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森 健太 院長の独自取材記事

もり歯科医院

(堺市北区/堺市駅)

最終更新日:2020/11/12

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JR阪和線・堺市駅を出て、歩くこと8分。昔ながらの住宅街に白い洋館のような建物が現れる。周囲には緑が植えられ、明るい雰囲気。入り口に歯科クリニックの看板がなければそれと気づかないかもしれない。「アットホームで、誰もが来やすい雰囲気を大切にしています」と話すのは、ここ「もり歯科医院」の院長、森健太先生だ。同じ場所で長年、診療を続けていた先代の院長から建物ごとクリニックを引き継ぎ、2018年の春に開業。親しみやすいキャラクターと誠実な対応で歯科医療を提供している。予防診療に力を注ぐ他、専用の治療薬を使った歯周組織再生療法にも造詣が深い。地域に根差したクリニックをめざす森院長に歯周病治療のことや地域に根差した歯科診療のことなど、幅広く話を聞いた。
(取材日2020年11月2日)

自宅のようにくつろげる、アットホームな歯科医院

まずは、先生の経歴から教えてください。

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私の生まれは大阪の池田市です。自宅から近いこともあって、当時、北摂にあった大阪大学の歯学部に入り、その後、大阪大学大学院に進学。歯学研究科で歯周病について学び、博士号を取得しました。その後は、附属病院で歯科医師として勤務をしたほか、研究職としていろいろな研究に携わっていた時期もあります。2016年に縁があって、この場所にあった「すぎもと歯科」に勤めることに。先代院長である、杉本先生と2年ほどともに働いたのち、建物と地域の患者さんを引き継ぐかたちで新たに当院を開業いたしました。先代の杉本先生は、個性豊かで、とても地域の方々に愛されていた好人物。私もその精神を引き継ぎ、丁寧な治療はもちろんのこと、地域の方から人として信頼される歯科医師になるべく、精進しています。

建物がとても変わったデザインですが、どのような理由からでしょうか?

これはすべて先代の杉本先生のアイデアです。雰囲気がおうちみたいでしょう。私も最初に来た時、外観は真っ白で天井が吹き抜けになっていて、広々していたのに驚きました。患者さんも圧迫感を感じることなく、治療を受けることができるようです。さらに、入った右手にある待合室はまるで居間のような雰囲気。杉本先生のお考えとしては、歯科クリニックではあっても、自宅のようにくつろげるアットホームな場所にしたかったようです。私が開業するにあたり、一部、改装はしましたが、その方針は崩すことなく、昔からの患者さんも来やすいようにしています。

来院患者の主訴と実際の治療の流れを教えてください。

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幼児から高齢者まで患者層は幅広いですね。歯茎がはれた、詰め物が取れた、歯が痛い、顎が痛いなど、さまざまな不調を訴え来院されます。実際の治療の流れとしては、例えば新規で来院される患者さんに対しては、カウンセリングルームで主訴や既往歴などをお聞きしてから、歯科用CTや口腔内カメラなどを使って、口腔内の状態を撮影し、診療台で歯の状態を確認。その後、写真を一緒にご確認いただきながら現在の症状について丁寧に説明し、治療方法を提案するという流れになります。

自身も薬剤の研究に携わった、歯周組織再生療法

専門の歯周病治療について、どのような考えをお持ちでしょうか?

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歯周病は細菌の感染によって引き起こされる、歯茎が炎症を起こして腫れたり、出血したり、最終的には歯を支える骨が溶ける病気です。歯周病はさまざまな全身の病気と関係していて、放っておくと肺炎や血管障害などを引き起こす一因となり得ることがわかってきました。また、歯周病で破壊されてしまった骨はなかなか元には戻らないため、進行してしまうと歯を抜かざるを得なかったのです。しかし、医療の世界は日々進歩しています。その一つが、2016年から歯周組織再生療法が行えるようになったこと。これまで、歯周病治療はプラークや歯石を除去する歯周基本治療と歯周外科治療が中心でした。でも、この新しい治療法では、薬を歯槽骨の欠損部に塗ると、歯周病で破壊された歯周組織の再生を促進することが期待できます。

先生は、歯周組織再生療法に用いる薬剤の開発にも携わっていたとか。

はい。この薬は大阪大学歯学研究科口腔治療・歯周科のチームらが研究・開発に携わったものです。開発に20年もかかったという薬なのですが、実は、私もその研究に医局のメンバーとして7年間携わっていたんです。臨床家として新薬の開発に寄与し、それが実用に結びつくというのはとてもうれしいことです。この薬剤の主成分は人の体の中に存在し、細胞の増殖や分化の調整を行うたんぱく質です。これにより破壊された骨や、歯と骨をつなぐ歯根膜の再生を促していくのです。

歯科医師として使ってみると、実際にどんな感想をお持ちでしょうか?

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人体への安全性に配慮され、なおかつ早い傷の治りが期待でき、とても有用であるとの印象を持ちました。保険適用の薬でもありますし、患者さんにとってもメリットの大きい選択だと思います。ただし、「夢の万能薬」ではありません。きちんとした検査と治療を受けていただいた後、適応できるかどうかを判断してからでないと施術できません。そのあたりは患者さんにも、よくご理解いただくように努めています。また歯周病はきちんとしたメンテナンスがされていないと再発する可能性が高い病気です。安定した状態を保つことは大切。当院では自宅で予防に取り組めるように、ブラッシング指導にも力を入れています。

予防診療についての考えを教えてください。

歯周病の患者さんに限らず、長く健康的な歯を保つために、初めて来院された際には予防診療の重要さを説くようにしています。また、普段からの歯磨きも大切。「歯磨き剤は何でもかまいませんが、なるべく、フッ素入りのものを選びましょう」と指導しています。その他、矯正治療中、外科手術の後など、状態に応じた歯磨き方法がありますので、「自分に合った磨き方」を知るためにも、気軽に来院してほしいですね。

地域の患者のために訪問歯科診療にも注力したい

こちらでは訪問歯科診療にも対応されているとか。

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これまで定期的に歯科医院に通っていたのに、病気やケガで通院が困難になった方もおられます。そんな方のために、ご自宅や施設で治療を受けてもらえるよう訪問診療を行っています。最近お伺いしている患者さんは、病気の影響から歯がなく、食べ物を噛めない状態でした。そこで入れ歯を作り、現在は口腔清掃や入れ歯の定期的な手入れのために、訪問して診療しています。口の中をきれいに保つことで、誤嚥性肺炎のリスクを減らせるともいわれます。治療はもちろんですが、歯を清潔に保つことで、健康に長生きするためのお手伝いをしていきたいですね。それを通じて、社会全体に貢献できればと思っています。通院が困難な方、寝たきりの方、ご自宅や施設で介護を受けていらっしゃるご家族のお口の中が気になるなど、気になることがあればいつでもご相談いただけるとうれしいですね。

クリニックの衛生管理に対する取り組みを教えてください。

最近滅菌機を新たに1台追加して、治療に使う器具はその都度洗浄と滅菌処理をして、使い捨てにできるものは使い捨てにして、清潔な状態を保っています。エアロゾルと呼ばれる、ウイルスを含む小さな粒子が発生する処置に対しては口腔外バキュームを用いてその飛散を防止します。また患者さんには治療前に洗口液の使用をお願いしています。もちろん院内の衛生管理も徹底しています。全チェアの真横に大きな窓があり、開放しているため換気状態は良好です。今後も徹底した対策を心がけ、患者さんの過ごしやすさを損なわない工夫を続けたいと思います。

今後の展望を教えてください。

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今まで以上に訪問治療に注力していきたいですね。また、どんな人にとっても、歯科医院という場所はできれば行きたくない場所でしょう。でも来られた以上は必ず満足してもらい、次に来やすい雰囲気をつくるようにする。それが今の私の務めだと考えています。待合室にホワイトボードを掲げ、クイズを出題しているのも、その試みの一つ。少しでも待合室での時間を楽しく過ごしてもらえたら幸いです。見た目どおり、私はまったく怖くないですので、ご近所の方は気軽に来ていただければうれしいですね。全力を尽くして治療することをお約束します。そして、先代の杉本先生の思いが詰まったこのクリニックを、そして受け継いだこの地域の患者さんを大切に守り続けていきたいと思います。

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