大人の歯列矯正で後悔しないために
矯正治療の適切なタイミングは
安永矯正歯科医院 福岡
(福岡市中央区/天神南駅)
最終更新日:2024/05/07
- 自由診療
歯列の審美面とともに、不正咬合や顎関節症などの機能面からも重要視される矯正治療。適切なタイミングに治療を開始すれば期間の短縮が図れるなど、効率的に治療を進めていきやすいのだという。またブラケットやマウスピース型装置など方法によっても異なるメリットがあり、自分自身の歯列状況に応じた矯正法の選択が大切になってくる。そこで今回は矯正歯科専門のクリニックとして患者に寄り添う「安永矯正歯科医院 福岡」の安永敦院長にインタビュー。矯正治療に適した年齢や矯正の方法、治療に要する期間などに加えて、治療を受ける際のステップなど気になるポイントについて詳しく話を聞いた。
(取材日2021年1月15日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q矯正治療を行うタイミングとして適しているのはいつでしょうか?
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A
前歯の根ができあがる小学3、4年生の段階で、前歯のガタつきやすきっ歯を整えるための部分的な治療はできますが、本格的な矯正治療を行うのは、成長がある程度ピークを過ぎ、下顎の位置が決まってくる中高生の段階が適していると考えます。矯正で歯を動かす速度は骨の代謝に依存するため、代謝が活発なこの時期に行うことで治療期間の短縮が図れます。また加齢に伴い、虫歯などによって歯を失ったり、治療歴があったりすることで、矯正治療だけでは理想の歯並びの実現が難しくなっていきます。しかし当院では70歳過ぎて矯正を始めた患者さんもいらっしゃいますし、歯があり、骨がしっかりしていれば、年齢に関係なく対応できますよ。
- Q矯正治療の期間や通院頻度も気になるポイントですね。
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A
症状によりますが、大人の矯正(本格矯正)で早くて1年、平均すると2年から2年半ほど。中高生で治療を始めれば、2年かからない方が多いようです。個人差もありますが、成人を過ぎると骨の代謝が落ちるため、少し時間がかかる場合も。また通院頻度に関しては1ヵ月に一度。歯が狙いどおりに動いているかを確認します。また当院での矯正治療とは別に、2〜3ヵ月に一度は一般歯科に通院して虫歯のチェックなどメンテナンスをしてもらうよう伝えています。当院は専門性を重視する歯科医院なので、矯正以外の治療に関しては連携のある各種専門の歯科医院をご紹介しています。
- Q矯正の種類と費用についても教えていただけますか?
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A
矯正の種類には大きく分けて、歯の表側にブラケットをつける表側矯正、歯の裏側にブラケットをつける舌側矯正、そしてマウスピース型装置を用いた3つがあります。オーソドックスな表側矯正は、基本の費用が一番抑えられます。舌側矯正は表側矯正に比べて料金は高くなりますが、その分、目立ちにくく審美面に配慮された方法になります。費用を抑えるために、上の歯だけ舌側矯正を選んでいただくことも可能です。マウスピース型装置を用いた矯正は、表側矯正や舌側矯正と同様の診断のもと、適用できると判断されれば対応可能です。いずれの装置を使っても毎月の調節料が別途必要になります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1初診で悩みと要望を確認し、治療の全体像を伝える
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初診では患者の悩みと要望をヒアリングし、現状把握のため1次検査を行う。1次検査では、顔面と口腔内の写真撮影、およびエックス線の撮影を行い、噛み合わせをチェック。抜歯の必要性や顎のずれなどによる外科的な矯正が必要かどうかも判断した上で、おおよその治療方針や治療期間、料金などを説明してくれる。
- 2矯正診断に必要な精密検査を行う
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2次検査ではさらに細かくエックス線撮影を行うほか、歯型を採るなど矯正診断に必要なデータ採得を行う。虫歯や歯周病に関して治療が必要な場合には、連携の専門歯科医院を紹介し、矯正装置装着前に虫歯や歯周病の治療を終了させるとのこと。これまでの1次2次検査を総合して、診断を行う。
- 3シミュレーションも行いながら矯正計画を立案
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カウンセリングや検査データをもとに、ゴールまでの計画を立案。検査から約1ヵ月後に矯正計画が提示され、天然歯の抜歯が必要な場合には、その必要性や意義、その他のリスクも含めて、納得してもらえるまで説明。症例によっては矯正終了までのシミュレーションを行いながら、ゴールイメージを明確にしていく。小児の患者は、顎のずれなど緊急性が高くない場合においては、成長観察という選択肢を提示することもあるとのこと。
- 4歯を動かす治療(動的治療)のスタート
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表側矯正や舌側矯正の場合には、歯の表面に歯科用接着剤でブラケットを取りつけ、ワイヤーや歯と歯を引っ張り合うゴムによって力をかけ歯を動かしていく。成長段階にある小児は顔や顎の大きさが定まっていないので、前4本の歯列を整えることを図り本格矯正に備える。マウスピース型装置を用いた矯正は口腔内スキャンを行い、マウスピース型装置を作製後、自分で装置を定期的に交換していく。
- 5保定装置を取りつけ、メンテナンスで歯の状態を維持
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機能的な咬合を獲得し、また患者自身が審美的にも満足しているのを確認してから、ブラケットを外し歯の表面に残った歯科用接着剤を除去。その後、歯が動かないよう保定装置を装着し、約1ヵ月後に歯の戻りがないかなどをチェックする。問題がなければ2ヵ月後、4ヵ月後、半年後、1年後とスパンを長くしながら約3年間メンテナンスを行うが、希望者に対しては年1回の保定管理に対応しているそう。
自由診療費用の目安
自由診療とは表側矯正/99万円~、上のみ舌側の矯正/126万5000円~、上下舌側の矯正/143万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/126万5000円~、1ヵ月ごとの調整料/(平日午前)2200円(平日午後)3300円(土・日)4400円、保定代/ 5万5000円~ ※すべて税込み価格
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。