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こちらの記事の監修医師
石原 淳 病院長

ふうしん風疹(風しん)

概要

麻疹に似ている症状が出て短期間で治ることから別名「三日はしか」ともいう。発疹、リンパ節の腫れ、発熱の3つの症状が特徴的な急性ウイルス性疾患。風疹ウイルスの飛沫感染が原因で人から人へ伝播する。合併症を伴わない風疹は軽い症状で経過するが、妊娠3ヵ月以内の妊婦が風疹になると胎児に感染し、心臓や目・耳などに重篤な合併症をもたらす可能性がある「先天性風疹症候群」を引き起こすことがあり注意が必要だ。1990年代前半までは数年ごとに大規模な流行があったが、現在は男女とも幼児の定期接種が2回義務づけられており、大規模な流行は見られなくなった。一度感染し治癒すると、大部分の人は免疫を獲得し、再発は免れる。風疹の流行を集団で抑制することが重要で、公的機関による啓発活動が実施されている。

原因

風疹ウイルスが原因となる。感染者の咳やくしゃみ・鼻水などにより風疹ウイルスを含んだ唾液や気道分泌物が空気中に飛び散り、約1~2メートルの範囲で直接吸い込む飛沫感染や、風疹ウイルスが付着した手などから口・鼻に触れて感染する接触感染によって人に伝播する。発疹が出る7日ほど前から発病後5日くらいが感染期間。インフルエンザウイルスと比較すると感染力は強く、1人の感染者から免疫を獲得していない5~7人に感染を広げるといわれている。現在は男女とも定期予防接種を2回実施しているが、1977~1995年までは中学生の女子のみが定期接種の対象だったため患者の7割が成人。特に男性の罹患率は高く女性の約2倍となっている。

症状

風疹ウイルスが体内に侵入してから14~21日間の潜伏期の後、発熱と同時に顔に小さい淡紅色の皮膚面よりやや隆起している発疹が現れ、体幹や全身に広がっていく。また、首から耳にかけてのリンパ節の腫れが現れる。症状は3~5日で消えるが、発疹が消えてからも腫れは数週間続くことがある。発熱がないなど症状が出ないまま終わるケースも少なくない。また、発疹は色素沈着を起こさず痕を残すことはほとんどないといわれている。成人で発症した場合、高熱や発疹・関節痛が長引くなど、子どもより重症化する傾向がある。また、脳炎や血小板減少性紫斑病など軽視できない合併症も役約2000~5000人中に1人の割合で起こる場合がある。

検査・診断

発熱発疹性疾患や薬疹など、風疹と似た症状が見られる疾患や発疹もあり、症状のみから診断するのは困難な場合がある。また症状が現れずに治癒するケースも。そのため、確定診断のためには検査を行う。最も多く用いられているのは血清診断。赤血球凝集抑制反応、酵素抗体法などで急性期と回復期に血液中にある抗体やその量の変化を調べる。そのほか、風疹ウイルスの遺伝子が血液や体液中に存在するかを調べるPCR法もある。

治療

風疹ウイルスに有効な抗ウイルス薬や治療法はないため、発熱・関節炎に対して解熱鎮痛剤などを用いて症状を和らげる対症療法を行う。合併症があったり妊娠初期の発症だったりしなければ基本的に予後も良好で、発疹が消えるまで1週間くらい安静にしていれば自然治癒する。一度感染し治癒すると、大部分の人は免疫を獲得し、二度とかからないといわれる。

予防/治療後の注意

麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)の接種によって予防が可能。現在は1歳の時と小学校に入学する前年度の2回受けることが決められている。特に女性は妊娠初期に感染すると胎児に重篤な合併症を引き起こす可能性がある「先天性風疹症候群」を発症する場合があるため、予防に必要な免疫を獲得しておくことが大切。また、この病気は学校保健安全法の定めにより、児童・生徒が感染した場合は基本的に発疹が消失するまで出席停止となっている。

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こちらの記事の監修医師

横浜市立市民病院

石原 淳 病院長

島根県出身。1979年慶應義塾大学医学部卒業。同大学病院や関連病院で小児循環器科の診療に携わり、1998年に市民病院に入職。 小児科部長、副病院長などを経て2013年より現職。研修医の指導や育成、看護師の教育に力を入れる。