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佐貫 仁宣 副院長の独自取材記事

佐貫内科医院

(松江市/東松江駅)

最終更新日:2025/04/30

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院 main

国道432号沿いに静かにたたずむ「佐貫内科医院」。1984年に開業した同院は、古き良き診療所の趣が漂いつつも、大規模病院レベルの精密な診療をめざし、充実した検査機器を備えている。親しみやすさと専門性を兼ね備えたクリニックだ。現在は、地域のかかりつけ医として長年地域住民に寄り添ってきた佐貫裕理事長と、2025年4月から新たに加わった副院長の佐貫仁宣(よしのり)先生による医師2人体制。内科から循環器内科まで幅広く対応し、先進の検査技術を駆使して周辺住民の健康を支えている。また、訪問診療の充実をめざし、高齢者や通院が難しい患者のために尽力。今回は、クリニックを継承するため地元に戻ってきたという仁宣副院長に、これまでの経験や力を入れていること、今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2025年4月3日)

充実した検査機器を備え、訪問医療にも注力

クリニックの特徴を教えてください。

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院1

内科・循環器内科・消化器内科・小児科を扱い、地域のかかりつけ医として幅広い診療に対応しています。風邪や腹痛、お子さんの急な体調不良、軽い外傷など、日常のさまざまな困り事に応えられるホームドクターのような存在をめざしています。私は循環器を専門にしていたので、24時間ホルター心電図や心臓エコーなどの検査機器を充実させることで、生活習慣病を背景にした循環器疾患についても、大規模病院に引けを取らない専門的な診療提供をめざしています。現在は訪問診療の拡充にも力を入れ、通院が難しい方のご自宅に伺う体制づくりに注力。松江市内でも訪問エリアを少しずつ広げながら、地域の医療機関では対応が難しいケースにも柔軟に、切れ目のない医療提供をめざしています。予約制ではないので、気になる症状があればすぐにお越しいただきたいですね。

仁宣副院長の専門は循環器なんですね。

循環器内科医として勤務していましたが、循環器だけを診ていたわけではありません。最も長く勤務した福岡・北九州の市立病院では、循環器の診療は全体の3割ほどで、残りの7割は消化器や糖尿病など、生活習慣病を含む一般内科が中心でした。医師の数も限られていたため、自然と幅広い分野に関わることになり、その経験が結果的に内科全般を深く診る力につながったと感じています。また、この病院は救急搬送が多く、生活困難者も多く来院されました。入院後の行き先が見つからないなど、医療だけでは解決できない課題にも直面し、「医療をどう届けるか」という視点が芽生えたのもこの時期です。訪問診療に力を入れたいと思うようになった原点でもあり、内科医としての土台を築けた場所でもあります。

医師をめざしたきっかけは何ですか?

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院2

開業医である父の姿を小さい頃からずっと見て育ちました。自宅と医院がつながっていたこともあり、仕事中の父の姿が日常の一部だったんです。物心ついたときには、医師になることが自分の中で自然と決まっていて、他の道は考えませんでしたね。もともと外科志望で、自分の手で患者さんを治療したいという気持ちが強く、救急医療にも興味がありました。ただ、実家が内科ということもあり、内科の知識や技術を生かしながら、自分の志向にも合う分野として循環器内科を選びました。医師2〜3年目の頃から心臓カテーテルの検査や治療に携わっていて、それからもう20年以上たちますね。

島根に戻って医院を継承しようと思ったのはどうしてですか?

父の年齢や家庭の事情を考え、2020年頃に地元・島根へ戻りました。九州で勤務していたため、当初は島根の医療に詳しくなく、地域ごとのお作法の違いにも戸惑いました。また、ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行していたこともあり、当初は思い描いた診療ではなく感染症対策が中心でしたね。言葉のギャップにも苦労しました。今では九州の方言がすっかり板についていて(笑)。また、こちらは高齢の方が多いですが、90代でも元気に通院される姿に活力ある地域だと実感しています。地元出身ということもあり、患者さんから私たちは「大先生」「若先生」と呼ばれています。昔の同級生が来てくれることもあり、少し照れますが、地元とのつながりを実感できてうれしいですね。

地域の隅々まで医療を届けるために

クリニックにはどういった患者さんが多いですか?

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院3

生活習慣病の継続診療の方が多く、高血圧の方には血圧手帳、糖尿病の方には血糖値の記録ノートをご持参いただき、状態を把握しながら丁寧に診ています。看護師も糖尿病指導が可能で、血液検査の結果もすぐに出せる体制を整え、その場で生活指導や栄養アドバイスも行います。風邪やインフルエンザなどの感染症にも対応し、隔離室も設置。循環器では心不全や睡眠時無呼吸症候群のフォローも行っています。検診をきっかけに受診される30〜50代の方も多く、幅広い世代が通院されています。循環器内科として「見逃してはいけない疾患」を初期段階で見つけることを重視し、必要があれば専門病院へ速やかに紹介。糖尿病は父の代からの経験を生かすのはもちろん、私自身も勤務医時代に研鑽し得意としている領域なので一緒に対応していきます。ほか、父との二診制で体制を強化したので、今後は訪問診療と外来と両輪で地域に貢献していきたいですね。

訪問診療について教えてください。

まだ立ち上げ段階ではありますが、複数の施設を訪ね、訪問診療をさせていただいています。今後は、在宅で療養されている方々にも積極的に訪問診療を提供していきたいと考えています。将来的には、クリニックでの外来と訪問診療を別部門として展開できるような体制をめざし、興味を持ってくださる看護師さんや医師の方と一緒に、現場での介助や診療を通じて形をつくっていきたいと思っています。また、当法人ではデイケア施設も併設しています。地域のニーズに応えられるよう、クリニックで診る方、デイケアに通える方、通院が難しい方は訪問でというように、さまざまな形で医療を届けられる体制づくりを進めています。

設備や機器が充実していますね。

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院4

当院は10年ほど前の移転を機にバリアフリー設計で建て替え、車いすの方もスムーズに診察やトイレに移動できるよう配慮しています。検査設備も充実し、内科・循環器内科に必要な基本的な検査にはほぼ対応可能。呼吸機能検査やエコー検査も行い、昨年導入した高性能エコー機器により、より精密な診断が可能になりました。「動脈硬化が心配」「頸動脈が気になる」といった場合も、その場でエコーや血管年齢のチェックができるのが強みです。大きな病院よりも早く検査を受けられると思います。

他職種連携で頼れる地域のホームドクターに

どんなスタッフさんがいらっしゃるのですか?

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院5

医師2人のほか、看護師2人、検査技師1人、事務1人の体制で頑張っています。とても仲が良く、和気あいあいとした雰囲気の中で診療を行っていますね。今は少し手薄な状態なのですが、スタッフ皆フットワークが軽く、お互いに助け合って働いており、診療を支えてくれています。特に看護師長は糖尿病を中心に指導しており、そのスキルを学べる環境も整えています。院内規定の改定も進めており、子育て世代や短時間勤務のスタッフにも柔軟に対応できるようにして、スタッフが元気に働ける職場をつくり、その結果、患者さんへ還元できたらと考えています。

お忙しい毎日だと思いますが、休日は何をされていますか?

趣味と呼べるものはあまりないのですが、漫画が大好きです。たくさんのジャンルを毎月、毎週購入しています。少し収集癖があるので、コミックスを買って集めているんです(笑)。釣りも好きで、特に船で釣りに行くのが楽しみです。頻繁に行くわけではありませんが、沖に出ることでリフレッシュできます。これから長いお付き合いになりますので、患者さんともこんなふうにご趣味の話ができるような関係性になれるとうれしいですね。

今後の展望をお願いします。

佐貫仁宣副院長 佐貫内科医院6

内科全般、特に生活習慣病を中心に、患者さんのさまざまな困り事に対応できるホームドクターをめざしています。今後、当院ではソーシャルワーカーさんに入っていただく予定で、各連携機関や医療機関との連携を深めて医療が届きにくいケースにも対応してきたいと考えています。訪問診療の体制も強化中で、病院と連携し、将来的には24時間対応が可能な機能強化型在宅診療所として、より安心できる医療体制を整えていく予定です。地域の皆さんが安心して暮らせるよう全力でサポートしていきますので、「これって内科で良いのかな?」といったことも気軽に相談していただけたらうれしいです。

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