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町田市
東京都の多摩地域南部に位置し、緑豊かな田園風景が残る一方で、4路線が通り都心へのアクセスが良いのも魅力のまち。子育て世代に人気で、南町田にオープンする商業施設をはじめ、家族で楽しめる施設や公園が多い。
市長インタビュー
子育て世代の孤立化を防ぎ
自分らしく安心して暮らせるまちに

- 石阪 丈一
- 市長
1947年町田市生まれ。横浜国立大学卒業。横浜市企画財政局、横浜市総務局緊急改革推進本部理事、横浜市港北区長などを経て、2006年の町田市長選で初当選。現在4期目。市民目線を大切にしたさまざまな改革で、魅力あるまちづくりに尽力。バードウォッチングや生け花、お菓子づくりが趣味という意外な一面も。
子育て世代の転入が増えているそうですね。
平成28年度の調査で、町田市は子どもの転入超過数が全国で3位になりました。これは安心して子育てできるまちをめざして取り組んできたことが評価された結果だと感じています。安心して暮らすためには、孤立しないことが大切ですから、市では親と子どもの双方を地域で支えられる仕組みづくりを進めています。保育園への送迎をサポートする「送迎保育ステーション」や、子どもの急な体調不良に対応する「病児保育お迎え事業」はその一環ですね。核家族化が進む中、保護者の負担を軽減できればと考えています。
また力を入れているのが、子どもたちの居場所づくり。子どもセンター・子どもクラブ(児童館)をはじめ、「冒険遊び場」や「まちとも」と呼ばれる学校での見守り事業など、放課後に安心して遊べる場所を幅広く用意しています。
町田市は、学校教育にも力を入れていると伺いました。
教育の柱は、大きく分けて2つ。一つは英語教育で、全国での導入に先駆け、市内の小学校では英語の授業を開始しています。言語の習得は、その国の文化を学ぶことでもありますから、子どもの視野を広げることにつながるはずです。もう一つは、ICT機器の活用で、令和2年度までに大型提示装置とタブレット型端末を全小・中学校に整備する予定です。ICTのメリットは、共同学習がしやすいことや、音声、動画を活用できること。子どもの思考力・判断力・表現力等を高めるためのツールにしたいと考えています。
英語もICTも未来を生きる子どもたちにとっては必須のスキル。10年後に、彼らが社会で活躍できるよう、一歩先を見据えた教育支援をしていきたいですね。
お子さんが増える一方で、高齢者に対してはどんな支援を?

送迎保育ステーションでは保育所等に登降園するまでの間、一時的に子どもを預かり、ステーションと保育所等の送迎を行う
いくつになっても住み慣れたまちで自分らしく暮らしたいというのは、誰もが願うことでしょう。そのために市では現在、介護人材の確保・育成・定着に力を注ぐとともに、医師会を中心に、高齢者の在宅療養をサポートする通称・「町プロ」という医療・介護の多職種連携も進めています。こうした取り組みを通じて地域全体で高齢者とそのご家族を支える体制を整えることが、自分らしく、安心して暮らせるまちづくりにつながっていくのではないでしょうか。そうして孤立しない環境をつくることは、子どもたちを含めすべての市民にとって、大切なことです。そんなまちに一歩でも近づけるよう、皆さんの声に耳を傾けながら、引き続き地域の課題解決に取り組んでいきたいと思います。
(取材日2019年4月8日)