自覚症状に乏しい「サイレントキラー」
家庭での測定と高血圧治療
土居循環器科内科
(松山市/北久米駅)
最終更新日:2026/10/30
- 保険診療
松山市北久米町で40年以上にわたり地域の健康を支えてきた「土居循環器科内科」。2022年に父から医院を継いだ土居寿之院長は、勤務医時代に大規模病院で心臓カテーテル治療などに携わり、命に関わる急性期の患者と向き合ってきた。この経験を生かし、高血圧などの生活習慣病を早い段階から管理し、重症化を防ぐことに力を注ぐ。愛媛県では心不全の死亡率が全国より高く、身近な高血圧への対策も欠かせない。自覚症状が乏しいからこそ、血圧の数値だけでなく原因や心臓への影響も見極め、患者の生活に合わせた治療を続けることが大切だという。土居院長に、地域で取り組む高血圧診療について聞いた。
(取材日2026年10月7日)
目次
高血圧の原因と心臓への影響を見極め、患者それぞれの生活に合う治療を通じて健康寿命の延伸をめざす
- Q高血圧はなぜ危険といわれるのですか?
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A
▲血圧の数値だけでなく、生活背景にも目を向けて診療
高血圧は自覚症状がほとんどなく、知らないうちに動脈硬化が進むことから「サイレントキラー」とも呼ばれます。血管に負担がかかり続けると、心筋梗塞や心不全、脳梗塞などにつながる恐れがあるため、症状がないから大丈夫とはいえません。循環器内科として大切にしているのは、血圧の数値だけに目を向けないことです。糖尿病や脂質異常症などが重なっていないか、心臓や血管に負担が出ていないか確かめ、年齢や生活背景も含め、将来の重大な病気を防ぐための治療を考えます。体調に変化がなくても、健診で高血圧を指摘されたら早めに相談していただきたいですね。
- Q病院と家庭では、血圧の数値に違いがありますか?
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A
▲診察室での測定に加え、家庭での血圧記録も診療の参考に
診察室では緊張して血圧が上がる「白衣高血圧」がある一方、家庭でだけ高くなる「仮面高血圧」もあります。普段の血圧を知るため、家庭での測定が役立ちます。高血圧の目安は診察室で上140または下90以上、家庭では上135または下85以上。上腕式の血圧計を使い、朝起きて落ち着いたときと夜の就寝前に測りましょう。何度も測ると数値が下がる傾向があるため、当院では基本的に3回測り、2回目の値を記録するようお伝えしています。
- Q高血圧の原因や体への影響は、どんな検査で調べるのでしょうか?
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A
▲高血圧が心臓や血管に及ぼす影響もわかりやすく説明
高血圧には、塩分の取りすぎや肥満、睡眠不足など生活習慣が関係するもののほか、ホルモン異常や腎臓の病気などが原因となる「二次性高血圧」もあります。当院では、こうした病気が隠れていないか確かめることも大切にしています。特に若い方で血圧が高い場合などは、必要に応じてホルモン検査を実施。検査の際は早朝の空腹時に来院していただき、30分ほど安静にしてから採血します。心電図や心臓・頸動脈のエコーも活用し、心臓や血管の状態を確認。高い数値を下げるだけでなく、その原因や体への影響を見据えて治療を考えます。
- Q高血圧の治療では、特にどんなことを大切にされていますか?
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A
▲心電図やエコーなどの検査設備を備え、体の状態を確認
治療は薬を飲むかどうかだけで決まるものではありません。患者さんの食事や睡眠、飲酒の習慣、いびきや睡眠中の呼吸の様子などを伺い、続けられる方法を一緒に考えます。愛媛県の2022年県民健康調査では、成人の1日の食塩摂取量は平均10.1gでした。高血圧の方には6g以下を目安に、だしの旨味を生かした味つけや、ラーメンの汁を残すといった具体的な工夫もお伝えしています。必要に応じて薬を使い、血圧が安定すれば減薬を検討する場合もありますが、自己判断で中止せず相談していただきたいですね。

