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口腔と全身の健康のため
定期的にメンテナンスを受けることの意義

こもだデンタルオフィス宮原

(新居浜市/新居浜駅)

最終更新日:2021/10/12

こもだデンタルオフィス宮原 口腔と全身の健康のため 定期的にメンテナンスを受けることの意義 こもだデンタルオフィス宮原 口腔と全身の健康のため 定期的にメンテナンスを受けることの意義
  • 保険診療

メンテナンスという言葉に対し、自身では落としきれない歯石やプラークの掃除を想像する人は多いのではないだろうか。口腔ケアの重要性は近年メディアなどを通して周知されているが、「こもだデンタルオフィス宮原」の院長を務める薦田祥博先生によると、かかりつけ歯科医院が行うメンテナンスにはさまざまな目的があるという。院長は単に虫歯や歯周病の有無を確認するだけでなく、噛み合わせや口腔粘膜の状態、さらには変化し続けるライフスタイルまで把握するために、定期的な受診を呼びかける。口腔環境と一緒に生活習慣も改善し、患者の年齢に応じた口腔内のさまざまなリスクを極力下げていくことが重要なのだとか。歯と全身の健康を守るために重要なことを、同院のメンテナンス内容と併せて薦田院長に聞いた。

(取材日2020年10月29日)

メンテナンスは口腔全体のリスクと生活習慣を知るためのもの。粘膜疾患や口腔がんの早期発見に役立つ利点も

Q全身の健康と、口腔内の環境との関連について教えてください。
A
こもだデンタルオフィス宮原 基礎疾患のある患者も安心して受診できるようモニタリングを実施

▲基礎疾患のある患者も安心して受診できるようモニタリングを実施

歯周病と全身疾患との関連性は、専門家の間でも深いといわれています。歯周病菌は動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを悪化させる要因の一つであり、歯周病は糖尿病の合併症として知られています。さらに口腔内細菌が繁殖している状態で心臓の手術を行うと、細菌が血液を介して患部に感染し、心内膜炎を引き起こす恐れもあります。寝たきりの高齢者の中では、誤嚥によって虫歯菌や歯周病菌が肺に侵入し、誤嚥性肺炎になるケースが増えています。また、重度の歯周病の妊婦さんは、歯周病ではない人と比べて早産や低体重児出産のリスクが高いというデータも存在します。口腔ケアは、幅広い年齢・ライフスタイルの方にとって重要なものなのです。

Q年代ごとに必要になる対応・口腔管理はありますか?
A
こもだデンタルオフィス宮原 院長は離乳食や食べ方のアドバイスなど食育指導の取り組みも行う

▲院長は離乳食や食べ方のアドバイスなど食育指導の取り組みも行う

虫歯は虫歯菌が口の中に入るだけではできず、糖分の大量摂取や不十分な歯磨きなどが原因で発生します。そのため、幼少期は予防に加えて生活習慣指導を行うことで虫歯の発生を抑えられると考えています。理想としては、お子さんに虫歯菌をうつさないように、お母さんが妊娠中から口腔ケアを始めるのが良いですね。成人後はバランスの取れた食生活が重要です。極端な糖質制限は反動による大量摂取を招きやすく、体にも良くありません。また、暴飲暴食による肥満は歯周病と相互に関係するという研究報告もあります。それらを踏まえると、歯周病のリスクが高まる30代よりも前の段階から、3~4ヵ月に一度メンテナンスを受けることが望ましいです。

Qきちんと噛むためのケアも、生活の改善に役立つそうですね。
A
こもだデンタルオフィス宮原 奥歯でしっかりと噛むために、患者に合わせ幅広い治療を行う

▲奥歯でしっかりと噛むために、患者に合わせ幅広い治療を行う

そうですね。奥歯の噛み合わせが悪いと全体の咬合バランスが崩れやすく、奥歯を失って前方の歯だけ残るような状態になればなるほど崩壊のスピードは加速します。日本の食文化を考えても奥歯ですり潰して食べるようなものが多いので、奥歯はなくてはならない歯なのです。治療の際は最初に奥歯の噛み合わせを調整し、次に前歯を含めた全体の噛み合わせを整えていきます。天然歯の場合と入れ歯を使用している場合とでは噛み方が異なりますので、どこの歯が何本残っているのかも踏まえて適切なバランスを考えるのがポイントです。あとは患者さんの状態に応じて、入れ歯が合っていなければ治すなど柔軟に対応しています。

Q自身の歯を守る意識は、幼少期から持つことが大切と伺いました。
A
こもだデンタルオフィス宮原 院長手作りの説明ツールを用いて、丁寧な説明を心がけている

▲院長手作りの説明ツールを用いて、丁寧な説明を心がけている

お子さんが「歯科医院は痛くて怖いところ」という固定観念から歯科嫌いになったり、過去のトラウマのせいで歯科恐怖症になり、大人になっても重症化するまで受診をためらったりするケースは珍しくありません。そうならないようにまずは親御さんの意識改革が必要で、お子さんを怖がらせるようなことや「全然痛くないよ」などうそを言わないようにしてほしいと思います。現在の小児歯科では応急処置以外の治療はすぐにはせず、歯科医院という空間や治療器具に慣れてもらうことから始めます。そして歯ブラシの使い方一つとっても理由がありますので、歯科医師は整合性の取れたわかりやすい説明を行い、親子の治療へのやる気を高めることが重要です。

Qこちらの口腔管理・歯周病治療の方針について教えてください。
A
こもだデンタルオフィス宮原 かかりつけの歯科医師として口腔内疾患の早期発見に努める院長

▲かかりつけの歯科医師として口腔内疾患の早期発見に努める院長

当院のメンテナンスでは口腔内のチェックや歯石・プラーク除去だけでなく、かかりつけ歯科医院として粘膜疾患や口腔がんの早期発見にも努めています。口腔環境やライフスタイルをこまめに把握するためにも、定期的に受診していただきたいですね。患者さんとお話しする際は、ディスカッション形式の対話を心がけています。相手の話を一方的に聞くだけでは情報が頭に入りにくいと思うので、「これを聞いたことはありますか?」などと患者さんに質問しながら原因や治療内容を説明し、絵やイラストといった視覚情報も活用します。さらに、帰宅後もお話ししたことを忘れないように、今後は診療内容を紙に書いて渡すなどの工夫もしたいと考えています。

ドクターからのメッセージ

薦田 祥博院長

定期的なメンテナンスは、口腔環境が再び悪化するのを防ぐ近道です。特に歯並びが悪い方や入れ歯・ブリッジをしている方はセルフケアをしにくいため、取り残した汚れをプロの手でケアする必要があります。そして歯科衛生士が汚れを取って終わりではなく、歯科医師が噛み合わせや歯茎、粘膜などに異常がないか確認し、時にエックス線検査を行い過去の状態と比較する。そこまでやるのが真のメンテナンスだと思いますし、実際にメンテナンスで初期の舌がんを発見できたこともありました。昔の内科医師が患者さんの全身から病気の手がかりを探したように、当院も主訴以外の部分まで目を向け、小さな変化に気づけるかかりつけ歯科医院をめざします。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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