個々人に合わせたCPAP療法で
睡眠時無呼吸症候群の治療を継続
中嶋内科
(熊本市北区/西里駅)
最終更新日:2026/08/21
- 保険診療
眠っている間に何度も呼吸が止まってしまう、睡眠時無呼吸症候群。「自分には関係のないこと」と思っている人も多いかもしれないが、実は国内の中等症以上の患者数は900万人以上ともいわれるほど、身近にある病気なのだそうだ。「それなのに、実際に睡眠時無呼吸症候群の治療を受けている人は70万人程度に留まるんです」と話すのは、この病気を専門的に治療している「中嶋内科」の中嶋啓院長。睡眠時無呼吸症候群の患者が抱えるリスクや、CPAP療法と呼ばれる治療法、無理なく治療を続けるポイントについて、中嶋院長に聞いた。
(取材日2026年8月3日)
目次
一人ひとりに合わせたマスク選びがポイント。CPAP療法で睡眠時無呼吸症候群の治療を無理なく続ける
- Q睡眠時無呼吸症候群とは、どのような病気なのでしょうか?
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A
▲睡眠時無呼吸症候群に対して専門的な診療を行っている中嶋内科
睡眠中に呼吸が停止したり、弱くなったりする病気です。主な症状はいびき、日中の強い眠気、夜間頻尿などです。従来は肥満による気道の閉塞、高齢による筋力低下で舌根が沈下して発症することが多いとされてきましたが、顎が小さくて舌が大きいアジア人は、若い人や痩せ型の人でもリスクが高いことがわかってきました。そのため最近の調査では、潜在的な患者数は日本人の約5人に1人という報告もあります。この病気の怖いところは、放置すると高血圧や糖尿病などの生活習慣病、ひいては動脈硬化による脳血管疾患のリスクが高まってしまうところです。近年では認知症のリスクも高くなることがわかったため、早期に治療することがとても大切です。
- Q睡眠時無呼吸症候群の改善を図るCPAP治療とは何ですか?
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A
▲自宅で気軽にできる簡易睡眠検査も導入している
睡眠中に鼻に装着したマスクから一定の空気圧を送り込むことで、気道がふさがるのを防ぎ、無呼吸の改善を図る治療法です。主に中等度から重度の方に適応され、保険適用での治療が可能です。当院では睡眠時無呼吸症候群が疑われる患者さんに対し、まずは簡易検査を実施。疑いが強ければ精密検査を行い、診断がついたらCPAP療法を受けてもらっています。この治療法で大切なのは、何より継続することです。人間は365日眠るので、その度に無呼吸の状態が起きると毎日の積み重ねで生活習慣病や認知症のリスクがだんだんと上がっていってしまいます。無呼吸の改善が図れるのはマスクを装着した日だけなので、いかに毎晩続けるかが鍵となります。
- QCPAP治療を続けるために、取り組んでいることは?
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A
▲CPAPの継続使用の管理、データ解析やフォローアップに対応
まずは、治療の必要性を実感していただくことです。月に1度の受診日には1ヵ月分の機器のデータを分析し、使用状況や身体状況の変化を確認します。その際に空気圧は適切か、不具合がないかなどを患者さんに伺い、使い方やマスクのサイズ、形状を見直します。治療を続けていただくためには、できるだけ快適にマスクを装着できることが大切ですから。「マスクが嫌だから治療を諦める」というのが一番もったいないので、「風が少し強い」「顔に違和感がある」といった些細なことでも遠慮なく話していただくようにしていますね。
- QCPAPのマスクは、患者さんに合わせて選べるのですか?
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A
▲携帯型のCPAP装置もあるという
はい。お顔の形や生活スタイルなどに合わせて選べますよ。最初はオーソドックスな鼻を覆うタイプのマスクをお勧めしていますが、他にも鼻と口両方を覆うタイプ、鼻の穴に管を入れるタイプなどがあります。寝返りを打ちやすいようにする器具や、車の中で仮眠を取るトラック運転手さん、出張が多い人に対応した機械などもあるので、どんなタイプを希望するのかぜひ詳しく教えてください。
- QCPAP治療を始めたばかりの方へアドバイスはありますか?
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A
▲これまで多くの睡眠時無呼吸症候群の患者を診てきた中嶋院長
少しでも不快なことがあれば、「医師に言っても改善できないだろう」とは思わずに正直に伝えることが大事です。圧迫感がある、乾燥する、音がうるさいなど、何でも構いません。季節によっても感覚は変わると思いますし、それを教えていただければいろんな工夫ができますから。慣れると「マスクをつけ忘れると寝苦しい」という人もいるほど、睡眠の質が変わっていきます。また、CPAP治療は必ずしも一生続けなければならないわけではなく、機械のサポート圧が最低圧に近づいてきたら、一度離脱してみることも可能です。それまで、無理なくしっかり治療を続けていきましょう。

