拡大鏡を用いた精密な治療で
天然の歯を残すことをめざす
坂口歯科医院
(名古屋市天白区/原駅)
最終更新日:2024/11/11
- 保険診療
「長持ちをする治療、丁寧な治療」をモットーに、長年地域に根づいてきた「坂口歯科医院」。幅広い歯科診療を担う坂口政磯副院長がめざしているのは、できるだけ痛みを少なくして、患者に安心して治療を受けてもらうこと、そして可能な限り、患者自身の歯を残すことだ。「歯を失った場合、インプラント治療という良い方法もありますが、衝撃などを和らげる歯根膜があるのは天然の歯だけ。長い人生、いかに自分の歯が大切かを知っていただきたいと思います」とにこやかに話す坂口副院長。もし抜歯が必要と言われてもケースによっては残せる場合があり、「抜きたくないと考える方はぜひ一度ご相談を」と呼びかける。正確な診断と精密な治療のために常時、拡大鏡を用いるという坂口副院長に、同院の強みや治療について話を聞いた。
(取材日2023年10月17日)
目次
常に拡大鏡を用いた精密な治療で、患者の不安や痛みに配慮。できるだけ歯を残すように努める
- Q自分の歯を残すメリットについて教えてください。
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A
天然の歯は歯槽骨という組織に支えられており、歯槽骨と歯の間には、歯根膜という組織があります。歯根膜は物を噛んだときや食いしばったときの衝撃、振動などを低減するクッションのような役割を果たすもので、天然歯の噛み心地に大きく寄与しているものです。インプラントはそうした機能を果たす部分はありません。天然の歯には非常に優れたデリケートな機能が備わっているのです。歯を残すことは、そうした本来の機能を維持できるということで、それが一番のメリットといえますね。また、高齢になっても自分の歯で食事ができる喜びは大きいものです。すぐに抜くと診断せず、本当に手段がないのか、じっくり突き詰めていきたいです。
- Q歯を残すための工夫について教えてください。
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A
例えば、歯の原型がなく、歯茎の中に根っこが埋まっている状態ですと、抜歯が適当とみなされます。しかし、レントゲンで確認すると歯の根っこが意外と残っているケースもあり、再び歯として利用することができます。当院では、患者さんが「残したい」と希望されれば診断の上、いくつか選択肢を提示し、メリット、デメリットをご説明し、決めていただきます。ただ、広範囲に歯の周りの骨が溶けている、歯の根っこが明らかに大きく割れている、など抜歯が避けられないこともあります。
- Q拡大鏡を使用する利点はどのようなことですか?
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A
当院の拡大鏡は肉眼の約6倍大きく見えます。また、備えつけのライトにより患部に光が当たり、細かい部分まで明るくはっきり見えるので、口の中の異常の早期発見につながります。さらに、見えづらい奥歯の虫歯の治療でも、あたかも目の前に歯があるかのような感覚で、治療操作が行えます。同様に根の治療、噛み合わせの治療、口腔がん等の粘膜の診断、さらに歯石除去も、大きな視野の中で、細かな部分まではっきり見えるため、その結果、痛みの少ない精密な治療が行え、安定した治療結果が期待できます。また、その拡大鏡を常時使用し、さまざまな場面で診療に活用していることが、当院の特徴と言えます。
- Q先生は、痛みにも配慮してくださるそうですね。
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A
そうですね、患者さんの中には治療前の麻酔が痛いってイメージがありますよね。そんなイメージをなくすためにも私は、拡大鏡を使用することで、痛みを感じにくくする配慮を行っています。拡大鏡では、手元が明るく、麻酔をする場所の粘膜の様子がはっきり見えますので、表面麻酔により、しびれた粘膜の表面に麻酔の針がそっと触れるように入っていく様子もはっきりわかります。同時に、ゆっくりゆっくり麻酔操作を行っていくことで、痛みを感じることの少ない麻酔が行えます。それでも、痛みは個人差もあり精神的な要素も関わってくるので、治療の際は「今、これをしていますよ」と患者さんに声かけをし、安心していただくように努めています。
- Q改めて歯の大切さについてお聞かせください。
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A
天然の歯は機能的にも優れた、何物にも代えがたいものです。そんな大切な歯を少しでも使える可能性があれば、とことん抜かずに残すことに追及すべきものだと思います。また、普段、仕事や育児で毎日頑張っているのに何かの症状を感じて、歯が悪くなっていることに気づくのでは遅い場合があります。若い頃から、できれば子どもの頃から歯科医院で定期的にチェックし、歯の健康に気をつけてほしいですね。歯はとても価値があるものです。もし残念ながら歯を抜くしかないと言われても「残したい」とお考えの場合はご相談いただければ全力でサポートいたします。まず抜かずに使い切る治療をしてこそ、抜歯となっても患者さんは納得されると思います。