噛み合わせの改善を目指す
矯正を含めた総合的な歯科治療
ササキ歯科・ササキ矯正歯科
(名古屋市東区/久屋大通駅)
最終更新日:2024/03/22
- 自由診療
矯正治療専門の歯科医院として1980年に開院して以来、幅広い診療を行ってきた「ササキ歯科・ササキ矯正歯科」。現在は一般歯科を佐々木智章院長が、矯正歯科を佐々木美枝副院長が担当する。同院は矯正装置も豊富にそろえており、ブラケットとワイヤーによる方法、マウスピース型装置を用いた矯正、それらを組み合わせた方法などを症例に合わせ、患者の希望も組み入れて治療計画を作成、合意を得た上で治療に臨む。矯正治療は歯並びを整えることをめざすだけでなく、無意識で行う歯ぎしりや食いしばりによる噛み合わせの乱れの改善を図るなど口腔全体を視野に入れた総合的な治療だと話す智章院長。同院の矯正治療の流れについて、保険治療の噛み合わせや顎関節の治療、矯正という対応策もあること等を含め歯科医院の選び方について教えてもらった。
(取材日2023年1月17日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような人が治療を受けると良いですか?
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A
受け口や歯のでこぼこ、開口、出っ歯など不正咬合のある方、顎に不調のある方が歯列矯正の対象となります。また見た目がそれほど乱れていなくても、無意識の歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯や歯茎へ過剰な負担がかかってしまい、朝起きると頬から顎にかけてだるく感じる、奥歯にひびが入ってしみるといった症状が出ることがあり、そういった悩みのある方も受診されると良いですね。本来、上下の歯は1ミリ程度開いているもので、接触時間は会話や食事時の1日20分程度が理想。それ以上は異常な接触癖といって、ストレスがたまったりパソコンに集中し過ぎたりすると起こりやすいです。これらのことは噛み合わせのずれにもつながります。
- Q噛み合わせのずれにより考えられるリスクとは?
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A
口の中でいうと、一部の歯に負担がかかることで徐々にその部分の歯肉がやせていき、「痛い」「冷たい物がしみる」といった知覚過敏を生じやすくなります。また開口の場合は、乾燥して唾液の量が少なくなり口臭や虫歯の原因となりやすいです。噛み合わせのずれは口内だけでなく、周囲の筋肉にも影響し、左右どちらかに偏った噛み方を続けていると、偏ったほうの筋肉の緊張が続き首や肩の凝り、頭痛が生じる心配もあります。今は大人も子どももスマホを見ていることが多く、下顎が下がって噛み癖が悪くなることも考えられます。このように噛み合わせのずれは、口から顎、全身へと悪影響が広がり、顎関節症の原因にもつながります。
- Qこちらではどのような矯正方法がありますか?
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A
一つには、ブラケットという留め具とワイヤーを使用した方法があります。当院ではプラスチックやセラミック、ジルコニアなどの目立ちにくいブラケットも用意しています。歯の裏側にワイヤーを装着する方法も可能です。また透明のマウスピース型装置を用いた矯正にも対応しています。お子さんには顎の骨を広げるための床矯正装置も用意し、必要に応じて舌の動きや口周りの筋肉の機能を正しい方向に誘導するトレーニングも行います。歯科医院を選ぶ際には、治療期間、費用についてきちんと説明があり、できれば複数の治療法ができるところがいいですね。歯の動き方によっては治療途中で装置を追加・変更する場合があるからです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1治療費用や期間についての説明
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同院にはカウンセリングルームがあるので落ち着いた雰囲気で希望や不安、疑問について話すことができる。歯科医師からは複数ある矯正装置それぞれのメリットやデメリット、治療期間、費用などについて説明がある。同院は矯正治療に限らずどんな治療も患者の生活やどこまでの治療を望んでいるかをくみ取り、めざすゴールを共有することを大事にしているという。患者が矯正治療をすると決めたら精密検査に進む。
- 2歯や顎の骨、気道などを観察する精密検査
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「歯が痛い」「しみる」という訴えでも虫歯ではなく噛み合わせのずれが原因のこともあり、検査による適切な診断が重要となる。歯型の採得、口内と顔の撮影のほか、エックス線撮影で顎の傾きや左右差の有無が確認される。また、頭部エックス線規格写真撮影、CT撮影により、歯の状態や骨の形態、神経の位置、気道の広さなど全体的に細かく観察され、適正な噛み合わせをめざす方法が探られる。結果説明は1~2週間後に行われる。
- 3検査結果の説明と治療方針の決定
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歯科医師が検査のデータを分析。口内のバランスの乱れの原因が歯なのか骨なのか、どの治療法が適しているかなどをモニターに画像を映して説明される。事前の治療計画よりも具体化が進む。歯の動き具合によっては装置に変更があるかもしれないことや、動きが悪い部分があれば装置や費用の追加が発生するかもしれないことなどもきちんと伝えられる。
- 4矯正治療が始まり、定期的な診療を受ける
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症例によるが、だいたい月に1回、装置の調整や歯の動き具合のチェックを受ける。時間は30分~1時間程度。矯正治療中は、虫歯や歯周病予防のために別日に一般歯科の検診も受けて、口内環境のチェックやクリーニングをしてもらう。ワイヤーの場合は特に装置が固定されているため歯磨きが難しく、アドバイスを受けることは大切。自宅が遠方など患者の都合により同日に受けることもできる。
- 5矯正治療後も保定のために装置を装着し定期検診に通う
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矯正治療の期間は2~3年が一つの目安。その後は後戻り防止のため保定期間として引き続き装置を装着する。同院ではワイヤーの装置以外にもマウスピース型装置があり、長期の装着を推奨している。一般的に歯の裏側にワイヤーをつけて5~10年ほど過ごす人もいるという。治療後も定期的に検診を受けることは大切なのできちんと通い予防に努めよう。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/相談~精密検査5万6000円 診断3万円、マルチブラケット75万円、ホワイトブラケット80万円、舌側105万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~、小児矯正/4万4000円、セラミック治療/クラウン臼歯11万円、前歯13万2000円、噛み合わせ/総合歯科治療資料採得2万2000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。