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平山 寿 院長の独自取材記事

田奈クリニック

(横浜市青葉区/田奈駅)

最終更新日:2020/08/17

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東急田園都市線の田奈駅から、閑静な住宅街を歩いていくと、上品なたたずまいの「田奈クリニック」が目に入る。広々とした待合室にはかわいらしい小物や花が飾られ、訪れた患者の心を和ませてくれる。2005年にこの地に開業して以来、専門性の高い脳神経外科診療や内科診療で多くの患者をサポートしてきた同院の院長を務めるのは、大学病院の救命救急などでの診療を経験してきた平山寿先生。くも膜下出血や心筋梗塞など、命に関わる疾患の治療にも全力で取り組んできた平山先生の言葉からは、一人でも多くの患者を救いたい、健康な生活を送るためのサポートがしたいという真剣な思いがひしひしと伝わる。そんな平山先生に、開業してから本日までの歩みや大学病院での経験、診療のポリシーなどを聞いた。
(取材日2020年6月20日)

大学病院で学んだ救急医療の経験を地域に還元

まずは先生のこれまでのご経歴を聞かせてください。

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北里大学医学部卒業後は、同大学の医局に在籍していました。お世話になっていた教授の「脳神経外科医師として人の頭を診る以上、全身を診られなければいけない」という考えに感銘を受け、救急科、外科、麻酔科、神経内科を一通り経験してから脳神経外科に進むというプロセスを踏みました。その後に教授の勧めで大学院に進むことになりました。さらに医局員としていろいろな病院に出向し、臨床にも携わりました。ハードな日々でしたが、出向先の病院では経営面でもいろいろ教えていただくことができ、この経験は今でもたいへん役に立っています。しかし、ある日体調を崩して手術をすることが難しくなったのです。非常に悩みましたが、「病気になった患者さんを手術で救うという道ではなく、そもそも患者さんを病気にさせないという道で貢献しよう」と考え、開業を決意しました。

開業にあたって、このエリアを選んだ理由はありますか?

もともと大学の出向先として総合病院に勤務していたこともあり、このエリアにはなじみがありました。この物件で開業を決めたとき、開業コンサルタント会社には「駅から遠いので患者さんに来てもらうのが難しい」と言われたんです。それでも、良い医療を提供すれば患者さんは来てくれると信じて開業することにしました。開業当初は患者さんが1日に数人ということもありました。大学病院に勤務していた頃は午前中だけで何十人もの患者さんを診ていたので、このギャップには驚きましたね。改めて、自分は大学病院という大きな組織に守られていたんだと痛感しました。

そこからどのようにして、患者さんが増えていったのでしょうか。

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とにかく一人ひとりの患者さんの気持ちに寄り添って丁寧に診療すれば、患者さんは自然と増えると信じました。すると徐々にクチコミが広がって、近所の方が来てくれるようになったんです。当院は内科も標榜しているので、風邪などの一般的な疾患で来院した患者さんが、「これまでは遠くの脳神経外科に通っていたけど、ここで診てもらいたいです」と言ってくれることも増えてきました。私が開業したことを聞きつけた総合病院時代の患者さんも、足を運んでくれるようになりました。患者さんが少なくて経営が厳しいときは当直の仕事もしていたのですが、そこで急性期医療の先端を体感したり、先生方と情報交換ができたりしたことは非常に有意義な経験でした。

専門の外来や病診連携で、命に関わる疾患もフォロー

先生のご専門について教えてください。

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脳神経外科領域の中でも、脳卒中の治療を専門に行ってきましたが、特に血管内治療の分野を勉強していました。血管内治療とは、くも膜下出血などの疾患を、頭を開くことなくカテーテルで治療する方法です。カテーテル治療と開頭手術では術後の経過がまったく違うのです。開頭手術の場合は最低でも回復まで1ヵ月程度かかりますが、カテーテルは一週間で退院できる患者さんもいます。当時は開頭手術が主流でカテーテル治療はまだあまり広まっていませんでしたが、新しいジャンルでしたのでぜひチャレンジしたいと考えて取り組みました。また、大学の医局に在籍中に救急科、外科、麻酔科、神経内科を一通り経験し、開業前には他院で内科や整形外科の経験も積みました。その経験を生かし、現在は脳神経外科疾患をはじめとして、風邪や頭痛からリハビリテーションまで幅広く対応しています。

頭痛や認知症・もの忘れなど、専門の外来診療枠も設けているんですね。

頭痛は軽く見られることも多いですが、脳卒中などの命に関わる重篤な病気が潜んでいる可能性もあります。私は脳神経外科医師としてのより専門的な視点から、頭痛の原因追求と治療を実践しています。また、認知症に関しては本人が認知症を自覚しておらず、ご家族が「どうやって本人を病院に連れて来ればいいの?」と悩んでいるケースも多いんです。当院は脳神経外科を標榜しているので、患者さんには「頭の健康診断に行こう」と伝えるようアドバイスしています。認知症はご家族のケアも大事ですので、ご家族と相談しながら適した治療法や介護法を考えます。どの病気もそうですが、特に認知症は悪化する前に早く受診してほしいので、ご家族が「認知症かも?」と思ったら、なるべく早く相談していただきたいですね。

近隣大学病院との連携も重視なさっていると聞きました。

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入院が必要になった患者さんを速やかに適切な大学病院に紹介できるよう、日頃から密に連携をとるようにしています。一般的な内科の症状だと思って来院した患者さんが、実は救急治療が必要な場合もありますので、すぐに急性期病院を紹介できる体制も整えています。クリニックだけで治療が完結しないこともありますから、病診連携は非常に重要です。過去に何度も、患者さんと救急車に乗って急性期病院へ行きました。頭痛に悩む患者さんがくも膜下出血を起こしていたり、胸が痛いと訴える患者さんが心筋梗塞だったこともあります。そのときはすぐに急性期病院へ運んだのですが、そこに私の知っている医師がいたので、スムーズに患者さんを引き継ぐことができました。

「患者さんに寄り添って」をモットーに日曜診療を実施

先生がドクターになろうと思った理由は何でしょうか?

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私の父は会社経営者でしたが、常々父から「自分は手に職がなくて苦労した、お前は何か資格をとりなさい」と言われていたことが影響しているのかもしれません。脳神経外科に進んだ理由は、学生時代の臨床学講座の臨床実習中に救命救急在籍時にお世話になった助教授から、「救命救急で活躍するにはスペシャリティーがなければ駄目だ。まずは専門性を身につけてからでないと通用しないぞ」と言われたことが大きな理由でした。中でも救命救急では、心筋梗塞や脳卒中の重篤な患者さんが多数運ばれてきますので、一人でも多くの優秀な循環器科・脳神経外科の医師が必要とされていると感じました。

開業時から日曜日も診療しているそうですね。

開業当時から、日曜日は診療するつもりでした。大学病院の外来で診療しているときに、「日曜日しか仕事を休めない。でも病院は日曜に診療していないから受診できない」という方をたくさん見てきたんです。そういう患者さんはどうしても通院がおろそかになり、結果的に病状が悪化してしまうこともあります。私が日曜日に診療することでその問題が少しでも解決するならばと思いました。私は心配な患者さんに、携帯電話の番号をお伝えすることもあります。何か不安や不調があったら、いつでも電話をするよう伝えています。

先生の診療のポリシーを聞かせてください。

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患者さんのことを本当に思うからこそ、時には厳しく接することもあります。例えば脳卒中の患者さんは一度症状が落ち着いても、再発の危険性があります。それを予防するために、日頃から血圧やコレステロール値を管理するのですが、やや高く目標数値を設定することがあります。ただし、厳しいばかりではなく、「以前より数値が下がりましたね、頑張りましたね」と言うこともあります。私は常に、患者さんのことは自分の身内だと思って治療をするように教えられてきました。クリニックに足を運ぶ患者さんは困っているわけですから、そんなときにできる限りのサポートをするのは当然だと思います。今後も、一人でも多くの患者さんの健康をサポートしていきたいと思っています。

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