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ただの生理痛だと我慢しないで
早めの受診が明るい未来への第一歩

藤産婦人科医院

(糟屋郡篠栗町/篠栗駅)

最終更新日:2023/08/10

藤産婦人科医院 ただの生理痛だと我慢しないで 早めの受診が明るい未来への第一歩 藤産婦人科医院 ただの生理痛だと我慢しないで 早めの受診が明るい未来への第一歩
  • 保険診療

「ただの月経痛(いわゆる生理痛)だからと我慢せずに、痛みが出たら危険のサインだと思ってほしい」と話すのは、長きにわたり母から子へと命のバトンをつなぐ瞬間に立ち会ってきた「藤産婦人科医院」の藤伸裕院長だ。晩婚化や少子化が社会問題となっている中、不妊治療を受ける人が増加しているのは知られているものの、月経痛を我慢していたことが不妊の一因になる可能性があることは意外と周知されていない。「ずいぶんと痛みを我慢していた方が多いことに胸が痛みます」と、これ以上つらい想いをする女性を増やしてはならないと、多くの人々に月経痛の陰に隠れている病気について発信する想いに至ったと語る藤院長。その医師としての熱い情熱を胸に、日常生活にも影響を及ぼす「月経痛」にまつわる病気について、一歩踏み込んだ話をしてもらった。

(取材日2023年7月13日)

将来不妊の原因にもなり得る月経にまつわるつらい症状は、我慢せずに婦人科の医師へ相談を

Q月経痛は病気の危険信号だとお聞きしました。
A
藤産婦人科医院 月経に伴う症状に悩む患者は多い

▲月経に伴う症状に悩む患者は多い

はい。月経痛として代表的なものに下腹部痛、腰痛、頭痛、イライラ、気分の落ち込み、吐き気、下痢や便秘といった消化器症状などが挙げられますが、これらの症状があっても「月経痛だから仕方がない」と、我慢されている方が多くいらっしゃいます。しかし、日常生活が著しく障害されるようなことがあれば「月経困難症」という病気であり、改善すべき状態です。程度によっては将来不妊症の原因につながることも。月経前症候群(PMS)という言葉はずいぶんと周知されてきましたが、まだ月経困難症が不妊の原因になる可能性があることまでは、残念ながら知らない方が多いというのが現状です。

Q月経困難症について詳しく教えていただけますか?
A
藤産婦人科医院 月経痛を我慢していたことが不妊の一因になる可能性も

▲月経痛を我慢していたことが不妊の一因になる可能性も

月経困難症には、子宮などに異常が見られない「機能性月経困難症」があります。小学生の頃は生理痛がひどかったけど、中学生になり徐々に改善していく場合もあり、これは体が成熟するにつれて改善が見込めます。次に、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因となっている「器質性月経困難症」があります。子宮内膜症が潜んでいる場合は、月経が来る度に少しずつ悪化する可能性があるので早めの受診がお勧めです。腹痛や頭痛など体調が悪いと、授業にも集中できませんし、やる気も出ず、試験などで本来の実力を発揮できないかもしれません。月経困難症が改善すれば、アスリートの方においても練習や試合でのパフォーマンスの向上が期待できます。

Qとはいえ、受診へのハードルが高いと感じている方も多いのでは?
A
藤産婦人科医院 診察台に上がらず、腹部からの超音波での検査も可能

▲診察台に上がらず、腹部からの超音波での検査も可能

若い世代ほどその傾向はありますね。内診への抵抗感が大きいのだと思いますが、当院では決して無理強いはいたしません。膀胱に尿がたまっていれば、腹部超音波での診察も可能です。適切な知識を得るためにも、初経を迎えたら定期的に受診できるかかりつけを見つけることが大切。そこには母親のサポートが重要だと考えます。一緒に受診し、まずは自分の体がどのような状態であるか知ることが大事。初経を迎えてしばらくは月経不順であることも少なくありません。そして、適切な性の知識も学ぶ必要があります。このように、当院では月経についてだけでなく、子宮頸がんを含め、自分の体を守るための広い知識を得てもらうことにも注力しています。

Q先生が情報発信に力を注ぐ根底にある想いを教えてください。
A
藤産婦人科医院 自分1人で抱え込まず、婦人科を受診してほしいと話す院長

▲自分1人で抱え込まず、婦人科を受診してほしいと話す院長

自分の体がつらいと、なかなか周りの人に優しくできませんよね。家族や夫婦、友人との関係も悪くなり、うつ状態になる方もいます。その前にしっかりと手立てを講じてさえいれば、本人も周りもつらい思いをせずに済みます。子育て中の方は特に深刻。自分のことで精いっぱいだと、家族や周りの人に優しく接する余裕がなくなります。誰だって穏やかに過ごしたいですよね。無理してつらい状況を味わい続ける必要はありませんから。高校の講演会でも伝えていますが、心や身体に不調を感じた場合は遠慮なくご相談ください。

Q月経困難症と診断された場合、どのような治療を行うのでしょう。
A
藤産婦人科医院 LEPなどの処方で症状の改善や病症の悪化防止なども期待できる

▲LEPなどの処方で症状の改善や病症の悪化防止なども期待できる

LEPやプロゲスチン、漢方薬、鎮静剤などの服用で改善を図ります。LEPは低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬で、日本では月経困難症の治療薬として使用されています。プロゲスチンは黄体ホルモンの単独となっています。LEPに関しては、月経量や月経痛の改善が望めるお薬です。当院では、ご本人の希望に合わせて治療を選んでいます。

ドクターからのメッセージ

藤 伸裕院長

治療はLEPなどの服用だけでなく、漢方薬や鎮痛剤を用いた対症療法など、一つだけではありません。月経痛で授業に集中できない、運動できない、仕事のパフォーマンスが下がるなど、生活に支障があれば改善すべきです。初経を迎えた子を持つ方は、お子さんが将来つらい思いをしないためにも月経前後の様子など気にかけて見てあげてください。母親が更年期、娘さんが思春期というように、イライラのぶつかり合いで悩まれているご家庭も。そんな母娘こそ一緒に受診してください。お互いの体の状態を理解できる良いきっかけになるでしょう。女性には各ステージがあり、その状況に応じた対応が大事だと考えています。ご遠慮なくご相談ください。

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