働きながら通うリハビリテーション
肩凝りや腰痛、術後フォローも
近間整形外科クリニック
(福岡市博多区/呉服町駅)
最終更新日:2023/08/02
- 保険診療
整形外科が対応するのは手術後のリハビリテーションのほか、肩凝りや腰痛、腱鞘炎、五十肩など幅広い。「若いから、軽い捻挫だからと自己判断せず、整形外科で適切な診断を受けてほしい」と穏やかに話すのは、「近間整形外科クリニック」の近間知尚院長、そしてベテラン理学療法士の鈴木安弘さんだ。スポーツの故障で訪れるアスリートのほか、近隣の企業に勤める会社員や学生など、さまざまな世代・疾患の患者が通う同院。患者との綿密なコミュニケーションのほか、手術を行う病院とのこまやかな連携にも力を入れている。いつも心強い笑顔を見せる近間院長と鈴木さんに、リハビリテーション時の服装やかかる時間、同院が取り組む連携の工夫など、リハビリテーションにまつわるさまざまな話を聞いた。
(取材日2023年6月24日)
目次
スポーツのケガからデスクワークが原因の腰痛まで広く対応。状態と要望に応じたリハビリテーションプランを
- Qどのような方がリハビリテーションを利用されていますか?
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A
【近間院長】飲食店や配送などの勤務中に生じた腱鞘炎、レジャーや車の事故、学校の運動での骨折、高齢の方の五十肩(肩関節周囲炎)や変形性膝関節症など、幅広い症状と年代の方がリハビリテーションを活用されています。また周辺がオフィス街なこともあり、デスクワークによる肩凝りや腰痛の相談も最近はいっそう増えてきました。手術やケガの前の状態にできるだけ近づけ、日常生活での悩みを減らすことがリハビリテーションの主な目的ですが、当院は30年以上アスリート向けのリハビリテーションにも注力しています。最近はそのノウハウを普段の生活でのお困り事にも生かせる体制が構築されつつあり、これは当院ならではの強みだと思います。
- Qリハビリテーション時の服装や所要時間について教えてください。
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A
【鈴木さん】普段着でOKです。お仕事帰りでどうしてもスーツのまま、という場合は院内にリハビリテーション用ウェアを用意しているので、そちらに着替えることもできます。タオルも適宜使用可能ですし、カーテンでの仕切りがあると安心するという方は別のフロアに行くなどの対応をしますので、遠慮なくご相談ください。1回にかかる時間は20〜40分で、来院から会計までは1時間ほど。予約制ですが、急に仕事が延びた・日程変更が必要だという際は、電話でご一報いただければ柔軟に対応いたしますのでご安心ください。また「来週の出張に合わせて痛みを軽減させたいです」などの細かい要望も、本当に遠慮なくご相談いただければと思います。
- Qリハビリテーションではどのようなことを行うのですか?
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A
【鈴木さん】ケガや手術の後だからと動かさないのは逆効果で、体の機能の回復を図るには適切な負荷をかけることも必要です。症状がひどい場合は体の左右の偏りを減らし、硬くなった筋肉はやわらかく、筋力が弱い部分は強くなるよう訓練します。人間の体はもともと左右差がありますが、それが大きくなるとゆがみになり、痛みが生じることも。左右差にアプローチするだけでも痛みの緩和が見込め、ケガの予防だけでなく、運動のパフォーマンス向上につながります。肝心なのは「治療の経過に応じ必要な時に必要なリハビリテーションを行うこと」。「この日までに部活復帰したい」といった患者さんの要望も念頭に、スムーズな機能回復に取り組みます。
- Q手術後のリハビリテーションで通われる方も多いそうですね。
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A
【近間院長】原三信病院や九州大学病院などで手術を受けた方の、退院後のフォローとリハビリテーションは非常に多いです。気をつけているのは、執刀された先生の定期的な診察に合わせ、画像を用いたわかりやすいリハビリテーションの報告書を提出すること。通常、報告書は文章ばかりなので具体的なイメージがしづらいのですが、当院では、普段どんなリハビリテーションをしているかがわかるよう工夫しています。これは執刀された先生と当院の信頼関係構築の一助にもなりますし、ひいては患者さんの安心感にもつながるでしょう。誰もが理解しやすくなる工夫は今後もさらに取り入れていきたいですね。
- Q院長と理学療法士が連携してメニューを立てているとか。
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A
【鈴木さん】改装を経て診察室とリハビリテーション室の距離がさらに近くなりました。院長も前より頻繁にこちらに顔を出して様子を確認しながら「改善点はありそう?」などと声をかけてくれるので、こちらからも患者さんの様子や、もっと別の発見があったことなどをすぐに共有できます。理学療法士の役割の一つに「医師の診断を、実際の筋肉のバランスや姿勢の状態と照らし合わせて評価し、その結果を速やかに医師に報告すること」があります。患者さんの体に実際に触れて得た情報を医師にフィードバックすることで、診断の精度を上げつつ、状態に応じて適宜、治療内容をブラッシュアップしていきます。