矯正を断念していた人も始めやすい
マウスピース型装置による矯正
吉村矯正歯科
(箕面市/千里中央駅)
最終更新日:2021/12/14


- 自由診療
従来のワイヤーとブラケットによる矯正に加えて、昨今広まりつつあるのがマウスピース型装置を用いた矯正法だ。透明に近いマウスピース型装置は目立ちにくく、食事や歯磨きの時は外すこともできることから、希望する人が増えてきているという。しかし、選択肢が広まっているからこそ、本当に自分に合った矯正法やクリニックを探すことが難しいと感じる人も少なくない。早くからこの矯正法に注目し、これまで数多くの症例に携わってきたマウスピース型装置を用いた矯正のスペシャリスト「吉村矯正歯科」の吉村博院長に、矯正のメリットや気になる痛み、診療の流れについて解説してもらった。
(取材日2021年7月14日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qマウスピース型装置を使った矯正のメリットとは何でしょう。
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A
マウスピース型装置は透明なプラスチック素材でできているため、従来のワイヤー型矯正装置に比較しても周囲に気づかれにくく、始めやすいところがメリットだと思います。また、食事をする時には装置を外すことができ、普段どおりに歯磨きもできますから、矯正期間中の虫歯や歯周病、口臭などのリスクも軽減されます。やわらかい歯科用樹脂でできているので、発音にもほとんど支障がなく、金属アレルギーの方にも適した矯正法です。複雑な症例には向いていないため、矯正後に「思っていたのと違った」ということのないよう、知識と技術を備えた矯正専門歯科医院で行うことをお勧めします。
- Q矯正の際に伴う痛みが心配です。
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A
マウスピース型装置を用いた矯正は、ワイヤー矯正よりも違和感や痛みが少ないといわれています。ワイヤー矯正は、硬い装置や針金によって唇や粘膜を傷つけたり、口内炎になったりと、痛みが伴いやすいとされていますが、マウスピース型装置はやわらかい樹脂でできているので、お口の中を傷つける心配はほとんどありません。マウスピース型装置は、シミュレーションによって導き出された歯の動きに沿って最初にすべて作製され、2週間ごとに交換していきます。初めて装着した時や、新しい装置に交換した直後は、窮屈な感じや圧迫感がありますが、多くの場合は数日で自然に慣れてしまいます。
- Q実際に矯正を行う場合の期間と費用について教えてください。
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A
個人差はありますが、矯正には1~3年の期間が必要です。一般的に必要な費用としては、マウスピース型装置にかかる費用以外に、口腔内スキャンや矯正のシミュレーションなどを行う検査診断費用と、定期的な通院の中でかかる費用などがあります。当院では、初回の相談は無料となっており、費用については月々の分割払いも可能です。できるだけ多くの方に矯正の必要性や有用性を知ってもらい、始めるきっかけにつながればと考えています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・カウンセリング・検査
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カウンセリングルームにて、矯正の知識が豊富な専門カウンセラーが問診を行う。この時に、矯正に対する不安や自分の希望をしっかりと伝えることが大事だという。30分ほどカウンセリングを受けた後、適切な矯正法を診断するための精密検査を実施。歯と歯茎の上をスキャナーでなぞるだけで口腔内を3D映像で再現できる口腔内スキャンのほか、歯科用CTによる撮影、口腔内カメラ撮影口腔内チェックなどを行って、この日は終了。
- 2検査結果の報告
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前回の検査から1週間後に再来院。「どのように矯正を進めるか」という診断資料が作成され、矯正法の選択肢やそれぞれのメリット・デメリット、費用や期間について具体的な説明を受ける。また、最終的な仕上がりがどのようになるかの簡易シミュレーション画像も見ることができる。仕上がり予測を見ることで、矯正に対するイメージもしやすくなるだろう。なお、歯列や歯の状態によっては裏側矯正を勧められることもあるという。
- 3歯の動きがわかるシミュレーション動画を確認
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矯正の開始を決めたら、装置を作るための歯型を採取。歯科医師は、その歯型やこれまでの検査をもとにして、専用の3次元シミュレーションソフトを通じて、矯正完了に至るまでの総合的なプランを作成する。矯正中の歯の動きをシミュレーションした動画を見て、矯正内容に納得できたら、マウスピース型装置の作製に取りかかる。装置は発注後、約6週間で完成する。
- 4装置を装着して矯正を開始
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まずはマウスピース型装置の取り扱いや装着時間など注意事項に関して説明を受ける。必要があれば、アタッチメントの装着やサイズ調整を行い、装置の装着と取り外しを練習。その後は2週間に1度のペースで装置の交換を続け、2〜3ヵ月に1回のペースで通院となる。同院では、通院しなくてもオンラインで歯科医師とコミュニケーションが取れて矯正を進められるアプリを導入しており、患者の負担軽減に努めている。
- 5保定とメンテナンス
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矯正終了後は、歯が元に戻らないように「リテーナー」と呼ばれる保定装置を装着する。半年間はこの装置を1日中装着し、装着時間を徐々に短くしながら、トータルで5年間ほどかけて動かした歯をしっかりと定着させていく。なお、保定期間中は半年に1回ペースで通院する。矯正が終わった後も、口の中の環境を良好に保つために、虫歯や歯周病のチェック、歯のクリーニングなど、定期的なメンテナンスは必要とのこと。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/70万円~、ホワイトニング/1万2000円~、裏側矯正/120万円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。