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黒野 郁彦 院長の独自取材記事

豊田第一歯科

(豊田市/豊田市駅)

最終更新日:2024/02/08

黒野郁彦院長 豊田第一歯科 main

豊田市の中心部から車で約10分の「豊田第一歯科」。黒野郁彦(くろの・いくひこ)院長は地元育ちで、来院する患者も地域の人々が中心だ。「痛いのは僕も嫌いだから、痛みが少ない治療を心がけています」と黒野院長。患者の気持ちが和むようにと、診療室には赤や黄色などのカラフルな色を取り入れている。患者の気持ちをくみ取り、押しつけになる治療は絶対にしないよう心がける黒野院長は、「こんな気楽に来られる歯科医院もあるということで、歯医者嫌いの人にも来てほしい」と呼びかける。ゴルフの練習をたくさんしても妻になかなか勝てないのが悩みだと笑って話すような黒野院長の人柄も、患者を和ませるのだろう。同院の診療姿勢や心がけなどについて、ざっくばらんに語ってもらった。

(取材日2022年12月7日)

手間を惜しまず工夫を重ね、治療時の痛みの軽減を図る

歯科医師をめざしたきっかけや開業の経緯について教えてください。

黒野郁彦院長 豊田第一歯科1

この建物は一部が3階建てになっているのですが、子どもの頃、僕はこの3階に住んでいたんです。当時は1階が薬局で、2階が歯科医院、周囲は桑畑で前の道路も丁字路でその先はまだできていませんでしたね。僕が中学生の頃、父が2階の歯科医院を見てか、「歯科医師は良いぞ」と言い出したんです。それがきっかけで、歯科医師になろうと決めました(笑)。自分の性格として、人の役に立つ仕事はしたいけれど、性格上、医師だったら患者さんに感情移入し過ぎてしまうと考えていました。その点、歯科医師であれば患者さんとほど良い関係が保てるのではないかと考えたんです。親もそう思って勧めてくれたようですね。それで愛知学院大学歯学部に進み、卒業後は4年ほど2階にある歯科医院の分院長として勤務、1990年に当院を開業しました。現在の1階に移転したのは、10年ほど前になります。

患者さんは地元の方が多いのでしょうか?

はい。「町の歯科医院」ですから、地域の方に来ていただきたいと考えています。今後もそれは変わりません。僕の感覚では、川の向こう、豊田市の駅のあるほうが「都会」で、こちらは「田舎」。たまに「都会」から来られる方もいて、どうしてかなと思うこともありますが、結構、そうした方は紹介やクチコミで来てくださる場合が多いです。患者さんの年齢層は、小さな子から高齢の方まで満遍なく来られていた印象でしたが、最近は、僕と同世代から上の方が増えたなと感じています。歯科医師は、地域の患者さんとともに年を取ると聞いたことがありますが、今まさにそれを実感しています。

治療をする上で心がけていることを教えてください。

黒野郁彦院長 豊田第一歯科2

治療全般を通して、痛みをできるだけ少なくすることを心がけています。痛みを伴う治療には麻酔をしますが、表面麻酔をして、針を刺すときは時間をかけてゆっくりと行います。電動麻酔器もありますが、僕はそれよりもさらに麻酔液を少なく、ほんの少しずつ注入していくのです。患者さんを見ていると、そのほうが痛みが少ないようです。実は僕自身、子どもの頃から治療で痛い思いをたくさんしてきたこともあり、どうしたら痛みが少ないか30年ずっと考え、試行錯誤しています。治療を頑張るお子さんに対しては、どうしたら泣かせないように、そして痛みが少ないように助けてあげられるだろうかと考えてやっています。ほかの患者さんの待ち時間との兼ね合いもありますが、できるだけ患者さんに寄り添い、丁寧な治療をしていきたいと思っています。

保険診療で良い治療をすることを心がける

治療においてこだわっていらっしゃることはありますか?

黒野郁彦院長 豊田第一歯科3

保険診療内で良い治療をしようと考えていますので、自費診療のほうが確実に良い場合を除いて、自費診療は勧めていません。患者さんは9割5分が保険診療です。入れ歯も材質がさまざまありますが、大抵は、保険内のもので十分と考えています。手間をかけ、回数をかけて調整することをしっかりして良い物を作ることを心がけていますね。保険だから駄目で自費だから良いということはありません。技術もですが、それ以上に大事なのは「心」です。困っている人をどうやって助けようかと考える「心」で、結果は全然違ってくると思いますね。治療に迷った時は、自分だったらどうしてほしいかと考えるようにしています。お子さんであれば「自分の子どもだったら」、高齢の方であれば「自分の親だったら」と考えるんです。患者さんを自分の家族と思って治療する、それが一番大事なこと。その気持ちは誰にも負けないぐらいだと自負しています。

ほかにも、気をつけていることはありますか?

注意しているのは、やり過ぎないことです。例えば、歯のお掃除では、歯科衛生士は、歯石を隅から隅まで全部取りたいと思うのでしょうが、お年を召した方などはそこまで望んでいないかもしれないし、これ以上やると痛いからやりたくないという人もいるかもしれません。ですから「じゃあ、また今度やりましょうね」と言ってもいいわけです。やらない場合のリスクもお話しし、また来られるわけですから、その時々で頃合いを見て少しずつ処置を進めればいいと思うんです。僕も若い頃は「全部治す!」と躍起になっていましたが、大事に至らない限り、やらないのも優しさかな、とこの年になって思います。

新しい治療機器もそろえていらっしゃるそうですね。

黒野郁彦院長 豊田第一歯科4

歯科用CTのほか、外科的治療用と根管治療用の2種類のレーザー機器や、根管治療で患部の殺菌や血行を促すための高周波治療器、繊細な振動で根管をきれいにする高速上下運動コントラハンドピースなども使用しています。高速上下運動コントラハンドピースは、取り入れている歯科医院もまだ少ない新しい根管治療の機器で、痛みや治療回数の軽減を図れることが大きなメリットです。歯科医療の技術はどんどん進化していますから、患者さんのためになるものならできるだけ治療に取り入れていきたいと思っています。

気安く話ができる「町の歯医者」でありたい

今年、検診ルームを新設されたそうですね。

黒野郁彦院長 豊田第一歯科5

予防歯科を強化するため、4月から新しく検診ルームを設け、歯科検診やメンテナンスに利用しています。治療終了後から5ヵ月ごとに、虫歯や歯周病のチェックをし、必要があればクリーニングや歯磨き指導を行います。5ヵ月を目安にしているものの、「心配だからもっと頻繁に検診をしたい」と希望して、2ヵ月おきぐらいに来られてももちろん大丈夫です。こまめに検診をすることで、自宅でのケアのモチベーションアップや歯周病予防にもつながりますからね。45分間の時間を取った予約制なので、待つこともなく、専用の個室で診療するので、心配事があれば気兼ねなく相談ができます。

スタッフの方々は、患者さんに評判が良いそうですね。

当たり前のことですが、患者さんには親切に、丁寧に、そしてあいさつはきちんと、ということを伝えています。僕たちは単に医療を提供すればいいというものではなく、来てくださった患者さんに気持ち良く帰っていただくことが最も大事だと考えます。そして、患者さんのお話を聞くことにも徹してほしいと話しています。その点、当院のスタッフは患者さんとよくコミュニケーションを取ってくれていてありがたいですね。本当にスタッフに支えられていると思います。検診ルームでも、歯科衛生士が丁寧に患者さんの話を聞き、問題点があれば、アドバイスをしています。

これからのことについてお考えをお聞かせください。

黒野郁彦院長 豊田第一歯科6

僕は、インド出身の偉人の名言で、「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」という言葉をずっと心に留めています。近頃は、勉強会に参加すると若い先生が多く、私は最年長になってしまうので、行きづらいなと感じることもありましたが、「永遠に生きるとしたら勉強し続けなければならない」と考えた時に、この言葉がとても胸にしみました。歯科医師にとって勉強は当たり前であり、新しい知識で患者さんに良い治療を提供したいと思ってこれまできましたので、これからも、患者さんに嫌な思いをさせることなく気持ち良く治療していけたらと思います。歯科医院嫌いの人にも、こんな気安く話せる歯科医師もいるんだということを知っていただいて、お気軽に来ていただければと思います。

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