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石川 清之 院長の独自取材記事

石川歯科医院

(亀岡市/亀岡駅)

最終更新日:2021/10/12

石川清之院長 石川歯科医院 main

JR嵯峨野線の亀岡駅より徒歩約3分の場所にある「石川歯科医院」は、1990年から30年にわたり亀岡の人々に親しまれてきたクリニック。院内は明るく、ビルの4階から開放感いっぱいに亀岡の町並みが見渡せる。院内には歯科用CTを備えたレントゲン室やカウンセリングルームを備え、診察室は間仕切られていて、プライバシーを配慮した居心地の良い空間となっている。院長の石川清之先生は1つの歯にとらわれることなく、口の中全体のバランスを見ながら包括的な歯科診療を行うことがモットー。開業当初からさまざまな勉強会に参加し、現在は後進の育成にも注力しているのだとか。亀岡を愛し、町おこしなどの地域活動にも尽力する熱い石川院長に、診療への思いや新しい取り組み、将来の展望について聞いた。

(取材日2020年3月2日)

新たな歯科医療技術を地域に提供できるよう研鑽を積む

開業して30年を迎えられたそうですね。

石川清之院長 石川歯科医院1

自分が思うような歯科医療を提供したいと開業したのが1990年。以来30年間、亀岡の皆さんに支えられてきたように思います。開業してからは以前にも増して、研鑽を重ねてきました。その中で出会ったスタディグループのSJCDでは、インプラント治療もまだ発達していなかった時代から、歯周病治療・矯正・歯周外科治療・補綴と段階を経て4~5年とかかる治療スタイルが確立されていました。その頃の歯科医院の治療といえば、虫歯の治療がメイン。痛みを取り除き、詰め物をして治療終了が一般的な考え方だった時代です。こんな長期間の診療ができるのかと、衝撃を受けたのを覚えています。自分の行っている診療を改めて理想の治療ができるようになっても、他の先生方はすでに違う次元にトライされていて。必死になって追いつこうとしながら、どんどんと高い位置に引っ張っていただいたように思います。

当時の患者さんへの意識づけは難しかったのではありませんか?

そうですね。一ヵ所の虫歯にとらわれていては根本的な解決にはならないと、お口全体を診て環境を向上させていく重要性を根気よくお話ししていきました。今では多くの方が知っていただいていますが、当時から噛めないことで栄養不良を引き起こしたり、認知症の進行につながるなどの可能性があることをお話しし、歯の大切さを訴えてきたのです。実際に複合的な治療に取り組んでから、やっと納得された患者さんも多かったように思います。今では患者さんのほうから「ぼけないようにするにはどうしたらいいですか?」と質問を受けることもあるんですよ。患者さんの意識の中に、歯の健康が全身の健康に結びついているという認識ができたことが、何よりうれしいですね。

特に力を入れている診療や検査があれば、教えてください。

石川清之院長 石川歯科医院2

食いしばりや夜間の歯ぎしりの診療です。クレンチングという食いしばる力によって、歯を壊してしまう人が増えてきているんです。昔から歯を失う原因として、虫歯や歯周病が広く知られていますが、中でも対策が難しいのが歯周病で、クレンチングが歯周病を引き起こす要因の1つともいわれています。くさび状欠損、骨隆起などもこれが原因の1つともされていて、患者さんの歯のすり減り具合や顎の骨格から見極め、症状が大きくなる前に無意識時に食いしばっていることをお伝えするようにしています。通常の定期的なメンテナンス時に咬合力を測定したりして、当院では対応していくようにしています。時代とともに病気も変わります。より健康に長寿を全うできるよう、常に時代に即した歯科医療を提供するようにしていくことが大切だと考えています。

後進の育成にも尽力。高い歯科技術を習得してほしい

今後、さらに取り入れていきたい治療はありますか?

石川清之院長 石川歯科医院3

睡眠時無呼吸症候群におけるスリープスプリント(マウスピース型装置)の作製です。下顎をいつもの噛み合わせより少し前に出した状態になるように作ったスリープスプリントを寝る際に装着していただくことで、舌が気道を狭くするのを防ぐんです。睡眠時無呼吸症候群は、日中の眠気や倦怠感から車の運転で大きな事故につながったり、糖尿病や心不全といった合併症も高率に引き起こす怖い病気です。現在の日本では内科や耳鼻咽喉科で診断を受けた後、紹介状を介して歯科医院でスプリントを作製する流れになっていますが、歯の治療を行っていると、長年の経験から睡眠時無呼吸症候群の患者さんを見つけることも多いんです。今後は周辺の内科や耳鼻咽喉科と連携するなど、より患者さんがスムーズに治療に進めるシステムをつくっていきたいと思っています。

診療の際に患者さんに対して気をつけていることを教えてください。

患者さんが何を望んでいるかをしっかりと理解することです。仕事や家事が忙しければ、痛みだけ取りたいでしょうし、繰り返す虫歯に悩んでいる人は時間をかけてもしっかり治療したいでしょう。人によって歯科治療の優先順位はさまざまなんですね。若い頃は熱意から「もっとこんな治療もありますよ」と押しつけていた面もありました。しかし、治療は患者さんと一緒になって進めなければうまくいかないと知りました。今はお一人お一人に合ったプランで、目標よりもちょっと上をめざしていただけるような治療提案を行うようにしています。

後進の育成にも取り組まれていると聞きました。

石川清之院長 石川歯科医院4

はい。この歳になって同級生と集まると、どのようにリタイアしていくかという話ばかり。しかしその前に、今まで積み重ねてきた経験や知識を社会に還元することが、先に生まれた者の義務だとも思っているんです。私たちが20年で築いた技術を、後輩たちには5年で取得してもらい、それよりも新しい治療方法を見つけていってもらわねば歯科医療の進歩は望めません。例えば、先ほどのクレンチングの件も、もっと前から注視していれば、今の時代に歯が割れる人は少なかったはずです。勉強熱心な歯科医師は多く頼もしい反面、習ったテクニックを使ってみたいという気持ちが強い人も多い。「治療はあくまでも患者さんを幸せにするためにある」ということも後輩に伝えていきたいと思っています。

町おこしで地域を支えることで医療をつないでいく

地域活動にも積極的に参加されていると聞きました。

石川清之院長 石川歯科医院5

生まれ育った町で開業したこともあり、この地域のさまざまな活動に参加してきました。子どもの学校のPTAや、お祭りの実行委員会、青年団体(JC)など、何でもやってきたのはこの町が好きだからです。現在も保津の町おこしで、都会の人に畑を貸して野菜作りを教えたり、空き家を提供するなど町のPR活動を行っています。そのため、週末は農家の皆さんと泥んこになっていますよ。これから日本の人口は減少の一途。歯科医院のライバルは隣の歯科医院ではなく、人口減少によってもたらされる町の衰退なんです。これからも愛着あるこの亀岡の町の魅力を皆さんにアピールしていきたいと思っています。

クリニックだけでなく、地域全体のことをお考えなのですね。

ええ。僕が感銘を受けた江戸時代の思想家、石田梅岩が掲げた「石門心学」は、「正直」「勤勉」「倹約」から成り立っています。この思想は、根底に「どう生きるかが大事である」という道徳を説いているんです。この考え方に倣い、自分の営利追及を求めるのではなく、「医院もよし、患者もよし、世間の評判もよし」という「三方良し」をめざしていきたいと思っています。亀岡駅前には新たなスタジアムができ、ホテル建設が予定されているなど、徐々に再開発が始まっていますが、まだまだ理想とする町には達していないと思います。頭の中にたくさんある構想を一つ一つ実現しながら、町を豊かにしていけるようこれからも頑張ります。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

石川清之院長 石川歯科医院6

皆さんには自分の健康状態に興味を持ってほしいですね。今の自分がどうなっているかということに興味を持って、定期的にきちんと調べることが大切です。年齢を重ねれば重ねるほど、ほころびが出てきます。それを把握して対策を練るのです。多くの方が「どこまで自分の歯が持つのか」ということを心配されているかと思います。当院では、そういった方のニーズに応えるべく、しっかりと診査を行い、治療計画をお伝えするようにしています。「年をとっても、おいしいものを食べたい」「いつまでも若くありたい」と健康長寿を願う方は、まずはご相談しにお越しください。歯科治療は、患者と歯科医師の二人三脚でなければ先に進むことはできません。実現できるよう、できる限りのお手伝いをしたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/35万円~
ホワイトニング/6万円
セラミック/10万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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