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林 毅 院長の独自取材記事

林医院

(横浜市都筑区/仲町台駅)

最終更新日:2019/08/28

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多様な症状やニーズに日々の診療で応える「林医院」。林毅院長は近隣住民をはじめ、多くの人から頼られ、愛される「町のお医者さん」だ。開業から15年たった今なお、万年研修医という気持ちで診療に臨んでいるという林院長。それは、患者からも学び、自分の知識を還元し、元気な世の中をつくりたいという思いから。現代の働き方や家族のあり方を少しずつ変えていかなければという考えの持ち主である林院長は、忙しい社会の中でいかに自分の体を守るかを考えることが大切と話す。インタビューでは、自分の持つ役割や日々の診療で心がけていること、専門とする消化器内科の疾患についてなど、幅広い内容の話をたっぷりと聞いた。
(取材日2018年7月4日)

自分が患者の立場だったら。開業時から変わらない思い

開院15年を迎えていかがでしょうか?

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大学病院での勤務医を経て当院を開院したわけですが、今年で開院15年目を迎え、大学病院で働いていた期間よりもここでの時間の方が長くなりました。今思い返すと、大学病院では専門性が必要とされますので、視野が狭くなっていた気がします。ここにはさまざまな症状を訴える患者さんがいらっしゃいますので、いかにそのニーズに応えることができるのかと日々考えながら診療しています。年齢や生活スタイルも違えば、価値観も違う患者さんそれぞれのモードに意識的に切り替えて診療にあたっているんです。何を望まれているのか、瞬時に判断できるようになれば、満足度の高い診療につながるのではないかと考えています。

患者さんと接する上で、大切にしていることはどんなことでしょうか。開院当初から変化はありましたか?

開院当初から、もし自分や家族が患者さんの立場だったらということを常に念頭に置いて診療にあたるようにしています。少し前に私自身が腰を悪くしてしまいました。1年くらい治療をする中で、50代半ばでこんな状態になってしまって将来はどうなってしまうのだろうと抑うつ的な気持ちが湧き上がってしまったんです。自分が患者側を経験し、そういった気持ちを持てたからこそ、もともと持っていた患者さんの話をしっかり聞いて、疑問や不安なく帰ってもらおうという思いがより強いものになりました。世間話から医学的な専門の話まで、何でも話してもらえるような医者でありたいと思っています。

こちらの医院の特徴を教えてください。

風邪などの一般診療はもちろん、新鋭のウイルス性肝炎の治療を行うこともありますし、かと思えば、うおのめを取ることもあります。いわゆる「町のお医者さん」と言えばわかりやすいでしょうか。私自身の専門は消化器疾患ですが、内科も診療を行っています。ですので、さまざまな症状の相談を受けられることが当院の大きな特徴です。私の役割は、ありとあらゆる知識を持った上で、症状を診て、交通整理をすることだと思っています。すべての症状を当院で治療できるわけではありませんが、その症状を専門とする医師や病院に橋渡しするのも役割の一つだと思っているんです。また、沈黙の臓器といわれている肝臓の病気や、膠原病や血液疾患などを見逃さないよう、しっかり検査も行っています。

最近、新たに導入されたものもあるそうですね。

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2017年の7月にリンクトカラーイメージング(LCI)という技術を搭載した新しい内視鏡を導入しました。色調の変化が強調されることで、胃炎のより細かな状態を調べることができる機器です。また2017年10月には当日予約システムを導入しました。スマホやパソコンなどで、現在診療中の受付番号を見られる仕組みです。まずは院内で受付を済ませていただき、その際番号をお渡しします。前に人がたくさんいるときは一度おうちに帰るなど、外に出ていただけるようになりました。スマホなどでチェックしながら、そろそろ自分の順番というときに戻ってきていただければ院内での待ち時間は少なく済みます。受付した番号の順番どおりに診療するための工夫です。

医療は日々進歩。でも、生活習慣は何より大切

ピロリ菌の検査や治療について教えてください。

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ピロリ菌は胃がんや胃炎、胃潰瘍などの原因菌ともいわれるため、早めに除去することをお勧めしています。2013年から内視鏡検査でピロリ菌感染の胃炎がわかった場合のピロリ菌除菌は保険適用になりましたので、患者さんにとって受けやすい検査になりました。40代以上の方はピロリ菌に感染している可能性が高いので、胃がんのリスクを減らすためにもぜひ一度検査を受けていただればと思います。ピロリ菌を含め、私の専門分野の消化器疾患についてセカンドオピニオンを求められることもあるのですが、診療時間内だと他の患者さんのお時間が気になることもあるので、事前にアポイントメントを取っていただければ徹底的に相談に応じます。

肝炎の治療について教えてください。

未だにつらい治療をしないと治らないと思っている方も多いのですが、C型肝炎の治療は、これまでインターフェロン治療が一般的でしたが、今は内服薬での治療が可能です。またB型肝炎については、母子間の垂直感染は減少傾向にあります。ですが、思春期以降の水平感染は増加傾向にありますので、現在打ち手が求められているんです。治療に関しては、デメリットが少ない治療法が確立されています。

生活習慣病による肝脂肪の患者が増えていると聞きました。

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検診で肝臓の検査項目が異常値を示したという方の多くが、メタボリックシンドロームが原因の脂肪肝です。数値が高い場合、肝硬変や肝臓がんを引き起こす可能性もあるので見逃さないようにしています。当院にいらっしゃる患者さんの話を聞くと毎日0時過ぎに家に帰って夕食を食べ、翌朝は6時に起きるというような生活を送っている方もいらっしゃいます。この生活ではなかなかコレステロール値は低くならないですね。余剰にカロリーを取らないこと、睡眠時間を十分に取ることが大切です。

これまで蓄積した知識を還元しながら、元気な世の中を

今の働き方や社会のあり方など、患者さんを見ていて感じることはありますか?

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自分の生活をそれぞれが省みる時間が必要ですよね。当院でも痛いけど、この痛みだけなんとかなればいいみたいな方も多いので、社会全体で自分の体を大切にできるような施策が必要なのではないかと思いますね。今の働き方はやはり皆さん無理をしすぎです。家庭で考えても、働きすぎで子どものかわいい時期を見逃している気がしています。子育てってそんなに長い期間ではないですよね。その期間しっかり家族の絆を育める社会にしていかなければと思います。普通に働いていたら家族を養っていけるというところから現代は随分離れてしまっているように思うんです。いくら保育園が整備されても、それでいいのか……と。介護の問題もありますね。その中でいかに無理をせずに自分の体を守るかを考えていただきたいです。

先生が医師になるまでの道のりや現在の専門を選んだ理由などをお聞かせください。

皮膚科が専門だった父をはじめ、親戚に医師が多かったことがきっかけの一つです。子どもの頃、医師は無口で真面目で威厳があるというイメージだったので、人を楽しませることが好きなお笑い芸人タイプの自分には向いていないだろうと思っていました。ですが踏み切れなかった私に父から「むしろ、おまえのようなタイプが医師向きだ」と言ってもらえたことで、気持ちを固めることができたんです。以前は父がやっていた皮膚科の診療所の後を継ぎたいと思っていました。そのために、まずは基本となる内科から学んで……と考えていたのに、気がつけば皮膚科に移るタイミングを失ってしまい、消化器内科にどっぷりとはまってしまったのです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

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医者をやれる時間だけで言えば、もうその3分の2くらいは過ぎているように感じます。残りの3分の1、今日来ていただいた患者さんのお役に立つということを一つ一つ積み上げていきたいですね。万年研修医のような気持ちで、知識を深めることはもちろん、来ていただく一人ひとりの患者さんからさまざまなことを日々学ばせていただければと思っています。これまで蓄積してきた病気や体についての知識を患者さんに還元しながら、みんなで元気な世の中をつくっていきたいですね。

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