場所に1985年に開院したのが「吉川歯科医院」だ。日本歯周病学会歯周病専門医であり、インプラント治療にも豊富な実績を持つスペシャリストでもある吉川英樹院長は、休日を利用して積極的に勉強会に参加し、患者のために常に専門性の高い治療を追求する姿勢を崩さない。近年はマイクロスコープとCTを用いた米国式根管治療に注力しており、数多くの難症例を手がけている。根管治療への思いや歯科医療に取り組む姿勢、こだわりの医療設備についてなど、たっぷり話を聞いた。

(取材日2023年3月16日)

歯周病・インプラント・根管治療を強みとする歯科医院

こちらで開業されて何年になりますか?

吉川英樹院長 吉川歯科医院1

1985年に開業しましたので、38年になります。私は江戸川区の小岩で生まれ育ったこともあり、やはり東京の山の手側よりは下町、そして総武線沿線である千葉方面にむしろ親しみがありました。また、稲毛海岸近辺には父の経営する会社の社宅があり、引っ越しの手伝いなどでたびたび訪れていて、駅にも近く目の前に団地もある現在の場所は開業するには最適だと思い、この地での開業を決めました。

現在は、どのような患者さんが通われているのでしょう。

近隣にお住まいの患者さんも多くいらっしゃいますが、歯の治療のことで困っている患者さんが遠方からわざわざ通ってくださることも多いです。以前は私の専門とする歯周病やインプラント治療を希望する患者さんが目立ちましたが、ここ数年は当院が注力する根管治療の患者さんが多くを占めるようになりました。最近はインターネットの普及によって情報を集めやすくなりましたから、根管治療についてしっかり情報収集した上で、「ぜひここで治療を受けたい」と当院を選んでくださる患者さんがとても増えたので、私も歯科医師としてやりがいを感じています。

根管治療に注力するようになったきっかけは何だったのでしょう?

吉川英樹院長 吉川歯科医院2

ここ数年は、「ほかのクリニックで抜歯を提案されたが、なんとか抜かずに治療できないか」と相談されることが非常に増えました。それだけ、インプラントつまり「抜いて新しい歯を入れる」という治療法を選択する場合を多く見受けます。もちろんインプラント治療が悪いわけでは決してありませんが、神様から授かった天然歯にはかなわないわけですから、できれば抜かずにご自身の歯を残して差し上げたいと思うのです。そこで、抜かずに対処するための方法として根管治療に着目しました。根管治療に精通している米国の歯内療法のスペシャリストの情報を総合したところ、9割は根管治療で歯を残すことができる、という結論に達したのです。この数年の間に、米国の歯内療法のスペシャリストをはじめ、さまざまな先生に師事して技術と知識を学びました。結果、私自身も歯の多くを残すための根管治療のスキルを身につけることができたと自負しています。

そんな先生の、根管治療へのこだわりを聞かせてください。

米国の歯内療法のスペシャリストに師事しておりましたので、当院の根管治療は「米国式」を採用しています。米国式の特徴はマイクロスコープやCT、ラバーダムの使用です。根管治療は難易度の高い治療ですが、マイクロスコープとCTを用いて精密な治療を行うことで、一本でも多くの歯を残せるよう努めています。口腔内は狭く十分な視野も確保できませんので、従来は歯科医師が手探りで治療をしていた部分もあったのですが、これまで見えなかった細部まで確認しながら治療を行えるようになりました。また根管治療を行う上で重要なのが無菌的処置で、いかに菌を入れず清潔な状態で治療箇所にふたをして再発を防止するかが治療の成功率を高めるために重要です。当院ではラバーダムというゴムのシートを使用し無菌的処置を徹底しています。

精度の高い治療をめざし「患者は1日7人限定」

歯周病治療・インプラント治療も専門分野だそうですね。

吉川英樹院長 吉川歯科医院3

14年前に日本歯周病学会歯周病専門医の資格を取得しました。開業後に想像以上の数の歯周病患者がいることに驚かされ、どうにかして治療しなければと思い、歯周病の世界的権威であるスウェーデンの教授が実践する歯周病治療の勉強を始めました。実はこの歯周病治療の専門知識はインプラント治療を行う際にも重要で、米国などではインプラント治療は歯周病専門の歯科医師が担うことが多いです。そこで、インプラントについても米国ニューヨーク大学で学び、歯周病に関する知識を生かしながら、術前、術後の管理を徹底した治療を実践しています。また、歯の欠損部位を補う補綴治療の一種であるクラウンブリッジ治療についても、米国のスペシャリストに師事して、精度にこだわり、このクラウンブリッジワークは20ミクロンの誤差をめざしています。

診療は1日7人の予約患者に限定していると伺いました。

マイクロスコープを使用した精密な治療を実施すれば、どうしても一人の患者さんの治療にかける時間が長くなります。歯を削るにしても、補綴物との間に隙間をつくらないように適切に削っていくとなれば、とても10分、15分ではできませんし、同じ時間帯に複数の患者さんをかけ持ちで治療することなど困難です。ですからお一人の患者さんの治療にはどうしても最低1時間は必要になりますから、逆算すると必然的に1日7人の患者さんの予約しかお受けすることができないんです。日本では、平均24人の患者さんを診療するといわれ、1人平均20分の診療時間しかありません。この20分の時間内で、患者さんに情報を与え、理解を得ようとしても無理があると考えます。

患者さんと接する際に、特に心がけている点などはありますか?

吉川英樹院長 吉川歯科医院4

どんな治療を行う際にも、患者さんに十分な説明を行うという点ですね。例えば、虫歯や歯周病になるには人それぞれに何かしらの理由があります。ですからこの虫歯はどうしてできてしまったのか、治療が終わったらどうすれば再発を防ぐことができるかなどを十分に説明します。歯科治療においては、虫歯を治療すること以上に再発させないことが重要ですから、患者さん自身の「症状に対する理解度」がとても大切になります。

医療器具を洗浄するための高圧洗浄滅菌器を導入

感染症予防対策も徹底されているそうですね。

吉川英樹院長 吉川歯科医院5

歯科治療というのは、いわば細菌との戦いですから、徹底した感染予防対策が必要です。表面的に細菌を少なくする消毒ではなく、細菌を徹底的に死滅させゼロにする滅菌が求められるため、通常は医療機器を滅菌するためにヨーロッパ基準の高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)が導入されています。実はこのオートクレーブは、その機能でクラス分けされており、日本の多くの歯科医院の場合、クラスNと呼ばれるものを導入しています。しかしクラスNの場合、表面部分の滅菌はできますが、例えば筒状になった医療機器の内部までは十分な滅菌ができません。もし、滅菌ができていないと、歯科治療は血液が介在する処置の連続なので、B型肝炎、C型肝炎、HIV等の感染症を引き起こす可能性があるのではないかと私は懸念しています。

歯科医師になられたきっかけを教えていただけますか?

歯科医師をしている叔父が日々多くの患者さんを相手に奮闘する姿を見ていたことがきっかけだったと思います。ただし、今では1日に多くの患者さんを診るのではなく、なるべく人数を制限し、質の高い治療を提供することが歯科医師として重要であると考えます。そのため、歯科医師は高いモラルが必要な職業だと思います。

最後に、今後の抱負をお聞かせください。

吉川英樹院長 吉川歯科医院6

当院の根管治療は基本的には自費診療になりますが、歯科医師の役目は、患者さんにベストな治療を提供して喜んでいただくことだと考えています。無理にコストを抑えることが良いことであるとは思いません。無菌的処置の徹底やマイクロスコープとCTを用いた精密治療を行えばどうしても時間もコストもかかりますが、「コストがかかることを患者さんに理解いただくのが難しいから」と、投げ出すことはできません。なぜなら投げ出してしまうと、その後抜歯になってしまう可能性が高まるからです。自分の歯は一生ものの価値あるパーツです。今後も時間を惜しまず患者さんに説明し、その上で当院の治療を選んでいただいた患者さんに対しては、「できるだけ自分の歯を残す」という基本を徹底しながら、歯の治療を通じて全身の健康を守るお手伝いがしたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万円~、根管治療/8万円~、クラウンブリッジ治療/12万円~

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