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鎌倉市
源頼朝が日本初の武家政権を樹立した鎌倉市。現在も神社仏閣など歴史的遺産が立ち並ぶ。海や山など自然も豊かで、海沿いには江ノ島電鉄が走り、観光地として人気である一方、内陸部には閑静な住宅街も広がっている。
「医師会」活動レポート
住民の身近なかかりつけ医であり、地域医療の重要な役割を担う「医師会」。 医師会は、日頃どんな活動をしていて、私たちの生活にどのように関わっているのでしょうか。 今回は、地域の医師会会長に、力を入れている活動や取り組みについてお話しいただきました。
鎌倉市医師会
誰もが暮らしやすい町をめざして子育て支援や高齢者対策に注力
明治時代から避寒地や別荘地として発展してきた鎌倉。鎌倉市医師会にも126年の歴史があり、時代の要請に応えた地域医療の提供に尽力してきた。
「子育てがしやすい町、高齢者も生きがいを持てる住みやすい町。その2つを合わせて、住み慣れた場所で一生暮らしていける町づくりが現在のテーマです」と語る井口和幸会長。
子育て支援では、鎌倉市の要望を受け、鎌倉市医師会立産科診療所「ティアラかまくら」を設立。多くの鎌倉っ子の誕生に貢献し、妊娠から産後、子育てまでトータルにサポートする。高齢者対策としては、鎌倉逗葉認知症フォーラムの立ち上げや、訪問居宅支援センターで医療と介護に関わるサービスをまとめて提供するなど、認知症診療や在宅医療の拡充に取り組んでいる。
「在宅医療を充実させるためには、地域を把握する医師会が中心になるべきと考え、医師会事務局に相談窓口も設けてご相談に応じています」
一方、医師や医療関係者をつなぎ、地域文化を醸成するのも医師会の重要な役割と考える。機関誌「神庫(かみくら)」は読み応えのある内容でファンも多く、また昭和27年から歯科医師会や薬剤師会、食品衛生関係者とも連携した情報誌「衛生時報」を発行している。
「健診事業などを通して、働き盛り世代への予防医療にも力を入れています。医師会の活動を広く知って、健康づくりに役立てていただきたいですね」
(取材日2018年1月15日)

- 井口 和幸
- 会長
(井口内科医院)
Profile
鎌倉市生まれ。日本大学医学部卒業後、航空自衛隊に入隊。自衛隊中央病院、湘南記念病院などを経て1995年に「井口内科医院」の副院長として入職。2009年に同院院長に就任する。専門は消化器内科。2015年より鎌倉市医師会会長。