橋本 雅範 理事長、橋本 雅人 院長の独自取材記事
橋本歯科医院
(名古屋市南区/本笠寺駅)
最終更新日:2026/07/16
本笠寺駅から徒歩5分、閑静な住宅街の一角にある「橋本歯科医院」。1948年に開業し、その後移転リニューアルした歯科医院だ。移転から10年を迎え、橋本雅範院長が理事長へ、橋本雅人副院長が院長へと新たな体制に生まれ変わった。先代から受け継いできた「思いやりの診療」はそのままに、常に患者のために設備や治療技術のアップデートを行う同院。雅範理事長は予防歯科の大切さを説き、早くから8020運動などに尽力。息子である雅人院長は、患者のライフステージに合わせた最適な治療の提供をめざす。「丁寧なコミュニケーションと全身を考慮した治療で、0歳から100歳を超える患者さんまで、世代を問わず診療しています」と、地域に根差した歯科診療を行う雅範理事長と雅人院長に、診療のこだわりや患者への思いを語ってもらった。
(取材日2026年4月24日)
予防歯科を軸に、0歳から始める生涯の健康支援を
こちらの歯科医院の歴史と特徴をお聞かせください。

【雅範理事長】当院は1948年に私の父が開業しました。私は1995年に父から院長職を継承し、今春、移転リニューアルの節目で息子に院長職を引き継いだところです。先代の頃から予防に主軸を置いた診療を行っていて、赤ちゃんから100歳を超える方まで幅広い患者さんにお越しいただいています。診療体制はこれまでと同じですが、これからは雅人院長に引っ張ってもらい、より地域の患者さんの健康に寄り添う歯科医院になりたいと考えています。今後も院内の診療だけでなく、地元小学校での歯科検診、通院が困難な方のための訪問診療、高齢になっても歯を残すための8020運動など、地域貢献の活動も続けていくつもりです。
移転からのこの10年で患者層やスタッフに変化はありましたか。
【雅人院長】患者さんは幅広い世代の方がいらっしゃいます。ご家族で来院されたり、その後にご両親やご兄弟でいらっしゃる場合も多いです。初診の患者さんもほとんどが既存の患者さんやスタッフからの紹介です。紹介の輪が広がっていくことがうれしいです。定期メンテナンスに欠かさず来院され、ご高齢になってもご自分の歯を守ろうと努力される方も多いです。また、患者さんの希望は時代とともに変わっていきます。その変化に合わせて、私たちも日々知識や技術のアップデートを図っています。
【雅範理事長】長く勤めてくれている方が多いのも当院の自慢です。先日、10年勤続のスタッフ3名を表彰したばかりで、4月からは3名の歯科衛生士が加わり、さらに多くの患者さんを受け入れられる体制になりました。育休明けの歯科衛生士が「乳幼児のお口の育て方教室」の講師を務めたり、患者さんへの心配りなど、頼りがいのあるスタッフばかりです。
「お口の育て方教室」とはどのようなものですか?

【雅人院長】歯科医院というと「歯が生えてから」と思われがちですが、実は赤ちゃんのお口の中は妊娠中から発達を始めています。抱っこの姿勢、授乳の仕方、哺乳瓶のくわえ方一つで、お子さんの口腔の発達は変わります。当院では妊娠中から離乳期までの母子を対象に、椅子や道具のサイズ、砂糖の取り方まで、実践を含めたアドバイスをしています。育児中の歯科衛生士が実体験も踏まえて対応していますので、お気軽にご相談ください。
【雅範理事長】最近はやわらかい食品が増えてしっかりと噛む機会が減っているので、子どもの口の周りの筋肉が育ちにくく、常に口が開いてしまう、いわゆる「ぽかん口」も多くなっています。全国的に調査したところ、小学3年生では、ぽかん口の子どもが約30%にも上るというデータもあります。口腔機能の発達は、歯科医院が中心となって社会全体で取り組む必要があると考えています。
痛みを軽減し治療の不安払拭をめざす
力を入れている診療について教えてください。

【雅範理事長】当院ではこれまで、予防と定期メンテナンスを軸とした診療を続けてきました。大切なのは予防歯科です。虫歯や歯周病を未然に防ぎ、悪化して歯を失うことを避ける。子どもの適切な口腔の発達をサポートし、高齢になっても自分の歯で噛めるようにする。歯科医院でメンテナンスを受けても、お口の中の細菌の状態は3ヵ月程度で元の状態に戻るともいわれており、定期的な通院に加えて自宅でのセルフケアが欠かせません。
【雅人院長】全身の健康を考慮した診療に力を入れています。口腔内の状態が全身の健康に影響することがだんだんと広まってきました。例えば糖尿病は、歯周病とも深く関係すると言われていて、糖尿病を改善するためには、歯周病の治療も大切であるとされています。他にも、適切な口腔ケアによって誤嚥性肺炎の予防が期待できると言われています。
診療で気をつけていることは何でしょうか。
【雅人院長】患者さんにとって適切な医療を提供することです。症状が同じでも、世代やライフスタイルによって何が適切かは変わってきます。例えば、インプラントのような先進で高額の治療が誰にでも適切かというとそうではありません。患者さんによっては子育てや仕事で時間が取りづらい時期もありますし、経済的な制約もあります。長期的にはインプラント治療が向いていても、今すぐは費用も時間もかけられないという場合もあります。その場合は、ひとまず保険診療で処置しておき、患者さんのタイミングが整ってから次の段階へ進む道筋もあると考えています。歯科医師として患者さんの口腔内の状況を説明し、正しい知識をお伝えする。その上で一方的に治療を押しつけず、その方のニーズに合ったものを提案する。それが適切な医療だと思います。
理事長はいかがでしょうか。

【雅範理事長】治療で痛みを感じさせないように、麻酔が必要な場合は表面麻酔を行った上で麻酔注射を行います。痛みの緩和をめざすことは当然として、患者さんがリラックスできる工夫も大切です。院内には博物館でも使用される照明器具と、高音質なスピーカーを導入し、優しい照明の中でヒーリングミュージックが流れます。患者さんの中には治療中に眠ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。また、当院では基本的に担当制で毎回同じ歯科医師・歯科衛生士が診療を担当します。誰かしらが必ず患者さんのそばにいるようにしているので、会話もしやすいと思います。
次の100年も口内から全身の健康を見据えて
全身の健康を支えるための取り組みも進めているそうですね。

【雅範理事長】私自身のライフワークとして、骨粗しょう症の早期発見に長年注力してきました。以前からあるCT・パノラマエックス線の他、骨粗しょう症の可能性を判定できるAIによる画像解析ソフトを新たに導入しました。可視化した画像があると患者さんにとってもわかりやすいですよね。特に50歳以降の女性では骨密度が低下しやすいため早めの予防が重要になります。自分自身が骨粗しょう症のリスクがあるということを自覚している人は少なく、何かの拍子に転倒、尻もちをついて骨折してしまうケースも。骨密度が低下しているとそのままつえや車いすでの生活になってしまいますから、そうならないように歯科医院として医科歯科連携に取り組んでいます。歯科は症状がなくてもメンテナンスで定期的に受診するので、もし顎の骨の状態を撮影した際に骨密度について問題点があれば、適切な医療機関に患者さんを紹介させていただきます。
スタッフとの連携はいかがでしょうか。
【雅人院長】当院はスタッフ間の連携や、患者さんとの関係がとても良好だと思います。私たちが書くカルテとは別に「サブカルテ」を用意し、患者さんの直近のご予定や雑談内容、気になることをメモしています。治療中は緊張していても受付のスタッフとの何げない会話で本音が出ることもあると思います。そういった些細なことでも書き留めておくことが、歯科医院全体での患者さんに寄り添った対応に役立てられます。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

【雅人院長】これからも患者さんが自分の口腔内に興味を持っていただけるよう発信を続け、その上で患者さんに合った診療を提供していきたいと思います。長期的な健康につながるような根本的かつ精緻な治療をめざし、私自身も技術を磨いて、地域の患者さんの健康に貢献していきたいと思います。
【雅範理事長】次の10年、100年も、地域の患者さんから親しまれる歯科医院でありたいと思います。これからも、0歳から100歳を超える患者さんまで、丁寧なコミュニケーションを取りながら診療を続けていきたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/5万5000円程度、インプラント治療/44万円以上
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

