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岡野 敬 院長の独自取材記事

スマイル眼科クリニック

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2019/11/12

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東急田園都市線青葉台駅近くの「スマイル眼科クリニック」は、患者の話を丁寧に聞き、子どもにも親しまれているという岡野敬院長を中心に、質の高い医療と丁寧な対応を心がける。また土日の診療、オンライン予約など利便性にも配慮。院長就任から10数年たち、目だけでなく全身の健康まで考えた「トータルアイケア」を重視したいという岡野院長に同院の診療を詳しく聞いた。
(再取材日2016年5月31日)

患者の悩みを詳しく聞き、診断・治療する医師が目標

先生がこちらで診療を始められて、どのくらいになりますか?

2002年に勤務医として当院に入り、今年で15年目になります。私の専門は前眼部疾患、緑内障、アレルギーですが、杏林大学医学部付属病院や都内の病院の眼科に勤め、縁あって岩手県盛岡市の個人医院をお手伝いするなど、さまざまな外来診療や手術を経験してきました。そしてわかったのは、私は患者さんとじっくり向き合い、その方の悩みを詳しく聞き、診断・治療するのが好きだということ。そうした診療をめざして開業を検討していたところ、以前からお世話になっていた楊浩勇(よう・こうゆう)先生に「働いてみないか」とお誘いを受けたのです。その後、楊先生が幅広い活動をされるため、翌2003年から私が当院の院長を務めることになりました。

今はどのような方が受診されるのでしょうか?

40代前後の方を中心にそのお子さん、そして年齢が少し上で白内障手術が必要な方など幅広いですね。中には「治療を続けているがうまくいかない」と転院されてくる方もいらっしゃいます。他院からの紹介も増え、少しずつ地域に認知されてきた実感もありますね。ある患者さんは目の腫れや痛みの治療に目薬を続けたが、医師の指導で何度か変更しても効果が出ないと当院に来られました。当院のアレルギー検査でも一般的な原因物質に反応はなく、これは目薬に含まれる防腐剤が疑わしいと推察。今は防腐剤なしの目薬を使って、様子を見ているところです。やはり患者さんの話をよく伺うことは大切で「病気と関係ないと思ってこれまで話さなかった」といった内容に、病気を知る手がかりが含まれることもありますから。

そのほかどんなことが意外な原因になりますか?

ひどい頭痛や肩こりで脳神経外科や整形外科を受診したけど異常がなく、当院で調べたら眼鏡が原因だったという方もよく見受けます。これはご本人の視力が落ちて眼鏡の度数と合わなくなってきた場合のほか、かけ方の調整が悪くて物をレンズ中央で見ていない場合でも起こるんです。レンズ中央でなく周辺で物を見るとゆがんだり二重になったりしますが、目や神経はそれを普通に見ようと頑張ってしまい、その負荷が頭痛や肩こりにつながります。逆に目の検査から別の部位の病気がわかることもありますね。当院でも年に数件は糖尿病や腫瘍などの病気が見つかるので、その際にはご本人に該当する診療科の受診をお勧めしています。目は目だけで存在するのでなく、神経や血管を通して全身とつながっています。当院で力を入れている「トータルアイケア」とは、目だけでなく眼鏡やコンタクトレンズ、そして全身の健康まで考えて予防や治療に取り組むことなんです。

「目がいい」と自信のある人ほど、40代は要注意

こちらに多い40代の方は、どんなケアをすればいいでしょうか?

老眼とコンタクトレンズの扱い、それと緑内障に注意が必要と考えています。ただし老眼はこの世代で急に発症する訳ではありません。30代からじわじわと始まり、それが自覚するまでに進行するのが40代なのです。老眼が進むとピントの調節力が衰え、以前は何とか調整できていた乱視なども症状として現れてくるなど、目のトラブルは重なります。コンタクトレンズをお使いなら遠近両用眼鏡に変え、今から慣れておくなど準備を始めるといいでしょう。できれば老眼が次第に進む30代から対応されると楽だと思いますね。また老眼への対応に限らず、コンタクトレンズは目を痛める要因にもなります。定期検診を受け、今の視力とレンズが合っているか、病気の兆候はないかなどチェックしてください。3ヵ月に1度が目標値とされていますが、そこまで頻繁でなくても年1回くらいは検査に来ていただきたいですね。緑内障も定期検診で早く発見できる可能性が高まります。

眼科の定期検診はとても重要なのですね。

ええ、ですから「昔から目はいい」と自信をお持ちで、40代になるまで一度も定期検診に来ていない方などは逆に要注意です。知らずに老眼が進み、見えにくいのを無理して見ることで眼精疲労がひどくなったケースも多いですから。他の部分は検査やメンテナンスで気を配っても、なぜか目のケアだけは後手に回っているのが残念ですね。検診でその方の状態がわかれば、目の負担を軽減できるよう適切な眼鏡などを処方し、もっと楽に見ていただけると思うのですが…。また青葉区は教育熱心な親御さんのためか、長時間の勉強によりお子さんの眼精疲労や強度近視も低年齢化しているようです。強度近視は10数cm先にピントが合うような状態ですが、2005年度の厚生労働省調査で「日本人の失明原因5位」とされるなど、大きなリスクを伴う病気。お子さんの近視に対し、ご家族ももっと注意していただければと思います。

弱視は強度近視とは違うものなのでしょうか?

弱視はお子さんの視力の発達が阻害され、矯正しても視力が1.0未満という状態にとどまるケースです。もともと生まれたばかりのお子さんの視力はほとんどなく、6歳くらいまでに次第に発達していきます。しかし目や視神経などにトラブルが起きて発達が滞ると、成長しても脳に信号が伝わらず情報がうまく認識できないのです。中には目に腫れ物ができたと、小さいお子さんに眼帯を付けさせるお母さんがいますが、これはもってのほか。成長過程で目からの信号を遮断するため、形態覚遮断弱視の原因ともなります。幸い、弱視は8歳くらいまでなら訓練で視力を回復できる可能性もありますから、早めの受診と治療をお勧めします。

医師への道をあきらめず、調理師から医学部へ

先生が医師をめざしたきっかけは何でしたか?

ある有名な医療漫画が好きで、小さい頃に漠然と「将来は医師になろうかな」と思ったこともありました。高校進学時に工業高校を選択し化学を専門にしたので、進路を考える頃には化学の研究者、医師、弁護士などを候補に考えましたが、ひとつに絞れず、当時一番興味のあった厨房の仕事をしながらダラダラと勉強を続けていました。おいしい料理で喜んでもらうのが好きだったからですが、そんなことを数年続けるうちに改めて医師になろうと決意。21歳で杏林大学医学部に入学したんです。高額な学費でしたが、幸い複数の奨学金を頂けたので、アルバイトをしながらなんとか卒業しました。卒業してから奨学金を返済し終わるまでなんと10年もかかってしまいました。当時は授業とアルバイトで毎日忙しく、よく「今週もパン1斤で何とかしよう」と苦心していましたね(笑)。

最近はご家庭での趣味を楽しんでおられるとか?

少し前から庭先のプランターで野菜を栽培していたのですが、今はみそも造り始めました。これは東日本大震災のときに食べ物について見直し、子どもたちが食べる物は少しでも手作りでと考えたのがきっかけ。自給自足どころか味噌は知人にお裾分けできるくらいで、これが「おいしい」と好評なんですよ。石けんやシャンプーなども手作りで、アトピーで悩む親戚にも使ってもらっています。また調理の仕事をしていたので、休日など家族に料理も作ります。といっても食べるばかりでは体重が心配ですから、自宅からクリニックまでは自転車で往復するなど地道に努力しているんです(笑)。

最後に今後の目標をお聞かせください。

患者さんの目と全身の健康を考える「トータルアイケア」にもっと力を入れたいですね。目の病気が体調不良に起因するのなら、目と体を一緒にケアする方が効果的な場合もあります。例えば疲れから一時的に視力が衰えたり、雑菌に感染しやすく「ものもらい」を繰り返したりする方は、体質改善を視野に入れた治療も検討していただくといいでしょう。当院ではそうした患者さんのため、必要なら漢方薬の処方にも応じています。少し診療の幅を広げすぎかもしれませんが、やはり患者さんが院名のように「スマイル」でお帰りになるのがうれしいんですよ。明かな病気ではなくても、ちょっとお困りのことや心配なことの解決をお手伝いする、ホームドクターでありたいと思っています。

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