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西園 久慧 院長の独自取材記事

西園内科クリニック

(飯塚市/飯塚駅)

最終更新日:2024/10/30

西園久慧院長 西園内科クリニック main

飯塚駅から車で約10分の閑静な住宅街の中にある「西園内科クリニック」は、子どもから高齢者まで幅広い世代に対応したファミリークリニックだ。約30年にわたり地域に根差して診療に取り組み、2024年4月からは前院長の息子である西園久慧(にしぞの・きゅうけい)先生がクリニックを引き継いだ。「子どもからお年寄りまで、さまざまな患者さんの悩みに向き合い、地域の健康増進に寄与していきたい」と、小児科の診療を開始したほか、精神科での経験を生かして物忘れの専門的な診療も行う。飯塚エリアで増加している認知症患者の受け入れなどにも精力的に取り組んでいる。優しく穏やかな人柄で、生まれ育った飯塚への想いがあふれる西園先生に、これまでのキャリアや診療の特徴などについて話を聞いた。

(取材日2024年9月13日)

地域の課題に目を向け、幅広い領域で研鑽を重ねる

2024年4月にお父さまからクリニックを引き継がれたのですね。

西園久慧院長 西園内科クリニック1

当クリニックは1994年に、私の父が開業しました。小学生の時でしたから、当時は医師として働く父の姿を、子どもながらに「忙しそうだな」と眺めていたのを覚えています。患者さんの中にはその頃から通ってくださっている方もいて、私が院長に就任したことを知り「あの走り回っていた坊やが!」と驚かれることもあったんですよ。子どもの頃からクリニック自体はとても身近な場所で、記憶はほとんどないものの祖父も医師でしたから、自分が医師をめざすようになったのは自然な流れだったのだと思います。

院長に就任されるまで、さまざまな経験をされてこられたと聞きました。

大学卒業後は飯塚病院に勤め、総合的な診療の経験を積みました。循環器内科の次は腎臓内科というように、数ヵ月ごとに診療科をローテーションし、先進の知識を身につけながら、提携する頴田病院で外来診療を担当しました。ちょうどこの頃から、徐々に「地域医療に取り組みたい」という思いが芽生え始めました。やっぱり、生まれ育った飯塚が好きなんです。病院とクリニックの違いを理解するために、福岡県小郡市のまどかファミリークリニックにも勤務しました。

精神科に勤務された経験もあるそうですね。

西園久慧院長 西園内科クリニック2

以前、飯塚という地域でどのような医療が求められているのかを知るために、ビジネススクールに通いました。飯塚の高齢化率は2020年で31.7%。全国平均の28.8%を上回っており、学ぶ中で認知症などに悩む人からの相談が年々増えていることを知りました。そこで当クリニックに戻ってくる前に、精神科の医師として学び直すことにしたんです。実際に継承してみると周辺に住む高齢の患者さんの割合は高く、地域に貢献できるだろうと確信しました。

物忘れや小児の診療で真のファミリークリニックへ

そういう経緯もあって物忘れの診療を始められたのですね。

西園久慧院長 西園内科クリニック3

認知症の疑いがあるからといって、いきなり専門機関である精神科を受診するのはご本人にとっても、そのご家族にとってもハードルが高いのではないかと思います。内科と小児科を標榜したクリニックであれば、健康診断のついでにでも認知症の検査を受けることができますからね。典型的な症状である物忘れがあるから、といっても加齢に伴うケースもあり、なかなか検査を受けるまでには至らないもの。そうした観点からも、ファミリークリニックに認知症の受診窓口があることは意義があるのではないでしょうか。クリニックレベルでも認知症を診断できるようにCTを導入しているので、安心して受診してください。

認知症の受診タイミングや予防についても教えてください。

認知症は自覚症状がなく、ご家族などに促されて受診するケースがほとんどです。とはいえ、この地域は核家族率が高く、一人暮らしのお年寄りも少なくありません。そのため、ご家族の帰省時でも構いませんので、物忘れが多くなった、性格が変わってきたなど、「あれ、もしかして……」という違和感があれば気軽にご相談ください。また日常生活での予防活動も大切です。認知症を防ぐためには高血圧や糖尿病など生活習慣病をはじめとした慢性疾患のケアが欠かせません。かかりつけであれば患者さんの変化にも気づきやすいので、予防だけではなく早期発見につなげるためにも、当クリニックを日頃からご活用いただけるとうれしいですね。内科と精神科双方の視点を持って、認知症だけではなくさまざまな病気にもアプローチしていきたいと思います。

小児科も新たな取り組みの一つですね。

西園久慧院長 西園内科クリニック4

私自身、子を持つ親として急な発熱やけがなど、さまざまなトラブルに直面してきた経験があります。総合診療の経験から小児科にも幅広く対応することができますので、親御さんの不安や疑問に寄り添いながら、地域の子どもたちの成長を一緒に見守っていきます。2024年10月からは乳児健診もスタート予定ですが、将来的には予防接種もできるようにするため、スタッフの教育や体制の整備も進めていきたいと思います。赤ちゃん、お父さん・お母さん、おじいちゃん・おばあちゃんが一緒に通えるファミリークリニックが目標ですから。

地域の最初の窓口としてさまざまな悩みに対応

診療において大切にしていることを教えてください。

西園久慧院長 西園内科クリニック5

その人が幸せになる環境をつくってあげることですね。そのためにも患者さんの話をしっかりと聞くようにしています。患者さん一人ひとりにいろいろなご病気の経験があるので、それをないがしろにしてはならないと思っています。病気についてわかりやすく解説した資料や、食事面でのアドバイスのためにレシピサイトを紹介するなど、患者さんが安心できるお付き合いの仕方を見つけていけるよう、心がけています。また認知症予防のためのレシピなど言葉で伝えにくいものはSNSで発信したり、認知症に関する講演会に参加するなど、さまざまな取り組みにも挑戦しているところです。

地域にとって、どのようなクリニックでありたいですか?

院長として働き始め、まだまだ診療を通して皆さんが何を必要としているのかを探っている状態です。今後、必要に応じて訪問診療に対応するなど、私ができることには最大限取り組んでいきたいという想いがあります。やはり地域が困っているところには協力したいですからね。総合病院での検査や治療が必要な場合にも、地域の在宅療養支援病院や認知症専門医療機関と連携しているのでスムーズな紹介が可能です。皆さんが困った際の最初の窓口として、質の高い医療を提供できるクリニックをめざします。

最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

西園久慧院長 西園内科クリニック6

患者さんには楽しく幸福に過ごしてもらいたいという願いがありますので、微力ですが私たちにできることであれば何でも協力したいと思います。これまでの内科に加え、小児科と物忘れなど精神科領域も診療できるようになり、より広い視野と知識から診療の提案が可能になりました。女性の患者さんで、男性の医師より女性同士のほうが話しやすいという場合は、詳細を女性スタッフに伝えていただいて構いません。発熱や腹痛などの体調不良、認知症などの心の病、お子さんのことまで、いつでも何でもご相談ください。

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