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疑わしい場合はすぐ検査を受けて
睡眠時無呼吸症候群を発見しよう

たけまさクリニック

(西宮市/苦楽園口駅)

最終更新日:2024/01/15

たけまさクリニック 疑わしい場合はすぐ検査を受けて 睡眠時無呼吸症候群を発見しよう たけまさクリニック 疑わしい場合はすぐ検査を受けて 睡眠時無呼吸症候群を発見しよう
  • 保険診療

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、名前を広く知られている病気の一つといえる。交通事故を起こした運転者が、この病気にかかっていたというニュース報道を見たり、聞いたりすることもある。とはいえ、病気についての正確な知識を持っている人、医療機関でどのようにして診断されるのか知っているという人は決して多くない。具体的な治療法ともなると、身近に患者がいない限り、理解している人は少数派だろう。睡眠時無呼吸症候群は自覚症状があまりなく、事故や体調の悪化といった問題が起きて初めて明らかになるケースが多いという。病気を正しく理解して、早期に適切な対応が取れるよう、「たけまさクリニック」の家田泰浩院長に、病気の特徴や診断の方法、治療の進め方などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2020年1月9日/情報更新日2023年12月25日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q睡眠時無呼吸症候群はどのような病気でしょうか。
A

睡眠中に繰り返し短時間呼吸が止まる、あるいは呼吸が弱くなる病気です。体内に取り入れられる酸素の量が少ない低酸素状態になるので、体にさまざまな負担がかかります。脳から「酸素が少ないので頑張って」という指令が出て、心臓などが平常時より活発に。そして眠りが浅くなることで、日中に強い眠気に襲われる、注意力が散漫になるなど、パフォーマンスが低下することがあります。他にも頭が痛い、ぼーっとするという場合は要注意。仕事のミスが多いなど、思い当たるときは受診しましょう。また、脈拍や血圧が上昇し、血液の粘性が増して血栓ができやすくなるので、高血圧、不整脈、心不全、虚血性心疾患のリスクも高くなると考えられます。

Qどのような症状が目安になるのでしょうか?
A

睡眠中の10秒以上の呼吸停止が目安とされていますが、ご本人は就寝中なので気づくことはほとんどありません。ご家族、あるいは社員旅行で同室になった同僚など、周囲の人からの指摘で病気が発覚することがほとんどです。気づくきっかけとなるのが、いびきです。周囲の人が眠りを妨げられて、呼吸の停止に気づくというパターンが一般的です。ただしいびきをかくのが当たり前になっていたり、「疲れているんだろうな」と判断されたりすると、気づきにくいかもしれません。また、ご本人も自覚症状が少ないので、病気だとは考えず、受診が遅れる傾向があります。昼間の眠気や集中力の低下はよくあることで、病気のせいだとは考えにくいでしょう。

Qこの病気になる人に特徴的な傾向はありますか?
A

肥満の人に多い印象です。あおむけで寝ると、重力によって舌の根っこの部分にあたる舌根(ぜっこん)や喉周辺の組織が下方向に引っ張られて、気道をふさぐ形になることがあります。太っている人は、もともと脂肪などで気道が狭いので、舌根の落ち込みなどによって気道がふさがれ、呼吸に支障が出やすいのだと思います。とはいえやせ気味の人がかかることもあります。また、扁桃腺が肥大するアデノイドの方も気道が狭く、睡眠時無呼吸症候群になるリスクは高いでしょう。ただし、適切な治療をすれば、日中の眠気の改善などが期待できます。強い眠気や頭痛などの症状があり、朝すっきり起きたい、日中のパフォーマンスを上げたい方は医師に相談を。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診
たけまさクリニック 問診

質の良い睡眠が取れているか、睡眠の質の低下により日常生活に支障が起きていないかなどを確かめるために、まずはチェックリストを記入。続いて、「朝方にぼんやりしませんか?」「頭痛はありませんか?」「仕事などに集中できないですか?」「車の事故を起こしていませんか?」など、医師が睡眠時無呼吸症候群でよく見られる症状などついて、問診を行う。今後の診療の進め方についても説明されるので疑問点は尋ねておこう。

2検査
たけまさクリニック 検査

まずは簡易検査を受ける。自宅で検査器具を装着して眠ることで、睡眠中の無呼吸の有無や頻度、時間のほか、いびきの回数、脈拍、血液中の酸素量などをチェック。器具の装着は簡単で違和感はほぼないが、緊張などによりうまく検査できない場合もあるため、検査は2晩にわたる。簡易検査で診断が難しい場合や、より詳しい状態を調べる必要がある場合は、医療機関に1泊する精密検査へ。簡易検査の項目に加えて脳波もチェックされる。

3診断・治療開始
たけまさクリニック 診断・治療開始

検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されると治療がスタートする。この病気には、肥満、飲酒、喫煙、常用薬などが関係していることが多いので、大抵の場合、まずは生活習慣の改善に取り組むことになる。ただし、すぐにはこうした取り組みの結果は期待できないので、内科的治療のほか、鼻腔の手術などの外科的治療、マウスピースの作成などの歯科的な治療法の中から、患者の状態に適した方法を組み合わせて治療が行われる。

4内科的治療
たけまさクリニック 内科的治療

睡眠時無呼吸症候群の治療では、「CPAP療法」という内科的治療がよく適用されているそう。この治療法を採った場合、就寝時に鼻にマスクを装着し、装置から気道へ空気を送り続けることで、無呼吸が起こるのを防いでいく。マスクの使用に慣れるまで多少時間がかかる人もいるが、定期的にかかりつけ医を受診して、適切にマスクや器具が使用でき、改善が見られるかを確認しながら、治療を続けていくことが重要なのだという。

5治療の継続
たけまさクリニック 治療の継続

CPAP療法の継続のために大切なのは、まずマスクの使用に慣れること。就寝時にマスクを装着すること自体に違和感があり、気になって治療を断念してしまう場合もあるからだ。そのため治療を開始したら、慣れる練習から入るのも方法の一つ。例えば日中にテレビを見ている時にマスクの着け外しを行うといったトレーニングに取り組むこともある。

ドクターからのメッセージ

家田 泰浩院長

いびきをかいたり、日中に眠気を感じたりするのは、誰にでもあることです。「お酒を飲んだから」「お昼を食べたから」と、いびきや眠気の理由を見つけることも簡単です。しかし、ごく普通のいびきや日中の眠気の裏に、実は「睡眠時無呼吸症候群」が隠れていることがあります。風邪が「万病のもと」ともいわれるように、この病気は体に大きな負担をかけます。さまざまな不調や病気の引き金になる怖い病気でもあります。まずは自宅でできる簡単な検査でチェックできるので、いびきを指摘された、強い眠気を感じるという場合は、ぜひ検査を受けてみてください。ご家族の方も、疑わしい場合はぜひ受診を勧めてあげてください。

家田 泰浩院長 たけまさクリニック
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