永久歯後の健全な口腔環境をめざす
小児の口腔育成
原田ファミリー歯科
(福岡市博多区/雑餉隈駅)
最終更新日:2024/10/30


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大人の歯科治療だけでなく、小児歯科にも力を入れている「原田ファミリー歯科」が現在積極的に取り組んでいるのが、小児の口腔育成だ。子どもが口呼吸をしている、口がぽかんと開いている、といった癖を正すことで、健全な噛み合わせや口腔環境をめざすものだが、「子どもの癖、で終わらせるのではなく、その奥にある原因を突き詰めていくことが大切です」と力強く話すのは、原田実佳院長だ。正しい呼吸法や口周りの筋肉の使い方、良い歯並びは、その後の健康に大きくつながってくる。小児の口腔育成について、具体的な方法はもちろん、放っておくとどのような問題が生じるのかについても解説してもらった。
(取材日2024年8月23日)
目次
成長期に行う口腔育成で、健全な口腔環境をめざす。睡眠時無呼吸症候群の対策にも
- Q小児の口腔育成に力を入れていると伺いました。
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A
▲口腔機能は全身の健康管理において重要と話す原田院長
歯並びの改善を図る矯正についてご存じの方は多いと思いますが、歯並びが悪くなる原因を探っていくと、顎や顔面の発育につながるんです。なので、正しく口腔内、顔、顎が成長するための刺激を与える口腔育成というのは、予防的な矯正といえますね。歯の健康状態は、全身の健康にもつながっていきます。その観点においても、口腔育成は重要です。大人になってから、歯列の乱れや不正咬合、歯周病、睡眠時無呼吸症候群などで困らなくていいように、子どものうちに口腔育成を行い、こうしたトラブルの予防につなげてみてはいかがでしょう。成長期に行うことが重要なポイントなので、親御さんへの理解、普及に力を入れています。
- Q口腔機能が弱いと、どのような影響が起きるのでしょうか?
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A
▲子どもの頃からの口腔育成が重要
口が常にポカンと開いた状態の口呼吸は、舌の位置を悪くし、また、顔の形にも影響します。そのため、歯並びや噛み合わせが悪くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。口呼吸中心になると、それこそ口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも影響を与えるようになります。大人になってから睡眠時無呼吸症候群で悩まれる方は、口腔機能が子どもの時に十分に発達していないケースも多いんです。近頃では肥満ではなく、口腔機能・気道の広さなどを原因とする睡眠時無呼吸症候群も問題となっていますので、子どもの頃からの対策として、口腔育成が重要になってきますね。
- Q睡眠時無呼吸症候群に歯科的アプローチができると伺いました。
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A
▲通いやすい雰囲気で患者を受け入れてくれる
睡眠時無呼吸症候群と聞くと、内科のCPAPという機器を用いた治療をイメージされると思いますが、歯科的アプローチもあります。睡眠時無呼吸症候群の原因は、気道が物理的に狭くなっているのが大半です。つまり、十分な気道を確保することが重要。大人になると口腔機能の発育が止まっているので口腔育成を通した気道の改善はめざせません。そこで専用のマウスピースを用いて気道を広く保ち、いびきや無呼吸を防ぐことをめざす治療法があります。中等症までの気道が塞がるタイプの睡眠時無呼吸症候群の方にお勧めしたい治療法です。当院では歯科用CTでの気道の評価や1泊貸し出しの検査機器なども提供していますので、気軽にご相談ください。
- Q小児の口腔育成では具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
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A
▲専門のスタッフとともに院内でトレーニングを行う
主に、口周りの筋肉を正しく動かすための訓練を行います。口周りの筋トレというとわかりやすいでしょうか。その一環として舌の位置や頬の筋肉の動かし方、呼吸、正しい姿勢などもチェックして、少しずつ改善を進めていきます。初めは週に1回の通院をしながら、親子そろって指導を行います。そして4ヵ月目以降は月に1回のペースになるのが一般的なペースです。ご自宅では、朝昼晩に10分ほど親子でトレーニングを行い、専用の装置を装着してもらいます。学校がある際は、帰宅後でも大丈夫です。口腔育成は口周り骨格の発達に合わせて行いますので、成長のスピードにもよるのですが、小学校低学年前後からのスタートをお勧めしています。
- Q親御さんが日々の生活の中でチェックすべきことはありますか?
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A
▲原因を見極め、必要に応じてそれぞれの専門家につなぐ
お口をずっと開けていないか、口呼吸になっていないか、食事のスピードが遅くないか注意してもらいたいです。気道そのものが狭い、口腔発育が原因の場合は、歯科的アプローチが重要です。アレルギーなどが原因で鼻水が出て、気道確保が難しい場合は、耳鼻咽喉科での治療を行う必要があります。どちらが原因かを判断するのは医師、歯科医師となりますが、通院のきっかけとしては前述したとおりの内容をチェックしてもらえると良いでしょう。日々の生活の癖やライフスタイルが根本の原因になることもあります。些細なきっかけで構いませんので、親子そろってご来院いただけますと、さまざまな観点からアドバイスできることがあると思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/11万円~、小児の口腔育成/46万2000円~