全国のドクター9,186人の想いを取材
クリニック・病院 158,624件の情報を掲載(2024年4月26日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 碧南市
  4. 碧南駅
  5. 小澤歯科医院
  6. 小澤 誠 院長

小澤 誠 院長の独自取材記事

小澤歯科医院

(碧南市/碧南駅)

最終更新日:2023/10/24

小澤誠院長 小澤歯科医院 main

ダークブラウンに白文字で「小澤歯科医院」と書かれたシックな外観のクリニックは、名鉄三河線・碧南駅から徒歩10分弱の住宅街にある。内装もシックで落ち着いた空間だ。祖父から3代にわたって続く地域に根差した歯科医院であり、小さな子どもをはじめ高齢の患者も多く通うという。院長の小澤誠先生は、患者に予防歯科の重要性をわかりやすく丁寧に説明し、長きにわたっておいしく食べてもらいたいと考えている。開業直前まで大学病院で補綴を専門に研鑽を積んだ先生は、今も定期的に大学へ出向いて新しい知識を得るための労を惜しまない。柔軟な姿勢で歯科治療に向き合う小澤先生に、診療において大切にしていることを聞いた。

(取材日2018年8月17日/情報更新日2023年10月20日)

見て体験することで定着をめざす予防歯科

開業のきっかけとこだわった点は?

小澤誠院長 小澤歯科医院1

大学院を修了してからは、補綴学講座の助教として学生教育と診療と研究の3点をメインに日本歯科大学新潟生命歯学部で勤務していました。そんな中、父が体調を崩したことで予定していた時期より早く歯科医院を引き継ぐことになりました。改装の際は落ち着いた雰囲気で患者さんがリラックスできるような空間にしたつもりです。待合室でお茶やコーヒーを飲んでいただくために置いたウォーターサーバーや診療中に口をすすぐ水の浄水にもこだわりました。やはり、お口に入れるものは安心なものでなければと思っています。そういう意味でもタービンなど歯を削る装置も消毒滅菌していますし、院内は空気清浄機で清潔に保ち、衛生的な環境で患者さんをお迎えしています。また、医療機器についてもほぼ全部新調して、診断やインプラント治療に欠かせない歯科用CTを導入しました。

中心となる患者さんの世代と症状は?

現在は高齢の方が中心で、60歳以上の方に多く来院していただいています。人によっては口腔内の状況が虫歯や歯周病の進行がかなり悪化した状態になっていて、治療に時間がかかるケースもありますね。高齢の方は積極的に歯科治療を受けてきた世代ではなく、予防の概念があまり定着していないので今はそこを必死に改善しています。若い方で比較的予防ができている場合では口腔内の状態が大きく悪化していることは少ないです。小児の患者さんに関しては、私は学校医をしており、多くのお子さんの口の中を診る機会があるので、お母さん方にもっと知っていただきたいと思っていることもあります。例えば、いつもお口をぽかんと開けていると歯並びにも影響が出やすいし、口の中が渇くと虫歯や歯周病のリスクが高くなるんですよ。正しい知識をつけることで健康を守ることができるので、そのお手伝いができればと思っています。

高齢の方へ予防歯科を定着させるためにどのように導いていますか?

小澤誠院長 小澤歯科医院2

まずは治療前の歯茎の状態を見ていただき、炎症で赤くなっていることや出血していることを認識してもらいます。それから歯石を取り、正しい歯磨きを続けていく中で、変化していく様子を患者さんに確認していただきます。歯石を取るだけでもある程度改善が期待できますし、治療を続ければ歯茎が引き締まり出血が止まっていくことを患者さんが少しでも認識できれば、モチベーションも上がってお口の中への意識も高まりますよね。今まで歯周病の治療をしてこなかった方も多いのですが、見て体験することで患者さんの意識は変わっていきますし、磨き残しがあるときも、取り除いたプラークを実際に見ていただくことで、きちんと磨けていないことに気づき、改善しようと意識してくれます。あとは患者さんのモチベーションを維持するきっかけになるようなアドバイスを心がけています。

視覚に訴え、患者の理解を深める

補綴を専門に勉強しようと思ったきっかけは?

小澤誠院長 小澤歯科医院3

15年以上前の話になりますが、当時はインプラント治療が普及してきた時期ではあるものの、教育のレベルで浸透していない時代だったんです。そういったところをきちんと勉強したいという気持ちと、インプラント治療で著名な先生が講座の主任教授だったことや尊敬する先生方がたくさんいらっしゃったことがきっかけで補綴治療を学ぼうと決めました。補綴治療というのは失った歯や歯冠を作ることであり、歯科治療のゴールになります。この結果次第でその後の口腔状態が良くも悪くも大きく変わります。そういったことも含めた「修復」を補綴学講座に入局して学び、クラウン、ブリッジ、インプラントを中心に義歯などの治療に携わってきました。

知識や技術を深めていく中でどう感じましたか?

ただ壊れない歯を作るのではなく、噛み合わせのバランスであったり、理想的なゴールに向かってどう治療していくのか全体像が見えていないと治療ができないことがわかりました。さらに、歯を作るだけでなく基礎となる土台と歯周病のコントロールがうまくいかないとゴールにはたどり着けないことから、補綴以外の治療が大切であることも実感しましたね。特にインプラント治療はお口の中の環境が整った上で行わないと長持ちしないんですよ。さらに治療後、メンテナンスをきちんとして予防に努めないといけません。これはインプラントに限らず、どんな治療でも治療終了とともに新たに予防が始まると考えてほしいです。そういったことを患者さんにご理解いただけるように説明することが非常に大切であることも、補綴を学んで再認識できました。

患者さんへのわかりやすい説明とはどのように?

小澤誠院長 小澤歯科医院4

まず、治療内容と結果を逐一報告して、どんな些細な治療であっても治療後には必ず鏡を使ってどういう治療をしたか見てもらいます。例えば根の治療だと患者さんは何をされているかわからない上に長引くことが多いんですね。そこで治療後に交換したコットンの汚れを見ていただくことで治療の継続が必要だと理解してもらいます。必要に応じて、口腔内の写真や歯科用CTを見てもらったり、模型を使って説明したりすることもあります。言葉で説明することも大切ですが、視覚に訴えることで患者さんの理解は深まりますし、わかりやすいと考えてます。

インプラントには総合的な治療とメンテナンスが必須

噛み合わせが大切なのはどうしてですか?

小澤誠院長 小澤歯科医院5

歯はクッションの役割をする歯根膜に覆われているんですが、噛み合わせが悪くて1ヵ所に強い力がかかると歯根膜が過敏に反応して痛みを感じてしまいます。それが長期にわたると歯根膜の周りの骨が力に耐えきれなくなりなくなってしまうんです。例えば、歯が1本なくなるとその両隣の歯が隙間を埋めようとして倒れるんですね。歯は真っすぐ生えていますから上からの力に対しては強いのですが、横や斜めに力がかかると骨が圧迫されて徐々になくなっていきます。そして、反対側の歯は噛み合わせを求めて隙間を埋めようと伸びてきます。そうすると隣の歯より飛び出しているので、歯ぎしりしたときに伸びた歯がぶつかってしまい、そこには強い力がかって骨がなくなり、どんどんお口の中が崩壊していくんです。バランス良く力がかかるような噛み合わせは、その人に合った一番自然な歯並びであって、その結果お口の環境を長持ちさせますし、見た目も良くなります。

インプラント治療を受ける上で大切なことは何ですか?

患者さんはインプラント治療に対する知識が十分にあるとは限らないので、最初にインプラント治療はお口の中全体の治療をする必要があることをお伝えします。それからメンテナンスの重要性をきちんと理解していただいて、治療に進んでいただきます。どんな治療にも言えることですが、必ずメリットとデメリットが存在します。そういったことを知っていただいた上で治療をすることが非常に大切だと考えています。患者さんがどうしてもインプラント治療を希望される場合は、治療後も含めたリスクをお話しして納得していただけたら行います。治療費も高額になりますからそういったことも含めてインフォームドコンセントを大切にしています。インプラント以外の治療も丁寧にご説明して患者さんに選んでいただくかたちになりますね。

読者へのメッセージをお願いします。

小澤誠院長 小澤歯科医院6

予防の大切さを認識していただき、地域の方に長生きして最後まで歯でおいしく食べてもらえるための礎となるような歯科医院をめざしています。お口は毎日使うものですから本当に予防は大切です。何か異常を感じてからでは治療もそれだけ大変になりますので、予防のために定期的にお近くの歯科医院で受診してほしいと思っています。患者さん自身では気づかない変化を見つけてもらいながらお口の健康を維持していくことを心がけていただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円~

Access