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うつ病は早期受診が改善に向けての近道
一人で悩まず気軽に相談を

京口門クリニック

(広島市中区/八丁堀駅)

最終更新日:2024/07/30

京口門クリニック うつ病は早期受診が改善に向けての近道 一人で悩まず気軽に相談を 京口門クリニック うつ病は早期受診が改善に向けての近道 一人で悩まず気軽に相談を
  • 保険診療

近年増加傾向にあるといわれるうつ病。ストレスの多い現代社会においては、ビジネスパーソンに限らず学生、主婦、高齢者など、誰もがかかる可能性がある病気といえるだろう。自己判断で誤った対応をしたり、治療開始が遅れたりすると症状が悪化してしまうケースもあるため、早めに受診することが重要だ。「京口門クリニック」の田原一優(たはら・かずまさ)院長は内科の診療経験も豊富で、心と体の両面から不調の要因を見極め、身体的な疾患にも適切に対応。また、ビジネスパーソンには休職後、スムーズに仕事へ復帰するためのリワークプログラムを勧めているという。今回は田原院長に、うつ病が増加している理由や心の健康を保つための工夫、不調を感じたときの対処法や治療法などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2024年6月6日)

うつ病は早めの治療開始が重要。心身に不調が現れたら迷わず医療機関へ

Q近年はうつ病の患者さんが増えているそうですね。
A
京口門クリニック 「早く周りにSOSを出すことが大切」と語る田原院長

▲「早く周りにSOSを出すことが大切」と語る田原院長

年々増えてきていると感じます。働き盛りの方は過重労働やパワーハラスメント、転勤などによるストレス、高校生は受験のプレッシャーや勉強のストレス、大学生では就職活動のストレス、主婦の方では家族間の問題や近所付き合いのトラブルなどが病気の要因となっています。日本人に根強く残る、我慢を美徳とする根性論も拍車をかけているのでしょう。真面目で責任感の強い人ほど一人で問題を抱え込んでしまい、うつ状態になりやすい傾向がありますね。日本よりも自殺率が遥かに低いイタリアでは、つらいときは迷わずSOSを出し、周囲がそれを受け入れる土壌があるそうです。

Qうつ病は予防できるのでしょうか。
A
京口門クリニック うつ病は、誰もがかかる可能性がある病気といえるだろう

▲うつ病は、誰もがかかる可能性がある病気といえるだろう

ストレスは変化によって生じます。配偶者の死や勤務先の倒産などマイナスの変化だけでなく、昇進や長期休暇などプラスの変化がストレスにつながるケースもあります。生きているということは変化によるストレスを避けては通れませんね。ストレスへの対処には、我慢して「跳ね返す」、物の見方を変えて「逃がす」、旅行に行ったり友人とおしゃべりしたりして「抜く」、つまり発散するというような方法があります。我慢には限界があるため、逃がすか抜くという選択が望ましいでしょう。また、目の前のことに意識を集中させるマインドフルネスを学ぶのも有用です。社会全体としてはメンタルヘルスを重視した環境の整備が急がれます。

Qちょっとした症状でも受診してよいのでしょうか。
A
京口門クリニック 身体的な疾患の相談にも対応している

▲身体的な疾患の相談にも対応している

もちろんです。特に食欲不振や睡眠障害は体からのSOSのサインなので早めに受診してください。ただ、精神科や心療内科はハードルが高いと感じる方もいるでしょう。周囲の方が変化に気づいたら、職場なら産業医などに相談し、必要に応じて本人に受診を促していただければと思います。また、腹痛で消化器内科、更年期障害を疑って婦人科、頭痛で脳神経外科などを受診し、体には異常がないと言われて初めて、心の問題に気づかれる場合もあります。逆に、心療内科を受診して体の病気の発見につながることもあるので、異変を感じたら医療機関に行くことが大切でしょう。

Qこちらのクリニックの特徴を教えてください。
A
京口門クリニック じっくり患者の話を聞けるよう完全予約制にしている

▲じっくり患者の話を聞けるよう完全予約制にしている

患者さんの話を丁寧に聞き、その方を取り巻く環境を詳細に把握することを大切にしています。公認心理師による心理検査やカウンセリング、抗うつ剤や漢方薬の処方のほか、身体的な症状がある方には検査を受けられる医療機関も紹介します。そのほか、うつ病にならないための「7つのステップ」をお伝えしています。完全主義、自分のミスに厳しすぎること、すべてをコントロールしようとすること、余計な関わりを持つこと、自分の体調や健康を無視すること、見栄を張って助けを求めないことをやめ、立ち止まって自分や家族のために時間を取ろうというものです。

Qリワークプログラムとはどのようなものですか。
A
京口門クリニック ビジネス街に位置するため患者の多くは会社員だと言う

▲ビジネス街に位置するため患者の多くは会社員だと言う

休職していた人がうつ病の治療をしながらも、スムーズに仕事へ復帰できるようサポートするプログラムです。治療中自宅で過ごし、負荷のない環境で元気に見えたとしても、元の職場に戻ろうとする際にうつ病を再燃するケースが少なからずあります。リワークプログラムでは専門施設に通い、まずは週2、3日だけパソコン業務やミーティングに取り組んでみるといったように、負荷の小さなことから始めて段階的に負荷を上げ、働くことに自分を慣れさせていきます。体のリハビリテーションのようなものですね。リワークプログラムを受けてから職場に復帰すれば、うつ病の再発や再休職を防ぐことが期待できます。

ドクターからのメッセージ

田原 一優院長

車いすユーザーのとある大学教授が「自立とは何か」を説いているのを聞き、私は非常に感銘を受けました。その教授は、自立とは自分が困っているとき、いかに多くの助けを求めるルートや人脈を持っているかだと言うのです。一般的に、自立というと「誰の力も借りずに自分一人で生活できること」と考えがちです。私もそのように考えていましたが、お話を聞いてそうではないと気づきました。つらいとき、いかにSOSを上手に出せるか、周囲の人と協働して生きていけるか、それが自立なのです。皆さんもこの考えを念頭に置き、自分一人でなんでも解決しようとせずに周囲を頼ってください。そして、医療機関を上手に利用していただきたいですね。

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