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福間 安彦 院長の独自取材記事

福間内科医院

(松江市/松江駅)

最終更新日:2024/08/30

福間安彦院長 福間内科医院 main

江戸時代から地域医療を支える「福間内科医院」。6代目院長の福間安彦先生は「誠意を持ち、今患者さんにできる最善の治療を行う」という代々の理念を大切に診療を行う。2013年にリニューアルした同院は「明るく開放感のある空間に」という福間院長の想いどおり、バリアフリーの院内には吹き抜けの待合室に光が差し込み心地良い。検査や持病による定期的な通院が必要な患者へ配慮し、発熱患者は一般患者と入り口から動線を分けて対応するなど感染症対策にも努める。内視鏡検査では、下剤服用時に使用できる完全個室のリラックスルームや、検査後のシャワー室など、「気持ち良く受けてもらえる環境を整えたい」と充実の設備を整える福間院長に、医師をめざしたきっかけや内視鏡検査についてなどたっぷり聞いた。

(取材日2021年4月28日)

代々受け継ぐ理念を大切に患者に寄り添う

「福間内科医院」は長い歴史のある医院なのですね。

福間安彦院長 福間内科医院1

そうですね、僕で6代目です。ですから、何世代にもわたって当院に通ってくださる患者さんも多いですね。開院当初から代々受け継いできた理念「誠意を持ち、今患者さんにできる最善の治療を行う」を大切にし、患者さんに寄り添いながらその声に耳を傾け、きめ細かな対応と温かい心で上質な医療を提供できるよう心がけています。また、疾患の早期発見・早期治療をめざし、2013年のリニューアルの際には、先端の医療機器を導入し、現在に至るまでバージョンアップを続けています。

先端の医療機器を導入される理由をお聞かせください。

この地域において、できるかぎり質の良い医療を行いたいという想いからです。すべてが大学病院や総合病院のような設備とまではいきませんが、開業医で可能な範囲で導入するようにしています。この想いも代々続くもので、祖父は松江で早期にエックス線を導入していたようです。私も特に力を入れている内視鏡検査の機器類については先端のものを導入しています。やはり新しいほうが画質も良く、挿入部の径も細くなっていますので、検査精度の向上から見落としが少なくなる上に、患者さんの苦痛軽減や検査時間短縮にもつながるというメリットは大きいですね。

どのような患者さんが多く来院しますか?

福間安彦院長 福間内科医院2

年齢層は、高齢の方が半分、それ以下の方が半分くらいでしょうか、幅広い年齢の方が来院されています。主な訴えは、内科分野に限らず、「皮膚がただれた」「腰が痛い」などさまざま。腰が痛いのは、内科系の疾患が原因なのか、あるいは整形外科に行くべきなのかなど、いろんなことを相談に来られます。地域の人が、かかりつけ医としてだけでなく、気軽に来院できる医院でありたいと思っていますので、内科以外のご相談も窓口としてお受けし、当院で対応できない場合は適した医療機関を紹介します。当院は内視鏡検査を多く行っていますが、医院の看板に消化器とは掲げていませんので、検査を受ける方はクチコミで来院されるケースが多いですね。

やりがいを感じた「体の中から治療ができる内視鏡」

代々医師の家系に生まれ、自然に医師をめざすようになったのですか?

福間安彦院長 福間内科医院3

そうですね。今は医院と自宅が離れていますが、昔は自宅の前に医院がありましたので、小さい頃は医院によく出入りしていました。待合室にいる患者さんたちから「代が替わっても診てね。ここだと安心だから」と声をかけていただくことも多くて。私が小さい頃は父が診療していたのですが、患者さんの中には祖父の代から通われている人もいたようです。私も自然とここで患者さんたちを診ていきたいと考えるようになりました。

なぜ内視鏡に興味を持たれたのですか?

消化器系の内科である鳥取大学の第二内科に入り、そこで内視鏡検査に携わったことがきっかけでした。検査技術の上達も早かったこともあり、自分に合っているなと感じてさらに熱心に取り組むように。その成果もあってか、早い時期から患者さんに喜んでもらい、「また来年もあなたに頼むわ」と言ってもらうことが多かったこともやる気につながりましたね。また、胃や大腸の内視鏡は内科でありながら外科的な役割もあり、例えば一般内科で慢性疾患の場合は薬での治療がほとんどですが、内視鏡検査なら小さながんや病変を見つけると内視鏡で切除するなど治療までつながります。外科でおなかを切り開かなくても、体の中から治療ができるという部分にもやりがいを感じました。

こちらの医院の内視鏡検査について詳しくお聞かせください。

福間安彦院長 福間内科医院4

胃内視鏡検査の場合は鼻から行う場合と口から行う場合があります。以前は鼻から挿入する細いカメラは画質が悪かったので、できるだけ口からの検査をお勧めしていました。しかし今は鼻からの細いカメラであっても、従来より画質が良くなりましたので、鼻・口からの検査両方で細いカメラを使います。どちらの方法を選ぶかは患者さんのご希望によりますが、使うカメラは同じです。若い方は鼻からのほうが楽に受けやすいかなと思います。鼻からの検査は喉の観察もできますので、咽頭がんや喉頭がんなども見ることができます。口から入れるメリットは前処置の時間が短いことですね。鼻から行う場合は、鼻の中の麻酔をするので少し時間が必要になります。また、鼻の粘膜が弱い方は検査時に鼻血が出る可能性もあるので、そうした方には口からの検査をお勧めしていますね。

胃の内視鏡検査で患者さんの苦痛を軽減するために工夫していることはありますか?

言葉にするのは難しいのですが、例えば、うどんを飲みこむときは「ゲッ」という嘔吐反応はありませんね。検査用のカメラの挿入部分は、うどんの太さとあまり変わりませんから、気持ちで全然違ってくるということです。ですから、検査を受けるまでの段階でどれだけ気持ちを落ち着かせてあげられるかに配慮しています。検査が始まるまでの気持ちの面、スタッフの対応やあらかじめの説明などです。また、検査中も気が紛れるようにスタッフが背中をさするなどして、リラックスしていただけるように気を配っています。

無理に厳しくするよりも、優しく少しずつ改善に導く

大腸の内視鏡検査でどのような病気がわかるのですか?

福間安彦院長 福間内科医院5

一番に大腸がんですが、それに至る前のポリープや潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患などもわかります。消化管は、内視鏡によってがんを直接見ることができますから、検査を受ければ、がんがあっても小さい段階で見つけることも可能で、ケースにもよりますが内視鏡でそこだけ内側から切除して治療することができます。ポリープの切除についても、検査前の説明段階で、検査と同時に切除をする場合のメリットや、合併症などのリスク面のお話もしっかりとご説明をしています。その際にご希望も事前に聞いておくことで、切除の場合は検査時に一緒に行えて、もう一度来ていただく時間や、絶食や下剤などの手間をはじめとしたご負担を省くことができるようにしています。

大腸の内視鏡検査では下剤を飲むのが大変だという話をよく聞きます。

下剤にはいろいろな種類がありますので、患者さんのご希望も伺いますし、僕が実際に飲んでみて飲みやすいと思うものを使っています。大腸内視鏡検査の場合、来院前にご自宅で下剤を飲むパターンか、院内で飲んで待合室で他の患者さんと同じトイレを使うというパターンが一般的だと思いますが、当院では、個室が2つあり、トイレも専用になるので、下剤を飲みながら気兼ねなくお過ごしいただけます。下剤は結構量が多いので、何回も経験している方はまだいいのですが、初めての方は途中で不安になったり、緊張から気分が悪くなったりする方もいらっしゃいます。そのような方は来院してから飲んでもらえるとすぐにフォローできます。個室のソファーとトイレの両方にナースコールを設置していますので、何かあったらすぐに押していただけます。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

福間安彦院長 福間内科医院6

内科は「治す」というより、治らなくても一生付き合っていく病気も多いですから、できるだけストレスなく来院できるような医院でありたいと思っています。例えば、「生活習慣を変える気はないけれど、病気を放っておくのは気になるので治療は受けたい」という方が結構いらっしゃいます。人の考え方を変えるのは難しいこと。患者さんに厳しく指導することでその方が来院しなくなるよりも、優しく言葉をかけながら少しずつ改善に導きたいと考え、その方に合わせた、現実に即した治療を行っています。また、安心して通える環境を整えるために、発熱分離をはじめ、感染対策も継続して取り組んでいます。心配なことがあれば気軽にご相談いただけたらうれしいです。

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