24時間体制で患者を見守る。循環器内科を専門とする医師が心疾患にも対応

Q外来診療と訪問診療の違いを教えてください。

A

▲積極的に訪問診療に取り組む平瀬院長

訪問診療とは、加齢や障害、認知機能が落ちた、ご病気が原因で交通機関を利用できないなどさまざまな理由で、ご自身の力で通院が難しい方のために、ご自宅や入所施設に医師が定期的にお伺いして診療する医療サービスです。外来診療から訪問診療に切り替えたり、病院を退院する時点で当院が訪問診療を開始することも可能です。もちろん、状況が改善すれば外来診療に戻すことも可能です。いずれにしても、患者さんやご家族が考えているよりも、訪問診療のハードルは低いです。通院が難しい方、往診可能な体制で診てほしい方は、訪問診療をお勧めします。また、患者さんの最期を住み慣れたご自宅で迎えたい方からのご依頼を受けることもあります。

Q訪問診療ではどのようなことができますか？

A

▲常に患者に寄り添った診療を心がけている

クリニックで行う検査、処置の多くは訪問診療でも対応可能です。問診、診察、薬の処方はもちろん、血液検査、点滴・注射、予防接種、傷の縫合、胃ろうやCVポートの管理などが行えます。さらに当院には外科の医師も勤務しており、床ずれ（褥瘡）等の皮膚の処置にも対応できます。エックス線撮影など大きな機器を使う検査はできないこともありますが、それ以外の処置はほとんどできるとお考えください。どうしても検査が必要な場合は、クリニックに来ていただくか、提携している医療機関を紹介します。訪問診療は、住み慣れた家で受けられる医療なので、患者さんの受診に対する負担が少ないのが最大のメリットだといえるでしょう。

Qこちらの訪問診療の特徴を教えてください。

A

▲訪問診療の医療キット

当院では、緊急時は往診や電話などで対応します。訪問診療は月2回が基本ですが、患者さんの状態によって回数を増減させるなどフレキシブルな対応が可能です。私の専門は循環器内科なので、心疾患をお持ちの患者さんでも在宅で診ることができることは強みの一つであると考えています。また、消化器内科医師、外科医師が在籍しており、がん診療にも対応可能です。複数の医師で話し合い、治療方針を決めることができる点も当院の強みです。自宅療養が難しくなった患者さんには、当院の関連の介護施設や普段連携している介護施設をご紹介することもできますし、施設入所後も診療を継続することもできます。

Q実際に訪問診療を依頼したい場合、どのような流れになりますか？

A

▲訪問診療の詳しいパンフレットも準備している

当院に直接ご連絡いただければ対応いたします。通院している病院の医師、ケアマネジャーや看護師経由で依頼されることもあります。基本的に、お断りすることはありません。一度受診してもらうか、初回から訪問診療にするかは、患者さんの状態やご家族の希望を聞いて決めております。パンフレットも用意していますので、話だけ聞きに来ていただいても構いません。外来に比べ、ゆっくりと診療できますし、自宅での生活が見える分、そこも踏まえた療養のお手伝いができる点は訪問診療の魅力です。医療費は、外来より多少高くなりますが、基本的に国に定められた保険診療の範囲内で行います。費用についても、訪問開始前に説明させていただきます。

Qご家族に対してのアドバイスはありますか？

A

▲訪問診療は外来と同じように気軽に利用してほしいという

訪問診療は、皆さんが思っているよりも敷居は高くなく、気軽にご利用できることを知っていただきたいですね。外来に通院するのと同じくらいの感覚で申し込んでいただけます。ご家族で悩んで、なかなか行動できず、患者さんもご家族もギリギリの状態になってしまうことがあります。悪化した状態で訪問診療をスタートするとリカバリーが難しくなりますので、そうならないよう訪問診療を積極的に頼ってほしいと思います。足腰が弱って通院が難しいなと感じたタイミングでご連絡ください。なお、訪問診療は、自宅だけでなく、施設に入所した後も受けることができます。