全国のドクター9,124人の想いを取材
クリニック・病院 160,833件の情報を掲載(2021年5月09日現在)

  1. TOP
  2. 症状から探す
  3. 肩が痛い(肩痛)の原因と考えられる病気一覧
  4. 五十肩(肩関節周囲炎)
  1. TOP
  2. 肩の病気一覧
  3. 五十肩(肩関節周囲炎)
035

こちらの記事の監修医師
公益社団法人東京都教職員互助会 三楽病院
副院長 木村 雅弘 先生

ごじゅうかた(かたかんせつしゅういえん)五十肩(肩関節周囲炎)

概要

五十肩(肩関節周囲炎)とは肩の関節が痛んで、関節の動きが悪くなる病気である。四十肩と呼ばれることもある。中年以降、特に50歳代の患者が多い。患者によって原因や症状はさまざまだが、多くの場合、シャツを着たり、棚の上のものを取ろうとしたりするなど生活動作の中で肩の関節を動かしたときに激しい痛みを感じる運動痛や、夜中に肩にズキズキとした痛みを感じてひどいときには眠れないなどの夜間痛がある。年齢を重ねることで、肩の関節を作っている骨や軟骨、靭帯や腱などに炎症が起きることが主な原因だといわれている。その後炎症が治まるのに合わせて痛みも軽くなるが、炎症によって肩の関節とその周辺がくっついてしまうと関節の動きが悪くなることもある。

原因

五十肩(肩関節周囲炎)は服を着ようとしたときや、ゴルフのスイングをしたときに突然肩に激しい痛みを感じたり、しびれを感じたりして発症する。患者によって、発症のタイミングや症状はさまざまだが主に50代以上の患者が多い。加齢によって肩の関節をつくっている骨や軟骨や靭帯、腱などが硬くなり、組織が炎症を起こして発症することが多いといわれている。発症する肩は利き腕とは関係がなく、左右どちらかの肩に起こり、両方の肩が同時に発症することはほぼないが、片方の肩が発症した後に、もう片方の肩が痛くなることはある。炎症を起こした肩の関節の中で、組織が癒着してしまうとさらに動かしづらくなる。また、痛みのため肩が動かせず、肩の周りの筋肉や靭帯の血行が悪くなり、肩の関節が硬くなり動かすことが難しくなる場合もある。関節が変形していたり、軟骨がすり減ってなくなっていたり、腱が切れたりしているなど肩の関節を作っている組織の1つのみが原因の場合には五十肩(肩関節周囲炎)とは区別される。

症状

五十肩(肩関節周囲炎)の症状は人によってさまざまだが、服を着るときに痛くて腕が上がらない、背中に痛くて手が回せない、ネクタイを締めるのが難しいなど身体を動かすときに痛みを感じる運動痛と、夜になるとズキズキと肩が痛んで眠れないほどになる夜間痛は多くの患者が感じる症状だ。炎症が起こっている時期は痛みが強く、治療においても痛みを抑えることが中心になる場合が多い。炎症が治まると痛みも同時に治まってくるが、組織が癒着したり、肩を動かさないことで、血行が悪くなり肩の関節や組織が硬くなって動かしづらい状態になるため、この状態を防いで改善するための治療が行われる。

検査・診断

五十肩(肩関節周囲炎)は痛みの出ている場所や肩の動きなどを診て診断する。診断の際には、腱の断裂や肩の関節の変形、頚椎の疾患や、神経性の疾患、がんなどの腫瘍、内臓が原因となっている痛み、リン酸カルシウム結晶が肩で石膏状になる石灰沈着性腱板炎など他の病気が隠れていないか注意して診断する必要がある。そのため、レントゲン撮影や、関節に造影剤を入れて通常のレントゲンには写らない関節の形や関節を包む膜など調べる関節造影剤検査、身体の様子を断面図で診ることができるMRIや超音波検査などを実施して診断する。

治療

五十肩(肩関節周囲炎)の治療は肩関節の痛みを治めることと、肩の動きづらさを解消することの2点である。肩の痛みが強い時期は腕を上げたり、物を持ったりといった肩に負担がかかることは避けて安静にする。場合によっては、肩を固定するアームスリングや三角巾を使用する。痛み止めとして消炎鎮痛薬を内服したり、冷やさないタイプの湿布を貼ったり、炎症を抑える作用のあるステロイド剤やヒアルロン酸製剤などを関節に注射したりする場合もある。痛みが治まったタイミングで肩の関節を動かすためのリハビリを行う。肩を振り子のようにぶらぶらさせる運動などの運動療法と同時に、ホットパックや入浴などの温熱療法で血のめぐりを改善して肩が動く範囲を取り戻す治療を行う。これらの治療でも改善が見られない場合は手術を行う場合もある。

予防/治療後の注意

肩は関節が大きく動く場所で、肩の関節を作っている筋肉や筋肉に栄養や酸素を運ぶ血管も豊富にある場所だといわれるが、運動不足で肩を動かさなかったり、寒い季節だったりすると肩の血液の流れが悪くなることがある。血液の流れが悪いと五十肩(肩関節周囲炎)は発症しやすくなるため、適度に上半身の筋肉を動かす運動をしたり、入浴のときには肩までお湯につかったりして血の流れを良くする。また肩を冷やさないように肩掛けを使うなど日頃からの取り組みが予防につながる。

035

こちらの記事の監修医師

公益社団法人東京都教職員互助会 三楽病院

副院長 木村 雅弘 先生

1983年東京大学医学部卒業。股関節・膝関節変性疾患が専門。特に人工関節の手術を得意とし、新たな技術開発にも積極的に取り組んでいる。日本整形外科学会整形外科専門医。