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こちらの記事の監修医師
東京都済生会向島病院
脳神経内科部長 大野 英樹 先生

がんめんしんけいまひ顔面神経まひ

概要

病気やケガが原因で顔面神経(表情をつくったり、唾液を分泌したりする機能を持つ神経)に障害が生じ、まぶたが開閉しにくい、口が閉じられないといった症状が起こる病気。中枢性顔面神経まひと末梢性顔面神経まひの2種類に分かれ、前者は主に頬や口の周辺に、後者は目や額などを含め顔全体に症状が見られる。前者は、顔面神経に情報を伝える脳そのものが脳卒中や脳梗塞などで障害されることが主な原因である。後者は、骨折や外傷によって顔面神経が圧迫され、情報伝達が途中で阻害されてしまうことで起こる。また、顔面神経がウイルスに侵されることでまひが生じることもあり、これらはベルまひやハント症候群と呼ばれる。

原因

末梢性顔面神経まひの症状の始まり方には大きく分けて3種類ある。1つ目は、ある日突然「朝起きたら顔が動かない」「気がついたら顔が曲がってきた」というまひである。最も多いのは、ウイルスが顔面神経に感染して生じるもので、「ベルまひ」「ハント症候群」と呼ばれる。2つ目は、外科手術やケガの後にまひが生じるもので、脳神経外科、耳鼻咽喉科の手術、顔面神経が通っている側頭骨の骨折、顔面に負った深い傷によって顔面神経が損傷されたことなどが原因となる。3つ目はゆっくりとまひが生じるケースで、特殊な神経や血管の病気によって顔面神経にゆっくりと障害が生じた結果、顔面神経まひが起こるものである。

症状

うまく笑えない、口を閉じることができない、顔が左右非対称に見える、といった症状が出る。また、まぶたの開閉がうまくできなくなることで目が異常に乾いたり、額にしわを寄せられなくなったりすることもある。また、顔面神経には味の情報を伝えたり、涙の分泌をコントロールしたりする働きもあるため、味覚に異常が出る、涙の量が減るといった症状が見られることも。このほか、ベルまひやハント症候群の場合、口を動かすとまぶたが自動的に閉じられる、などの「異常共同運動(本人の意思と関係なくほかの部位が連動して動いてしまう運動)」と呼ばれる現象を伴うことがある。口の中に異物感があったり、まひしている側の耳が過敏になったりすることもある。

検査・診断

問診で「笑えない」「口から食べ物がこぼれる」といった自覚症状を確認するほか、まばたきをする、口角を外側へ伸ばすなど、顔のさまざまな部位を動かしてまひがあるかどうかを調べる。視診では、顔のゆがみなど特徴的な症状がみられるかチェックする。味覚や涙の量が正常かどうかも併せて検査する。また、まひの原因やウイルス感染の可能性の有無を調べるための血液検査、顔面神経を中心に撮影するMRI検査、まひの程度を判定する顔面神経の筋電図検査などを行う。

治療

外科手術や側頭骨骨折が原因となった顔面神経まひについては、顔面神経の自然回復は期待できないことが多い。しかし、早期に形成外科で舌下神経や咬筋神経を顔面神経につなげる手術を受ければ、表情筋の動きを取り戻せる可能性が高い。そして、顔面の深い傷によって顔面神経が損傷された場合は、損傷された顔面神経の再建が可能である。ベルまひ、ハント症候群の場合、一般的には顔面神経のむくみを取るステロイド治療と、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス剤による治療が行われる。治療により、半数以上がほぼ元の顔の状態に戻るが、表情筋の動きが不十分な状態が残る可能性がある。この場合、後遺症軽減のために表情筋のリハビリテーションを行ったり、形成外科において顔の動きを取り戻す治療や、顔の左右のバランスを整える再建術を行ったりして、発症前に近い状態に戻していく治療を行う。

予防/治療後の注意

発症してから時間がたっていると、治療でまひが改善しても、まひのせいで動かせずにいた各部位の筋力が低下しているため、それまでどおりに表情筋を動かせないことがある。この場合、機能を回復させるためにリハビリテーションを組み合わせた治療が必要となる。温熱療法やマッサージ、発音の訓練などを行っていく。

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こちらの記事の監修医師

東京都済生会向島病院

脳神経内科部長 大野 英樹 先生

脳神経内科を専門分野とし、脳卒中診療のスペシャリストであるとともに、末梢神経疾患にも精通。日本神経学会神経内科専門医、日本内科学会総合内科専門医。