再検査の場合は速やかに受診を
健康寿命の延伸を図る健康診断

病気の予防や早期発見・早期治療につながる健康診断。再検査の場合はそのままにせず速やかに受診を

Q日本内科学会総合内科専門医とはどのような資格なのですか？

A

▲受診する診療科に困ったら日本内科学会総合内科専門医に相談を

今は診療科がずいぶんと細分化され、高血圧は循環器、糖尿病は内分泌・代謝といったように、複数の内科に通院されている方も少なくありません。そんな中、消化器、循環器、呼吸器、内分泌・代謝、腎臓、血液、免疫・アレルギーと、幅広い領域をバランス良く標準的な診療と治療を実施できるのが総合内科専門医。より専門性が必要であると判断すれば適した機関をご紹介します。そのため、最初の窓口であるとお考えいただくのが良いでしょう。皆さんが「受診すべき診療科はどこだろう」と困ったときの案内役だと考えています。

Q健康診断を受けるメリットについて教えてください。

A

▲健康診断を受けることで、自分の身体のことを知ることができる

最たるメリットは早期発見です。健康寿命に関わりますからね。多くの方が元気な状態で長生きすることを望んでいらっしゃいます。そのためには、何か症状が出てからでは遅い場合も。症状が出ているときは何かしらの病気が進行している状態ですので、それを未然に防ぐことが健康診断を受けるメリットです。病院というのは一般的に、何らかの自覚症状があって行くところと思っている方が多いでしょう。しかし、健康診断は何も症状がない時にこそ受けるのが重要です。また、各項目が正常の範囲であっても、前回の値と比較することにより、「もう少しで正常値を超える」など、ご自身の状態を知るバロメーターにもなります。

Q再検査の場合、どのような検査を行うのでしょうか？

A

▲健康診断で「再検査・要精密検査」と出たら、速やかに受診しよう

がんが疑われる場合は多くの方が心配されて再検査に行かれますが、それ以外の場合で再検査を進んで受けられる方はとても少なく感じます。その背景に、「症状が出ていないから」「尿にタンパクが出るのはよくあること」など、自己判断されている点が挙げられます。ただ、再検査は、エックス線やCT・エコー検査など、大半が非侵襲的な検査。疑われる病気にもよりますが、苦痛を伴わない検査から始めます。胃と大腸の内視鏡検査に対しネガティブなイメージをお持ちの方が多いものの、胃は経鼻内視鏡、大腸も細くやわらかい内視鏡を用いることでご負担を軽減するよう努めています。また、再検査は保険適用となる点もしっかりお伝えしたいです。

Q沈黙の臓器といわれる肝臓も健康診断が重要になりますか？

A

▲これまで培った診断力を生かし、些細な異常も見逃さないよう注力

重要です。肝臓疾患というと、多量飲酒を想像される方が多いと思います。しかし最近は非アルコール性脂肪肝の方が増加しているのをご存じでしょうか。脂肪肝からの発がんが増えてきています。特に肥満の方は要注意。他の臓器にも悪影響を及ぼす要因になります。また、AST（GOT）とALT（GPT）が正常値であっても、ALTの数値がASTよりも上の場合はＢ型・Ｃ型肝炎ウイルスが潜んでいる場合があります。少しでも疑わしい場合は肝炎ウイルス検査を受けましょう。あとさまざまな治療薬やサプリメントの摂取による肝機能障害も。このように、要因は飲酒以外にも多々あるのです。肝臓は症状が出にくいからこそ検査を受けましょう。

Qこちらで健康診断を受けるメリットを教えてください。

A

▲症状の早期発見・早期介入に努めている

糖尿病の外来での診療経験もありますので、幅広く全身を診てきたこれまでのキャリアを十分に生かし、軽微な異常もすくい上げて早期発見・早期介入に努めていること。そして、消化器や肝臓疾患を専門としている点も大きな強みだと思います。肝臓内科を専門的に診療できるクリニックは比較的少ないからです。さまざまな症例にも対応できるのは、当院で健診を受けるメリットであると言えます。患者さんの中には、「病気が見つかるのが怖いから」と踏み切れない方もいらっしゃいますが、がんであっても早期発見であれば治癒が見込める時代になりました。生活習慣の改善点もアドバイスいたしますので、気軽にいらしていただければと思います。