スポーツによる外傷の防止や軽減に役立つ
スポーツ用マウスガード
花岡歯科医院
(福岡市中央区/薬院大通駅)
最終更新日:2021/10/12


- 自由診療
顔面の負傷が多いコンタクトスポーツといえば、空手やボクシングなどが思い浮かぶ。しかし、そのような格闘技だけでなく、ラグビー、バスケットボール、野球といった競技でも歯を破損するようなアクシデントは珍しくない。そんな思わぬ事故から口を守るための器具が「スポーツ用マウスガード」だ。「花岡歯科医院」の花岡一誠(いっせい)院長は、自身も柔道や筋トレにはげむ大のスポーツ好き。「一人でも多くの子どもやアスリートを競技中のアクシデントから守りたい」という想いのもと、スポーツ用マウスガードの普及に取り組んでいるのだそう。外傷の防止や軽減に役立つほか、「力仕事をされる方にもお勧めします」と語るスポーツ用マウスガードについて、花岡院長に詳しく話を聞いた。
(取材日2021年2月9日)
目次
外傷の軽減や、歯の破折・摩耗防止に役立つスポーツ用マウスガードで、思わぬアクシデントから身を守ろう
- Qスポーツ用マウスガードとはどのようなものでしょうか。
-
A
▲院長が製作するマウスガード
ラグビーやラクロスなどのコンタクトスポーツで幅広く使用されているもので、強打による衝撃を和らげ、歯が折れたり、唇や舌、頬の粘膜の外傷、そして顎などの負傷防止や軽減を目的に用いる器具です。マウスガードという名のスポーツ用のマウスピースですね。ボクシング選手が使い始めたのが起源だといわれています。
- Qスポーツ用マウスガードのメリットを詳しく教えてください。
-
A
▲アスリートのみならず一般の患者にも勧めている
歯や口のケガの防止に役立つのが一番のメリットです。接触プレーによる外力だけでなく、自身の歯の食いしばりによって歯が欠けたり擦り減るのを防ぐことにも役立ちます。実際に装着してみると歯や顎が守られている感があります。運動能力への影響にも注目が集まっていますが、著しいものではなくかみ合わせが安定し力を入れやすいと感じる程度です。人によっては筋肉の反応速度や動作のメリハリなどに変化を感じる場合もあります。ただし、装着による変化の実感には個人差があります。また、脳への衝撃の緩和も期待できるのではないかといわれていて、脳震とうを起こす可能性があるスポーツへの有用性も考えられます。
- Qどのような方にお勧めすることが多いですか?
-
A
▲院長も柔道仲間とともに使用している
以前はラグビー、アメフトをはじめとする激しいコンタクトスポーツの選手が中心でしたが、現在はその他の球技の選手にもお勧めしています。特に、バスケットボールや野球は口の中のケガが統計上最も多いといわれているので、一人でも多くの選手に使っていただきたいです。それに続いて多いのがバレーボールやソフトボール、ハンドボールです。また、筋トレをされる方、特に高重量にチャレンジされる方にもお勧めしています。静的な筋力を発揮する際にマウスガードを軽くかむと、顎が固定されて多少力も込めやすくなります。
- Qマウスガードはどのくらいで作り替えるのが適切でしょうか?
-
A
▲スポーツ用マウスガード普及に努める花岡歯科医院
これはお子さんと大人で変わってきます。歯の生え替わり時期のお子さんは2、3ヵ月くらいで作り替える場合もありますが、そうでないお子さんでも半年ぐらいで作り替えます。ゆるくなったり入れにくくなった時が作り替えの目安です。高校生以上の方の場合、1年ぐらいでの作り替えをお勧めしていますが、実際には2、3年使われる方が多いです。でも、かみしめる癖の強い方は1ヵ月ぐらいでつぶしてしまう方もおられます。
- Q院長が考えるスポーツ用マウスガードの今後の展望とは?
-
A
▲マウスガードを通してスポーツ発展に貢献していきたいと話す
スポーツではケガはつきもの。まずは、中・高の部活動に積極的に取り入れていくべきだと考えています。競技人口が最も多い年齢層といわれていますから、口のケガを減らすには最も重要だと考えております。小学生から使い始め、中・高・大とつないでいくのが理想ですね。一方、コンタクトスポーツ以外の競技への応用も考えています。かみ合わせの安定が結果にも影響するといわれる競技、アーチェリーやゴルフではぜひ使っていただきたいです。重い物を持つ方、例えば引っ越し屋さんにもお勧めです。重い物を持つ時にマウスガードを着用していればかむ筋肉が初動筋肉となり、腰などにかかる余計な負担を軽減できるのではないかと期待しております。
自由診療費用の目安
自由診療とはスポーツ用マウスガード/3400円~(年齢や競技によって費用が変わることもあります)