機能性と審美性を兼ね備えた
セラミックの特徴や治療について
ササキ歯科・ササキ矯正歯科
(名古屋市東区/久屋大通駅)
最終更新日:2024/07/11
- 自由診療
歯を美しく整えることをめざす審美歯科。詰め物やかぶせ物に金属素材や「コンポジットレジン」と呼ばれる歯科用の白い樹脂を用いる保険診療の他に、セラミックを用いる自費診療の選択肢もある。費用面を考えてためらう人もいるかもしれないが、審美歯科の本来の目的は歯を長持ちさせ、口の健康を守ること。「ササキ歯科・ササキ矯正歯科」の佐々木智章院長は、「虫歯になりやすく何度も銀歯を入れ直している方には、セラミック治療をお勧めすることで喜んでいただけたら」とほほ笑む。セラミックは歯との接着性が高い素材のため、隙間に食べかすが詰まるリスクが少なく、汚れもつきにくいという。治療の事前説明から処置後のアフターケアまで丁寧に取り組む佐々木院長に、セラミックの特徴や治療の流れについて詳しく教えてもらった。
(取材日2024年6月7日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qセラミック治療のメリットについて教えてください。
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A
自然で清潔感のある見た目の良さや、変色・着色しにくいという審美性に加え、汚れがつきにくく清掃性が高いといった機能性も兼ね備えています。天然歯との接着性が良いので、かぶせ物や詰め物をしたとき隙間ができにくく、食べかすが詰まって虫歯になるリスクの軽減にもつながります。このことは再治療でさらに歯を削るリスクからご自身を守ることにもつながるでしょう。特に、歯ブラシやフロスで掃除しにくい奥歯は汚れがたまり歯茎が腫れやすいので、銀歯からセラミックに変えたいという方も多いですね。当院のセラミックは、歯科技工士がマイクロスコープで入念に確認するなどこまやかに手をかけていることが長く持つ秘訣だと自負しています。
- Q一方、保険診療はどんな素材を用いますか。違いを知りたいです。
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A
小さい虫歯であればコンポジットレジンという歯科用の樹脂があります。金属より歯を削る量が少なくて済み、見た目も白くて自然です。反面、コーヒーなどで変色して劣化するため再治療が必要になることがあるでしょう。再治療で削ることを繰り返して歯が小さくなっている場合は別の素材をお勧めします。大きい虫歯は基本的に金属とCAD/CAM冠が選択肢です。金属は丈夫で噛む力が強い方にお勧めですが、汚れがつきやすく虫歯や歯周病になる可能性も。金属アレルギーも心配ですね。CAD/CAM冠は比較的安価な白いかぶせ物である一方、金属よりやわらかく割れるリスクがあります。それぞれの特徴を踏まえ、よく精査してご提案しています。
- Qセラミックのデメリットや向かない人についても教えてください。
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A
金属に比べると硬さは弱く、破折のリスクがあるため、歯ぎしりや食いしばりのある方や、奥歯しか噛んでいないといった噛み合わせが悪い方は、精査診断を行った上でセラミック治療を控えることもあります。また出っ歯やでこぼこした歯並びを奇麗にしたいという場合、セラミックを入れる歯と噛み合う歯が干渉してしまい、治療が難しい症例もあります。歯並びを整えるために抜歯や他の歯を大きく削るリスクが増すため、事前に矯正治療をご提案することも多いです。セラミックの平均寿命は10年ともいわれており、将来的に再治療の必要性もあるでしょう。少しでも長持ちするようクリーニングなどのメンテナンスを定期的に受けていただきたいですね。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診や検査で口腔内の状態を確認する
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エックス線検査で歯の間の虫歯、神経との距離、歯周病の状態など診察でわからない部分を診断。さらに3次元撮影のできる歯科用CTで顎の関節の形態と位置を確認し顎関節症の有無確認。診察では1本1本の歯を細かく調べて虫歯や歯周病の有無をチェックし、模型作製の型採りをする。ホワイトニングを希望する場合はどの白さを求めるのかを話し合った上でホワイトニングを先に行う。
- 2完成イメージを患者と歯科医師で共有
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検査で撮影した口内写真をパソコンのモニターに映し出し現状確認。似た症例を示して具体的に説明されることもある。さらに現状の模型と、最終的な仕上がり想定の状態を表した模型の2つを見ながら、患者と歯科医師とで具体的に完成イメージを共有する。上下の噛み合わせや全体の並びから歯列矯正を提案されることも。「できれば歯を削ることは最小限にしたいので、それを念頭に案を選択していきます」と佐々木院長。
- 3仮歯を装着し具合を確かめる
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型採りに基づいて歯科技工士が作製した仮歯を患者の口の中に入れ、形や噛み合わせの具合を診る。白くやわらかい素材なので口内で調整できる。そのまま1~2週間、長い人では1~2ヵ月ほど装着を続けて不具合がないかどうか確かめる。噛む力が強いなど個々の状態に応じて仮歯の形がなじんでくるので、その形を参考にして最終の補綴物作製へと進む。
- 4色や噛み合わせなどを最終確認
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完成した補綴物を入れて、色や形、噛み合わせを最終チェック。見た目については歯科医師が患者本人に思いどおりになっているかどうかをしっかり確認する。同院では、万が一迷いがある場合は仮着も可能で、別料金になるが色の再修正にも対応してくれる。歯磨きがしやすいかどうか清掃性を確かめることも重要事項だ。歯ぎしりや食いしばりの強い人には防止装置としてマウスピースを作製する場合もある。
- 5定期的にメンテナンスを続ける
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完成したセラミックの補綴物を長く持たせるためには継続的なメンテナンスが大切になる。セラミックに問題がなくても天然歯がすり減ってくることもあるので、PMTCを行い長期的なメンテナンスを行う。同院でのクリーニングは、セラミックが傷つかないように研磨剤が少ないものを使用。自宅での正しいケアについてのアドバイスも行う。定期検診の頻度は4~6ヵ月に1回で、年に1度はエックス線写真の撮影を行い詳しく観察する。
自由診療費用の目安
自由診療とは詰め物・かぶせ物/セラミックインレー:6万6000円、セラミッククラウン:11万円~16万5000円、ホワイトニング/3万3000円~5万5000円、歯列矯正/88万円~、セラミックの色の再修正/5500円(歯科技工士同席の場合1万円)~、マウスピース作製/1万1000円(詳細はホームページを参照)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。