痛みを軽減して快適性に配慮
受けやすさを追究した大腸内視鏡検査
横浜つづきクリニック
(横浜市都筑区/中川駅)
最終更新日:2023/08/30
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国立がん研究センターの統計では、大腸がんは、がん罹患数の男女総数で1位。がん死亡数も男女総数では肺がんに次いで2位、女性では第1位だ。一方新型コロナウイルス感染症流行下での検診控えも影響し早期大腸がんの手術件数が減少しており、今後、進行がんが増加することが危惧されているという。そこで、大腸がんの早期発見や予防のために多くの人に内視鏡検査を受けてほしいと「痛みやつらさを軽減した内視鏡検査」に取り組むのが中川駅にある「横浜つづきクリニック」河原直親院長だ。大腸内視鏡検査では大腸がんや大腸ポリープのほか、潰瘍性大腸炎 などの病気もわかり、適切な治療につなげることができる。同院では心療内科も設置し、心と体の両面から専門的に消化器症状を診療する。そんな特徴のある大腸内視鏡検査のプロセスを紹介しよう。
(取材日2021年12月25日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査を受けたほうがよいのはどのような人でしょうか。
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A
大腸がんの約9割は大腸ポリープが悪性化したものともいわれます。小さなポリープががんになるまでに多くは10年以上かかります。つまり数年に1度、大腸内視鏡検査を受けていれば、ポリープの段階で発見して切除を図ることもでき、がんの予防につなげられるのです。また健診で行われる便潜血検査では、大腸がんがあれば多くは陽性ですが、大腸ポリープでは陰性となることも多く、便潜血陰性でもポリープがないとは限らないのです。大腸ポリープはかなり大きくなっても自覚症状がほぼなく、発症率の上がる40歳以上の方は定期的に大腸内視鏡検査を受けることが必要です。腹痛や下痢などの症状が続く方も内視鏡検査を受けることが勧められます。
- Q痛みに配慮した大腸内視鏡検査とはどのようなものですか。
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A
大腸内視鏡検査は痛いというイメージを持つ方が多いと思います。私は内視鏡を30年近く手がける中で、とにかく痛くない、つらくない大腸内視鏡検査を実現して、多くの人に受けやすい検査にしたいと考えてきました。痛みを感じるのはスコープを挿入する時なので、挿入時の痛みを軽減するためにスピード重視の挿入方法をやめました。さらに痛みの少ない挿入法を学ぶために複数の内視鏡のスペシャリストの医師に教えを請い、そこからさらにアレンジを加えた「無送気軸保持法」を習得しました。従来の方法と比べて、大きく痛みを軽減できると思います。そのため、当院では少なめの鎮静剤での検査をお勧めしています。
- Q検査では異常がなかったのに、症状が続く場合の対応は?
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A
腹痛や下痢、便秘などの消化器症状は自律神経と関わりが深く、炎症や腫瘍など器質的な問題がないのに症状が続く人は少なくありません。こうした症状で悩まれている方は、大腸内視鏡検査を受けて異常がないことを知って安心することも重要です。しかし、過敏性腸症候群など腹痛や排便に対する症状は、日常生活に影響を及ぼすため、心にとって大きなストレスになります。「下痢をしたらどうしよう」と不安になると、この不安が自律神経のバランスを乱し、さらに体調を悪くしていくという「負のループ」に陥ることもあります。こうした場合は、心療内科的なアプローチが役立つことも多いので、当院では心と体の両面から専門的に診療を行っています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1検査を予約して、事前診療を受ける
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大腸内視鏡検査では下剤を飲む必要があるので、検査予約後、事前診療を受ける。そこで、便潜血検査の結果や気になる症状の有無、既往症、服用薬などを確認。初めて検査を受ける場合は、下剤を飲んでも大丈夫かどうかを確認するため、腹部超音波検査を受ける。自宅で服用する場合は、下剤を受け取り、飲み方の説明を受ける。
- 2自宅またはクリニックで下剤を服用
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腸の中をきれいにするために、自宅またはクリニックで下剤を服用。同院では、近隣の場合は、自宅での服用を希望する人が多いとのこと。交通機関を使う必要がある人や高齢者、排便が不安な人などは、クリニックで服用する。同院では、専用トイレが整備された個室の控え室で、他の人と顔を合わせることなく下剤を飲むことができる。
- 3大腸内視鏡検査を受ける
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検査着と検査用下着に着替えて検査を受ける。同院では痛みに配慮した内視鏡検査を行っているため、少なめの鎮静剤で意識のある状態で検査を受けることを勧めている。モニター画面を見ながら説明を受けたり、ごく小さいポリープが見つかった際などは切除するかどうかを患者に相談したりすることもあるという。また不安な人は多めの鎮静剤で眠ったような状態で受けることも可能。
- 4リカバリールームで休憩する
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リカバリールームでしばらく休息する。大腸内視鏡検査を受けた後は空腹であるため、同院では軽い茶菓を用意している。鎮静剤で眠った状態で検査を受けた人は長めに休息することが多い。また、同院では、胃と大腸の内視鏡検査を同時に受けることを希望する人も多いとのこと。胃の内視鏡検査(上部内視鏡検査)もごく細いスコープを使うなど、痛みやつらさを軽減して受けやすさを重視している。
- 5検査結果の説明を聞く
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検査結果の説明を受ける。大腸内視鏡検査でわかる病気としては、大腸がん、大腸がんのもとになる可能性のある大腸ポリープ、大腸憩室炎、潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸疾患、腸管ベーチェット病(ベーチェット病)、虚血性腸炎などがある。検査結果に基づいて、今後の治療や次回の検査時期について話し合う。異常がないのに腹痛や下痢などの症状が続く場合は、心療内科的なアプローチを行うこともある。
自由診療費用の目安
自由診療とは胃内視鏡検査/16,600円~、大腸内視鏡検査/20,000円、大腸ポリープ切除/80,000円※自由診療時の金額になります。詳細はお問い合わせください。