佐々木 智章 院長の独自取材記事
ササキ歯科・ササキ矯正歯科
(名古屋市東区/久屋大通駅)
最終更新日:2024/03/22
久屋大通公園に面したビル2階にある「ササキ歯科・ササキ矯正歯科」。矯正治療が専門の佐々木隆院長が開院したクリニックで、2014年より息子の佐々木智章院長が加わったことから一般歯科と小児歯科の治療も始まり、診療の幅が広がった。歯だけでなく、顎の骨などを含めた口腔内全体をトータルで診ることを心がける。「患者さんが喜んでくださることがうれしく、もっと貢献したいという気持ちになります」と穏やかに話す院長。なるべく削らず、抜かず、今ある歯の大切さを伝えたい、との考えから予防にも力を入れている。そんな同院の診療姿勢やめざすところなどをじっくり聞いた。
(取材日2019年1月7日/更新日2021年11月29日)
矯正治療に加え、一般歯科、小児歯科も対応
白を基調とした、きれいで落ち着いたクリニックですね。
2014年に診療に加わったタイミングで改装し、診療のスペースを広くしてチェアを4台から6台に増やしました。手前の2台が一般歯科や小児歯科、予防のチェア、奥の4台が矯正治療のチェアとしています。このビルの前面が公園でもともと窓が大きかったのですが、より明るい感じになりました。待合室の日本画は父が好きで飾っていて、季節に合わせて、雛人形、富士山、丹頂鶴など取り替えています。絵を見て「ああ、季節が変わったね」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますね。
こちらは長く、矯正専門のクリニックでいらしたのが、現在は一般歯科と小児歯科も診療されているのですね。
当院は1980年に開院していますが、当時は矯正専門というのは珍しく、愛知県内の各地から患者さんが来られていたそうです。父が診る矯正治療は、単に歯並びだけを診るのではなく、顎の骨の状態を含めた口腔内全体を視野に入れた治療を行うことを重要視しています。私は、主に一般歯科、小児歯科を中心に経験を積んでおり、矯正治療についても勉強を続けています。一般歯科と矯正歯科の2本柱であれば、患者さんにとってはワンストップで多分野の治療が受けられるメリットがありますね。私からしても、一般歯科で治療して噛み合わせに問題があるなと思われる方はそのまま父に引き継げますし、矯正治療後のメンテナンスは私のほうで行うなどずっと1人の方を続けて診ることができます。
患者さんはどのような方々が来られていますか?
開業当初から来てくださっている方も多く、子どもの頃にご自身が矯正治療をしたから自分の子どもも、と言って連れてこられることもよくあります。お子さんの矯正治療は、3歳ぐらいだと、「今はこういうことに気をつけて、5~6歳ぐらいになったら始めましょう」とアドバイスをすることもあり、開始時期は人それぞれです。大人は、若い方はもちろん40~50代になって時間ができたからと始められる方もいます。
対話を大切に歯の重要性を伝え、一緒に守る
先生が診療で大切にされていることはどんなことでしょうか?
歯科というと「削る」「抜く」というイメージが強いかと思いますが、日々の歯磨きや食事で口の中の状態はだいぶ変わります。その重要性をきちんとお伝えすることで、なるべく削らず、抜かずに口内環境を良い状態で「守る」お手伝いをしたいと考えています。自分の歯を守るのは患者さん自身で、私たちはそれをサポートしていく立場。患者さんに、なぜ歯に問題が起こっているかをしっかり説明し、今ある歯が一番大事なんだと理解していただきたいなと思っています。歯ぎしりや食いしばりのように、意外なところに歯を悪くする原因があったりもしますので、「なんか変だな」と感じたら来院していただきたいですね。歯ぎしりなどはマウスピースの装着で改善が期待できる場合もありますよ。
患者さんへの説明を大事に考えておられるのですね。
治療前に「どういう目的でどんな治療をするのか」をお話しし、治療中も折に触れて、治療の目的や方法をお伝えするなど対話を最も大事にしています。話をすることで自然に患者さんとの信頼関係も成り立ちますし、お互いに親しみも湧いてきます。クリニック全体で自然とそういう環境ができあがっている気はしますね。ベテランも新しいスタッフも、治療後に「このことに気をつけてくださいね」と患者さんに声をかけたり、受付で話をしたりしています。私がすべて直接伝えることが必ずしもよいわけではなく、歯科衛生士や助手というやわらかいクッションを挟んだほうが伝わりやすいこともあると思います。また、矯正歯科は土日診療を行っています。普段仕事をされている方や、ご家族で来られる方は、やはり土日のほうが都合がつきやすいですからね。そのために、スタッフには無理をしてもらっていますが……。
子どもの患者さんに対して気をつけていることは?
上から目線ではなく、必ず対等な目線でお話をするようにしています。もし、忙しいなどの理由で無理にしようとすると、子どもはそれを感じるでしょう。大人に対してもですが、これから何をするのかわかりやすくお話をし、理解してもらってから治療やケアを始めるようにしています。染め出しをして色が残ると、お子さん自身も磨けていないとわかるようで、その後、歯磨きを一生懸命したり、次はどうしたらいいか聞いてくれたりします。結局、私たちがやらせるのではなくて、自分で意識を持ってやることが大事なんですね。私たちはそのサポート役です。当院では仕上げ磨きの際のフロスや歯間ブラシの使い方もアドバイスしており、ご希望に合わせて適したものをご紹介しています。子どもの頃から歯をケアする習慣が身につけば、大人になってもそれを続けて歯を守ることにつながると思います。
誰もが安心して来られるクリニックに
こちらではCTやCAD/CAMシステムなど設備もそろえていらっしゃいますね。
CTによって、歯並びを診るときも、顎の骨がゆがんでいないかなど広い視野で判断できるようになりました。下顎が引っ込んで小さい方は気道が狭いことも多いのですが、CTで診て外科的処置が必要と思われる場合は病院に紹介することも。やはり口だけでなく喉、顎など見える範囲が広いのが利点ですね。インプラント治療の際の診断にも役立ちます。また、CAD/CAMシステムを導入したことによって、セラミックの補綴物を用いた治療期間が2日と格段に短くなりました。また、セラミックは汚れがつきにくいという特徴があり、虫歯の再発の可能性も低くなります。実際に映像や製作物を見ていただくと患者さんにもその良さが伝わりやすいでしょう。
そもそも先生が歯科医師をめざされた理由は何だったのですか?
私は父と叔父という2人の歯科医師の姿を見て育ちました。小さい頃から、やりがいのある仕事なのだろうなと思っていて、自然に同じ道へ。父は昔から家でも真面目な人で、休日でも勉強会に出かけていたような記憶があります。一緒に働いてみると、口腔内をトータルに捉え理想の形に向かって治療をするところなど、学ぶべきところがたくさんあると思っています。
今後についてお考えのことや、読者にメッセージがあればお聞かせください。
やはり予防が最も大切だと伝えたいですね。繰り返しになりますが、なぜ歯が悪くなったのか、歯を長持ちさせるためにはどうすればよいのかをお伝えして、患者さんに予防に対する意識を高めていただけるように努めていきたいです。「歯医者さんが怖い」という方も安心して来られるクリニックにしたいと思っていますので、患者さんがご家族や友人など大切な方を紹介してくださると、「安心していただけたのかな」ととてもうれしいです。また、当院では一般的な治療、噛み合わせ、予防とトータルな診療を行っていますので、多角的なアプローチができると思っています。ちょっとした悩みでも、気楽に相談に来てくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とは【矯正】ブラケット矯正/75万円~、ホワイトブラケット矯正/80万円~、舌側矯正/105万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~、小児矯正(一期治療/40万円~、二期治療/40万円~)
【一般】詰め物・かぶせ物/セラミックインレー6万6000円、セラミッククラウン前歯13万2000円、セラミッククラウン臼歯11万、インプラント治療/診断4万4000円、ガイド作製5万5000万円、インプラント埋入22万円、上部構造作製22万円、オフィスホワイトニング/4万円~、ホームホワイトニング/2万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。