誰もが気軽に通えて
話しやすい歯科医院づくりのために
豊田第一歯科
(豊田市/豊田市駅)
最終更新日:2023/04/18
- 保険診療
30年以上にわたり地域に根づき、患者のクチコミや紹介による受診が多いという「豊田第一歯科」。駐車場は広く、院内はバリアフリーで、小さな子どもから高齢者、車いすの患者も通いやすい造りとなっている。待合室や診療ユニットの明るくポップな色使いも緊張感をほぐしてくれそうだ。しかし何よりも「通いやすい」と感じるのはフランクな黒野郁彦院長の人柄だろう。いつも笑顔を忘れず、「話しかけやすい雰囲気を出す」「できるだけ痛みを少なく」といった配慮を開業以来大事にしてきたという。誰もが気軽に受診でき、話しやすい歯科医院づくりをめざしてきた黒野院長に、同院の特徴や、診療時の心がけを聞いた。
(取材日2023年2月22日)
目次
患者の気持ちをくみ取り、できるだけ痛みを少なくするため麻酔も治療も少しずつ丁寧に行う
- Q患者さんが安心して通えるようにどのような工夫をしていますか?
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A
まず駐車場が広く、車がとめやすいことです。切り返しなどのハンドルさばきが必要ないほどスペースに余裕があります。院内はバリアフリーですので車いすの方でも診療室までそのまま入っていただけます。ユニットごとに赤や黄色、青、緑と明るい色を使っており、少しでも患者さんにリラックスして過ごしていただきたいと考えています。診療室のモニターは新しく替えたばかりで画質が良く、エックス線写真が見やすくなったため、こちらの説明を理解していただきやすくなったと思います。普段はモニターにはお子さんが楽しめるように、人気のアニメ映画を流しています。お子さんには診療帰りに小さなおもちゃを差し上げます。
- Qほかにも工夫があれば教えてください。
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A
開業時から最も大切にしているのは「できるだけ痛みを少なくすること」です。例えば麻酔はゆっくり針を刺し麻酔液を少しずつ注入します。麻酔がしっかり作用するように最低でも10分はかけて、追加の注射をしなくて済むようにしています。歯を削る時も少しずつ丁寧に進めていきます。私自身が小さい頃に歯科医院で痛い思いをしたので、痛みに関しては本当に気をつけています。小さな子にする配慮を大人の患者さんにもしているという感じです。クリーニングも痛みを感じるようであれば行いません。ただクリーニングが不十分だと再発などのリスクもありますので、その旨をきちんと説明し、その方に適した方法で段階を踏んで徐々に進めていきます。
- Qスタッフさんについても教えてください。
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A
当院のスタッフは歯科衛生士が3人、歯科助手が3人です。長い人では20年ぐらいの勤務になり、顔見知りの患者さんも多いですね。私よりもスタッフみんなのほうが患者さんのことをよく知っており、それは日頃からコミュニケーションを大切にしている証かなと思います。予防ケアは歯科衛生士の担当で、45分かけて検診専用の部屋で行います。患者さんのことを考えてくれており、クリーニングの機械も痛みが少ないと思われるものを歯科衛生士の提案で新しく買いました。スタッフ間で大事にしているのは、報告・連絡・相談の「ほうれんそう」です。患者さんの情報を共有し、互いに仕事がスムーズにいくようにするため大事なことだと思っています。
- Q検査や治療の機器についても教えてください。
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A
3次元的に歯や骨を詳細に観察するために歯科用CTを備えています。また、外科的治療用と根管治療用の2種類のレーザー機器があります。根管治療では、繊細な振動で患部を洗浄する高速上下運動コントラハンドピースも使用しています。根管治療は時間がかかるものですが、このハンドピースは手で行うよりもスピーディーなので、患者さんが口を開けている時間を短くすることができます。また、痛みや治療回数の軽減が期待できるほか、しっかり汚れを取りきることで、再発リスクの低減にも役立てています。
- Q先生がお話ししやすいのも患者さんが通いやすい一因でしょうね。
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A
ありがとうございます(笑)。でも私は治療中、あまり余計なことはしゃべりません。さりげない雑談はスタッフのほうが上手です。ただ、説明のしかたには気をつけています。例えば当院は保険診療が9割以上ですが、中には自費診療の治療法のほうが適していると思われるケースもあります。それを説明するときに、一方的な提案にならないように選択の余地を残しつつ、しかしこういった選択肢があるという情報はちゃんとお伝えするようにしています。決定するのは患者さんだからです。その方がどこまでの治療を望まれているのかを把握し、「知らないうちに料金がかかってしまった」とならないためにもカウンセリングは大事にしたいですね。