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青山 浩一 院長の独自取材記事

ますみクリニック

(鹿児島市/薩摩松元駅)

最終更新日:2024/08/08

青山浩一院長 ますみクリニック main

鹿児島市立明和小学校からほど近い場所にある「ますみクリニック」。この地域に住宅団地が建設された1974年に開院した「青山胃腸科外科」を青山浩一院長が先代の父から引き継ぎ、1994年に改名開業した。早世された青山院長の姉の名を院名に冠し、家族みんなの「かかりつけ医」として30年以上、患者の心と体に寄り添った診療に取り組んでいる。家族3代にわたって通う患者もいるほど地域にしっかりと根差した同院では、一般内科をはじめ、漢方診療、在宅訪問診療・往診、子どもの診療や予防接種、健康診断など幅広い診療に対応している。「余計な医療をしない」ことを信条とし、優しく温かい笑顔とユーモアのある患者目線の診療で地域医療に貢献する青山院長に話を聞いた。

(取材日2024年6月18日)

なんでも相談できる「地域の保健室」的役割を担う

どのような患者さんが多く来られますか?

青山浩一院長 ますみクリニック1

この地域は1968年頃から開発が進んだ住宅団地です。団地が完成した1974年頃から、当時の若いファミリー層が住み始め父がこの地に開院しました。先代の頃を含めると50年、私が父の後を継いで30年になります。その頃赤ちゃんだった人たちが成人になり、結婚してお子さんを産んで、おじいちゃんおばあちゃん、ご家族3世代で通う患者さんもいらっしゃいます。私自身、当院を開業する前に長男が生まれ、開業した年に長女が生まれました。自分の子どもを診ていると、やはり他のお子さんも診なくてはという気持ち、逆に他のお子さんを診ることによって、自分の子も診なければと考えましたし、産後ケアについても、やはり自分の妻の状態を診てしっかり手当てをしていかなくてはならないと思ったことがきっかけで始めました。自分のこれまでのすべての経験が、当院の診療のベースになっています。

こちらの医院の特徴を教えてください。

特徴がないことが特徴です(笑)。強いて言うなら、赤ちゃんからお年寄りまでどんな方でも診る「町のかかりつけ医」ということでしょうか。私は1989年に大学を卒業後、奄美大島の笠利にある診療所や、大隅半島の肝付群にある医師会病院の勤務医となり、へき地医療に従事しました。このような地域には総合病院がないため、一つの診療所で、あらゆる患者さんのあらゆる症状を診なくてはならず、さまざまな疾患や症状に対峙していました。そんな矢先、家族が大病を患い、父が家族のサポートするということで、急きょ私が当院を引き継ぎ開業することに。まだ医師になって5年目で、何か一つの分野を突き詰めて学ぶような時間も余裕もないまま開業に至ったわけですが、奄美大島の診療所でさまざまな症状の患者さんを診ていたので、当院の診療にもきっと生かせるだろうと思っていました。

以来、総合的な診療を今日まで続けてこられたのですね。

青山浩一院長 ますみクリニック2

先ほどお話ししたようにこの地域は団地が多いですから、当院は「地域の保健室」的役割を担っていると考えています。なんでもまずは相談してもらって、必要があれば専門の医師に紹介します。それは自分が何かの分野の専門家ではないからこそ、いろいろな診療科の先生に紹介しやすいという面があるかもしれないです。当院の診療方針は、とにかくお話を聞くこと。お話の内容に合わせてどこの病院に紹介するかを頭の中で考えます。適切な連携をと考えています。

過剰な医療をせず、環境や食、健康について情報を提供

こちらでは漢方薬も取り入れているそうですね。

青山浩一院長 ますみクリニック3

奄美大島の鹿児島県立大島病院に勤務していた時に出会った薬剤師さんが漢方の専門家で、その方から漢方を学びました。鹿児島での勉強会にも参加し、漢方の良さを知ることができました。漢方薬の良さは、病気やそのものにアプローチする西洋薬と違い、体質などの症状の根本原因に働きかける特徴があるため、服用しても最初のうちは効いているのか効いていないのかよくわからないところがあると思います。ただそれも漢方の特徴の一つとお考えいただくとよいでしょう。西洋薬やワクチン、注射などは時に強すぎて体に負担をかけることも多く、必要を超えた過剰な医療は、人の体に悪い影響を及ぼしかねません。過剰な医療をしないという点において、漢方薬はお勧めできると感じています。

過剰な医療をしないというのは、先生のモットーですか?

そうです。脳梗塞や胃潰瘍、心臓病などを患った方はどうしても薬が増えてしまいますが、できるだけ減らしたいという気持ちで診療しています。「自分がこれだけ薬を飲んだらつらいだろうな」と想像してしまうので、できる限り薬は少なめに、飲むにしても体への負担が少ない薬がいいと考えています。薬に頼る前にできることもあります。例えば環境の問題、食の問題、例えば体を冷やさない、栄養バランスを考えた食事を取る、水の質に気を配るなど、そういうことが健康には大事なのであって、私たち医師というのは、本来そこをお話ししていくことが仕事なのではないかと思います。

こちらでは訪問診療やオンライン診療にも対応されているのですね。

青山浩一院長 ますみクリニック4

訪問診療は何も特別なことではなく、昔ながらのやり方で患者さんの要望に応えています。訪問して、少しでもお茶でも飲みながら家族の話をする。それが理想だと思います。以前勤めていた奄美大島の笠利診療所では頻繁に往診していましたし、いろいろな方が相談に来ていました。診療所が一つのコミュニケーションの場であり、医師がその人だけでなく、その人の家族までちゃんと見ることができます。離島で活躍するドクターのドラマがありますが、その中で起きていることと同じようなことが鹿児島の離島やへき地では起こっています。そういう人手をかけたITに頼らない診療が、私には一番合っていると思います。オンライン診療は新型コロナウイルスが流行した時に、どうしても当院まで来られないという方がいらっしゃったので、その方たちに対して少しでも医療にアクセスできる場を提供したくて始めました。電話相談にも対応しています。

患者の健やかな日々のため心と体に寄り添うクリニック

最近、診療の中で気になる傾向などはありますか?

青山浩一院長 ますみクリニック5

新型コロナウイルス感染症後の長引く症状でお困りの方や、ワクチン接種後の不調に悩んでいる方が増えています。加えて、心不全やがんの急速な進展なども増えている印象です。あと最近の子どもたちは、ミネラルが不足した食事やファストフードが多かったりするので、食事について考える必要があります。子どもたちへの接し方、有機や無農薬の野菜、塩素やフッ素が含まれていない水など、体に入れるものについても、医師がきちんと目を向けなければいけない気がします。

休日のリフレッシュ法を教えてください。

テニスになります。多い時は週に4回、テニススクールに通っています。17年前に妻にお願いして、テニススクールに行ってもいいかとお伺いを立てたところ許可が出て通い始めました(笑)。今は中上級から上級クラスを行ったり来たりという感じです。患者さんにアドバイスをするためには、自分が体型をキープしないといけないですから、ここ3年ぐらいは相当ストイックに運動しています。テニスと食事管理で、一番太っていた頃から12キロ痩せました。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

青山浩一院長 ますみクリニック6

当院が大事にしていることは、患者さんを励ますことです。病気のことやメンタルのことで悩まれる方もいらっしゃいますが、皆さんにお伝えしたいのは「どんな病気や障害があっても大丈夫、この地球で生きて行くことに何の問題もないですよ」ということです。これからも皆さんに健やかな日々を過ごしていただけるよう、心と体に寄り添った診療を心がけていきたいと思います。

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