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林 毅 院長の独自取材記事

内科・消化器科 林医院

(横浜市都筑区/仲町台駅)

最終更新日:2024/08/28

林毅院長 内科・消化器科 林医院 main

地域の患者のさまざまな症状やニーズに、幅広い診療内容と検査体制で応える「内科・消化器科 林医院」。院長の林毅先生は、大学病院で専門の消化管疾患の診断と治療に長く携わった後、2003年に開業。以来、専門性を生かしながら、地域のホームドクターとして老若男女を問わず、幅広い年齢層の患者の健康をサポートし続けている。開業から20年以上たった今もなお、初心を忘れず「患者さんからも学び、自分の知識を還元し、みんなで元気な世の中をつくりたい」という思いで診療に臨んでいるという林院長。インタビューでは、医院の特徴や定期的な検査の重要性、医師として感じることなど、たっぷり語ってもらった。

(取材日2024年5月23日)

患者のさまざまなニーズに応える「町のお医者さん」

開業以来、長く地域医療に貢献されていますね。こちらの医院の特徴を教えてください。

林毅院長 内科・消化器科 林医院1

私の専門は消化器疾患ですが内科の診療も行う、いわゆる「町のお医者さん」で、さまざまな症状の相談を受けられることが大きな特徴です。風邪などの一般診療はもちろん、新鋭のウイルス性肝炎の治療を行うこともありますし、うおのめを取ることもあります。また、沈黙の臓器といわれる肝臓の病気や、膠原病や血液疾患などを見逃さないよう、しっかり検査も行っています。当院にはさまざまな症状の患者さんが来院されますので、いかにそのニーズに応えることができるのかと日々考えながら診療しています。私の役割は、ありとあらゆる知識を持った上で、症状を診て、交通整理をすることだと考えています。すべての症状を当院で治療できるわけではありませんが、その症状を専門とする医師や病院に橋渡しするのも役割の一つだと思っています。

患者さんと接する際に大切にしていることはありますか?

開業当初から「自分や家族が患者さんの立場だったら」ということを常に念頭に置いて診療にあたるようにしています。以前、私自身が腰を悪くして1年くらい治療をする中で、50代半ばでこんな状態になってしまって将来はどうなってしまうのだろうと抑うつ的な気持ちが湧き上がってしまったんです。自分自身が患者という立場を経験し、そういった気持ちを持てたからこそ、もともと持っていた「患者さんの話をしっかり聞いて、疑問や不安なく帰ってもらおう」という思いがより強いものになりました。世間話から医学的な専門の話まで、なんでも話してもらえるような医師でありたいと思っています。

幅広い診療科で知識と技術を積まれている理由をお聞かせいただけますか?

林毅院長 内科・消化器科 林医院2

日本内科学会総合内科専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格は、すべて大学に勤務している時に取得しました。総合内科専門医については、消化器の症状であっても内科の全領域にわたる一つの症状ですので、例えば、胃の病気だと思っていたら内分泌や血液の病気だったということもあります。そのようなケースに備えて知識を深めるため、学生時代に習ったことをよりしっかり固めるために取得しました。肝臓専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医については、消化器病や肝臓病などを専門にしていましたので、自分の修練してきたことの証として取得したものです。医学知識や技術は日進月歩ですので、勉強会などを通してアップデートし続け、医師として妥協することなく、きちんとした仕事をしたいですね。

先端の医療設備を導入し、病気の早期発見をめざす

最近、生活習慣に起因する脂肪肝が増えていると聞きました。

林毅院長 内科・消化器科 林医院3

健診で肝臓の検査項目が異常値を示したという方の多くが、メタボリック症候群が原因の脂肪肝です。脂肪肝とは、脂質代謝の悪化により肝細胞に中性脂肪が蓄積した状態のことで、動脈硬化や脳卒中、心臓発作、心筋梗塞などの病気にも関連してきますし、脂肪が肝臓に沈着していること自体が肝臓の繊維化による肝硬変の原因になり、さらには発がんリスクになるということが、昨今の研究でわかってきました。また、新型コロナウイルスの流行中は、運動習慣があった人がジムに通えなくなったり、テレワークで通勤がなくなって自宅から出なかったりなどの生活の変化も影響しているでしょう。生活の中で余剰にカロリーを取らないこと、睡眠時間を十分に取ることも大切です。

肝臓の状態を詳しく調べるには、どんな検査がありますか?

自覚症状が現れにくい肝臓の機能や病態を調べる検査には、血液検査や超音波検査、MRI検査、エラストグラフィ検査、肝生検などがあります。中でも、エラストグラフィ検査は検査時間も5分程度と短く、体を傷つけることのない非侵襲的な検査方法です。右脇腹に当てた装置による振動と超音波の伝わり方から肝臓の硬さや肝臓の脂肪量を測り、結果が数値で表示されますので、治療前と治療後の数値を比較することができます。個人で導入している医院はまだ少ないのですが、当院では患者さんに安心して気軽に検査を受けていただけるよう導入しました。体の異常を早期に発見して早く治療すれば、重篤な病気を予防できる可能性が高まると考えられます。健康を維持するために年に1回は検査を受けることをお勧めしています。

ピロリ菌の検査や治療について教えてください。

林毅院長 内科・消化器科 林医院4

現行の健康保険のルールでは、バリウム検査ではなく胃の内視鏡検査を受けて、ピロリ菌に感染しているような慢性胃炎の所見があった場合に、ピロリ菌の検査をするという流れになっています。ピロリ菌は胃がんや胃炎、胃潰瘍などの原因菌ともいわれるため、早めに除去することをお勧めします。40代以上の方はピロリ菌に感染している可能性が高いので、ぜひ一度検査を受けていただればと思います。当院では、リンクドカラーイメージング(LCI)という色調の変化によって胃炎のより細かな状態を調べることができる技術を搭載した内視鏡を2017年より導入しています。LCIで血管や細胞の構造からがんの可能性を判断できれば、ケースにもよりますが、病理検査のために組織を採取する必要がなくなります。

元気な世の中をつくるため、全力で患者をサポート

林先生が医師の道に進んだ理由をお聞かせいただけますか?

林毅院長 内科・消化器科 林医院5

皮膚科が専門だった父をはじめ、親戚に医師が多かったことがきっかけの一つです。子どもの頃、医師は無口で真面目で威厳があるというイメージだったので、人を楽しませることが好きなお笑い芸人タイプの自分には向いていないだろうと思っていました。医師になる決心がつかずにいたのですが、父から「むしろ、おまえのようなタイプが医師向きだ」と言ってもらえたことで、気持ちを固めることができました。以前は父がやっていた皮膚科の診療所を継ぎたいと思い「まずは基本となる内科から学んで……」と考えていたのですが、気がつけば皮膚科に移るタイミングを失ってしまい、消化器内科にどっぷりとはまってしまったのです。

長く診療されている中で、患者さんを見ていて感じることはありますか?

皆さん無理をしすぎだという印象がありますね。それぞれが自分の生活を省みる時間、また、社会全体で自分の体を大切にできるような施策が必要なのではないでしょうか。家庭について考えても、働きすぎで子どものかわいい時期を見逃している人が多い気がしてなりません。子育ての期間はそんなに長くありません。その期間しっかり家族の絆を育める社会が理想ですが、無理なく普通に働けば家族を養うことができる、というところから現代は随分離れてしまっているように感じます。いくら保育園が整備されても、それだけでは十分ではありません。介護の問題もありますからね。その中でいかに無理をせずに自分の体を守るかを考えていただきたいと切に願います。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

林毅院長 内科・消化器科 林医院6

医師としていつまで現役でいられるかわかりませんが、今後も来ていただいた患者さんのお役に立つことを一つ一つ積み上げていきたいですね。専門的な診療を含め、このエリアで自分ができることに力を尽くしたいと思います。いつまでも医師になりたての時の気持ち、初心を忘れず、知識を深めることはもちろん、来ていただく一人ひとりの患者さんからさまざまなことを日々学ばせていただければと思っています。これまで蓄積してきた病気や体についての知識を患者さんに還元しながら、みんなで元気な世の中をつくっていきたいですね。

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