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横田 純子 院長の独自取材記事

医療法人和田美也内科クリニック

(福岡市東区/香椎駅)

最終更新日:2026/04/15

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック main

1993年の開設以来、糖尿病専門クリニックとして地域を支えてきた「医療法人 和田美也内科クリニック」は、2026年3月に待合室やトイレを広げるリニューアルが完了し、より通いやすい環境へと生まれ変わる。2025年に院長を引き継いだ横田純子(あやこ)先生は、順天堂大学で糖尿病の教育入院を通じて、薬物療法だけでなく心理的側面から患者さんと向き合うことを学び、糸島医師会病院では行政と連携した糖尿病の重症化予防にも力を注ぎ成果を上げてきた。治療を中断した患者が重い合併症を抱えて戻ってくる姿を見てきたからこそ、“治療を中断しない仕組み”への思いは人一倍強い。「病気を抱える患者さんの伴走者でありたい」と穏やかな口調の中に揺るぎない芯を感じさせる横田院長に、糖尿病治療にかける思いとクリニックの展望を聞いた。

(取材日2026年3月4日)

糖尿病専門クリニックだからこそ、通いやすさを追求

まずは、院内のリニューアルについてお聞かせいただけますか?

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック1

当院はJR鹿児島本線・JR香椎線香椎駅直結の駅ビル「えきマチ1丁目 香椎」3階にある糖尿病専門クリニックです。和田美也先生が駅の開発事業に伴い仮の場所として現在地に移られ、そのまま診療を続けてこられました。ただ仮の設備だったため待合室が狭く、車いすの方がトイレを使用するには不便な造りでした。高齢の方や妊娠糖尿病の若い女性も多く通われる中で、少しでも患者さんが通いやすいクリニックをつくりたいと思い、隣のテナントも借りて壁を打ち抜く増築工事に踏みきりました。待合室とトイレを広くしたほか、以前は診察室の声が待合室に聞こえてしまう構造でしたので、プライバシーに配慮した区切りのある造りに改修しています。患者さんが安心して通い続けられる環境を整えたいという思いが、今回のリニューアルの出発点です。

先生がこちらのクリニックに来られた経緯を教えてください。

福岡大学を卒業後、順天堂大学の糖尿病・内分泌内科で研鑽を積み、糸島医師会病院では糸島市で3人しかいない日本糖尿病学会糖尿病専門医の一人として糖尿病診療にあたってきました。その後、後継となる糖尿病を専門とする医師を探していた和田先生からお声がけをいただいたんです。糸島医師会病院時代にお世話になった糖尿病診療の大先輩の先生を通じてのご縁でした。2024年に副院長として入職し、2025年6月に院長を引き継いでいます。ここに至るまで、人とのつながりに恵まれてきたことを本当にありがたく感じています。

リニューアルを機に、診療体制にも変化はありますか?

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック2

新たに循環器を専門とする医師が週1回来てくださることになりました。心血管系の合併症をもつ糖尿病患者さんが安心して通院できるように体制を整えました。また、新たに女性の糖尿病専門医が来てくださることになり、水曜と土曜以外の日は午前中が完全二診制となります。ホームページも新たに立ち上げて、曜日別の担当医もわかるようにしました。さらに看護師の業務分担を見直すなど、待ち時間の短縮にも取り組んでいますが、まだまだ課題の多いところです。糖尿病は長く通い続ける必要がありますから、特に40〜50代の忙しい世代もしっかり治療を続けられるよう、通院の負担を一つずつ減らしていきたいと考えています。

伴走者として、合併症のない人生をともに歩む

糖尿病治療にかける思いをお聞かせください。

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック3

私が掲げる糖尿病治療の目標は、糖尿病がない方と変わらない生活の質と寿命を実現することです。その方の暮らしの中でどう治療を続けていけるかを一緒に考える。そのために最も大事にしているのが合併症の予防です。以前勤めていた病院で、治療を中断した患者さんが数年後に重い合併症で救急搬送されてきたことがありました。眼科から紹介された重症の方が、かつて治療を中断してしまった患者さんだったこともあります。あの時もっと違う関わり方ができていたらと、今も強く心に残っています。合併症を防ぐにはまず治療を中断させないこと。そのために交通の便や待ち時間への工夫、丁寧な療養指導が欠かせません。通いやすさへのこだわりはすべて、この思いからきています。

患者さんとの向き合い方で心がけていることは何でしょう?

大切にしているのは、「どう思いますか?」というオープンクエスチョンで患者さんの本当の気持ちを引き出すことです。薬を増やしたほうがいいと思っても、ご本人が嫌だと感じていれば飲んでもらえませんし、飲んでいないことを隠されると治療がうまくいきません。だからこそ私は、患者さんが本音を言いやすい雰囲気づくりを何より意識しています。糖尿病は完治することは難しい病気です。だからこそ、糖尿病治療の「伴走者」になりたいと思っています。患者さんの中には、正確な知識を知らないばっかりに治療がうまくいかず、合併症を発症する方もいらっしゃいます。糖尿病に関する正確な情報を、わかりやすく丁寧にお伝えして、患者さんご自身が納得した上で治療を選べる状況をつくりたい、知識を得て前向きに変わっていただけたら、という思いで寄り添い、知識の提供を続けていきたいと思っています。

合併症を防ぐために、クリニック全体で取り組んでいることはありますか?

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック4

当院の強みの一つは、糖尿病ケアに精通した看護師が在籍していることです。日本看護協会糖尿病看護認定看護師が1人、管理栄養士が1人います。糖尿病療養について専門的な知識を持つ看護師が3人在籍しており、フットケアや療養指導を専門的な視点で担い、足の異変にもすぐ対応できる体制をとっています。全看護師が年に1度は患者さんの足の状態を確認し、リスクが高い方にはその看護師の判断で3ヵ月ごとのチェックも行います。眼科の受診状況についても、どの看護師も欠かさず声をかけています。24時間の血糖測定データを看護師が患者さんと一緒に振り返る時間も設けており、日々の生活を見直すきっかけになっています。スタッフ全員が合併症予防という同じ目標を共有し、チームで取り組んでいます。

良質な医療提供のため、スタッフの働きやすさにも尽力

先生が糖尿病内科の道に進まれたきっかけは何だったのですか?

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック5

学生時代は脳神経内科に関心があり、順天堂大学で研修を始めました。ところが最初に回ったのが糖尿病内科で、脳梗塞を発症した患者さんの血糖管理を担当し、脳梗塞を予防する糖尿病内科に進みたいと思うようになりました。順天堂大学の付属病院には糖尿病の教育入院だけを学ぶ期間があり、患者さんが変わっていく姿を目の当たりにしました。特に忘れられないのは、20代で1型糖尿病を発症した男性が入院時には無口だったのに、教育入院のプログラム終了時には涙ながらに気持ちを吐き出し、1型糖尿病を受け入れるための葛藤を語ってくれたことです。病気と向き合うことの意味を深く学びました。その後、糸島医師会病院では糖尿病専門の医師として独自の教育プログラムを立ち上げ、行政とも連携しながら地域全体の重症化予防に取り組みました。

クリニックの今後について、どのようなビジョンをお持ちですか?

私自身、研修医の頃から子育てと仕事の両立に苦労してきました。入局時すでに子どもがいたため、家族の支援を受けながら同期と同じように研鑽を積み、また同時に、保育園に子どもを迎えにいくために早退する同僚のフォローも積極的に行ってきました。そのため、医師の仕事と並行して育児や家事をこなす側の大変さと、その人たちをカバーする側の負担の両方を身をもって知っています。だからこそ当院では、子育て中のスタッフが萎縮せず働け、支える側にも配慮される環境づくりを目標の一つとして掲げています。将来的には当院を教育施設にして、若い医師が専門医資格を諦めずに取得できる場にしたいという夢もあります。患者さんへの医療の質は、スタッフが安心して力を発揮できる土壌があってこそ守られるものだと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

横田純子院長 医療法人和田美也内科クリニック6

糖尿病があっても、ない方と変わらない生活の質を保てるように。一人で抱え込むのではなく、医療の知識のある私たちが小さなことでも相談に乗ることができる、そんなクリニックでありたいと思っています。これまで和田美也先生が大切にしてきたものを受け継ぎながら、少しパワーアップした形で皆さんと歩んでいきたいと思っています。もし、糖尿病の治療に悩んでいる方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に一歩ずつ進んでいけたらと思っています。