成長に合わせて適正な時期に行う
小児矯正のメリットとは
水野歯科
(日進市/米野木駅)
最終更新日:2022/02/25
- 自由診療
「水野歯科」では、矯正専門の歯科医師が月1度、矯正を行っている。久保州敬副院長と久保彩先生は一般歯科から小児歯科、口腔外科までオールラウンドに対応しており、歯列矯正が必要なケースを早期に発見、大人に比べて比較的体の負担が少なくできる子どもの頃からの矯正を提案している。「定期検診に来ていただいていれば、将来的な成長を見越して、矯正が必要かそうでないか、必要ならいつ始めるかを的確にアドバイスできると思います」と両先生。歯並びの乱れや不正咬合がそのままでは、磨きづらさもあって虫歯や歯周病のリスクが高まる上、成人してからの矯正は抜歯をする可能性もある。同院で行う子どもの矯正について詳しく教えてもらった。
(取材日2021年12月24日)
目次
抜歯のリスクや大人になってからの悩みを少なくするための、体の成長に合わせて行う子どもの歯列矯正
- Q子どもの歯並びは何歳頃から気にするといいですか?
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A
【久保副院長】開始時期はケースバイケースです。一般的に6~7歳から小学校低学年にかけて、永久歯に生え替わるタイミングで親御さんが気にされて相談に来られるケースが多いですね。個人差がありますが、上下2本ずつ6歳臼歯が生える時期で、ちょっと斜めに生えている、ゆがんでいるなどと気づかれるようです。ただ、下顎が上顎より前に出ている反対咬合の場合はもっと早めに来ていただいて矯正を開始することが必要です。また指吸いが癖になっていて前歯が出てきそうだと心配な場合も早めに歯科医院にご相談されるとよいですね。矯正は早ければ3歳頃から始められるケースもあります。
- Q子どもの癖や生活習慣なども歯並びに関わりますか?
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A
【彩先生】はい、今お話しした指吸いもそうですし、普段の食べ方が関わってくるケースもあります。くちゃくちゃ食べる、食べ物を口からよくこぼす、舌を出して食べる、などの場合は噛み合わせや舌の使い方に問題があるかもしれません。またお口のこと以外にも、食べる時の姿勢や頬づえ、猫背、いつも口呼吸をしているなど不正咬合の要因になることも。今は大丈夫に見えても将来的に歯並び以外にもさまざまな問題が出ることも考えられます。定期検診では歯のことだけでなく生活上の注意もお伝えしています。
- Q矯正の内容について教えてください。
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A
【彩先生】最初に矯正を行う目的や装置、期間、費用などをご説明します。成人の方は歯並びをきれいに整えることが目的になることが多いのですが、お子さんの場合は体が発達途中であるため、咀嚼、嚥下、噛み合わせなどお口の機能の正しい成長を促し、歯がきれいに並ぶように土台を整えていくことが重要になります。当院では、マウスピース型装置を用いた矯正、ブラケットとワイヤーによる矯正などを行っており、お子さんの症状や生活習慣、ご希望などにより矯正法を選択します。通院は月に1回、矯正専門の歯科医師が担当し数年かけて行われます。お口の癖がある場合は、MFT(口腔筋機能療法)というお口周りのトレーニングも併せて行います。
- Q子どもの頃に矯正するメリットはどんなことですか?
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A
【久保副院長】まず、期待できるのは成人矯正に比べて抜歯のリスクが下がることです。成人では骨の成長が終わっているので顎が小さいと歯を並べることができず、抜歯してスペースをつくります。子どもは体の成長の力を利用して少しずつ骨や歯を動かしていくことができます。2つ目に、口内環境が整うことにより、磨きやすくなって虫歯や歯周病などのリスクを軽減することが望めます。また、子どものうちからご自身の歯やお口への意識が高まり、治療後も歯科医院へメンテナンスに通う習慣が身につきやすいので、成人しても歯の健康を保つことにつながります。高齢になっても自分の歯で物を食べることが期待できるのではないでしょうか。
- Q先生方が心がけておられることを教えてください。
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A
【彩先生】当院では子どもの頃からの定期検診をお勧めしています。定期的に診させていただくことで、この先、歯がどのように成長していくかをある程度予測することができるのです。矯正の開始時期は人それぞれで、お子さんの性格や生活習慣、親御さんの事情も考慮することが大切。コミュニケーションの中でそれらを把握し、お子さん一人ひとりに適した矯正の開始時期や装置などをご提案するように心がけています。当院では歯1本からの部分矯正にも対応しています。大人になって口元を気にして悩んだり抜歯に迷ったりするよりも、小さいうちにしっかりケアして、その先の人生を明るく過ごしていただきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは一次矯正35万円~、二次矯正35万円~、部分矯正15万円~