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川野 悦司 院長の独自取材記事

川野内科クリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2025/03/17

川野悦司院長 川野内科クリニック main

健康診断専用のフロアを併設し「早期発見・早期治療」を柱に、高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病や心臓病を中心に診療をする「川野内科クリニック」。地域のかかりつけ医として地域住民への貢献をめざしてきたクリニックだ。阪神本線西宮駅とJR神戸線さくら夙川駅からアクセスの良い場所にあり、遠方から通院する患者も多い。患者の話をじっくりと聞き、さまざまな疾患の可能性を探りながら病気の早期発見に努める院長の川野悦司先生は「ここに足を運ぶ患者さんたちとは、親戚以上のつながりを感じています」と笑顔で話す。そんな川野院長に診療で心がけていることなどについて聞いた。

(取材日2025年2月10日)

遠方からも来院する、生活習慣病専門のクリニック

医師をめざされた動機を聞かせてください。

川野悦司院長 川野内科クリニック1

両親は医師ではなく、親戚の中にも医療従事者はおらず、医療とはあまり縁のない環境で育ちました。そのため、世襲が多い医師の世界を外から見た時に、閉鎖的に感じたのです。関係者にしか見えない明らかになっていない部分があるようにも感じ、医師側は患者さんサイドの思いや立場をきちんとくみ取れているのかな、と疑問を持ちました。それをきっかけに、医師になって安心できる医療を提供したいと思うようになったのです。内科を選んだのは、体調を崩した方の大半が最初に受診するのは内科だろうと思い、それだけ多くの人に貢献できる機会がある診療科なのではと考えたからです。

救命救急医療でも研鑽を積まれたと伺いました。

大阪大学医学部第一内科に入局後、大阪大学医学部附属病院で研修を行いその後、国立大阪病院医療センター(現・大阪医療センター)に勤務しました。早く医療に携わりたいとの思いから勉強に打ち込んだかいがあり、24歳で医師になれました。そのため、土日も休まず夜間もずっと仕事という毎日でしたが、体力的に平気でしたし、何より研修期間を十分に取れたことが貴重でした。命に関わる状態で搬送されてくる患者さんは、たとえ同じ疾患であってもケースはさまざまです。瞬時に対応を見極める目は、経験に裏打ちされて養われてくると救命救急を通して学ばせていただきましたし、心底やりがいを感じていました。対応した患者さんとそのご家族の中には、開業してからも通ってくださる方が大勢いらっしゃって、長くお付き合いをさせていただいています。

遠方からも患者さんがいらっしゃっているそうですね。

川野悦司院長 川野内科クリニック2

大阪府のみならず、少し離れた姫路市や鳥取県などからお越しになる方がいらっしゃいます。また、淡路島などへ転居されてからも通ってくださる方もいらっしゃって。私は西宮の街の持つ雰囲気や地域性が好きなのですが、アクセスの面でもここにクリニックを構えて良かったと思っています。また、昔から外資系企業が多い地域なので、英語やフランス語のネイティブの方たちもよく来院されます。もともと英語に興味があり、開業後も勉強に励み通訳レベルに達したので、通訳会社にも所属しているんです。忙しいので通訳の仕事はお引き受けできていませんが(笑)。フランス語も国連での公用語ですから第2外国語として学び、英語でカバーできないところを補う時に役立てています。ホームページには当院を英語で紹介するページも設けています。言語の壁から健康診断や診療でコミュニケーションが取れずにお困りだった方たちにも、安心していただきたいですね。

患者の声に耳を傾け、さまざまな疾患の可能性を探る

診療で心がけていることを教えてください。

川野悦司院長 川野内科クリニック3

患者さんが話しやすく相談しやすいよう、お話にじっくり耳を傾けています。患者さんにも心配なことは何でも相談してほしいと伝えています。それは患者さんに安心して治療を受けていただくためなのはもちろん、病気を見逃さないためにも大事なことだと考えているからです。というのも、患者さんが訴えられている部分とは別の場所に原因となる疾患があることもあるからです。だからこそ、常に患者さんの訴えをもとに、それ以外のさまざまな疾患の可能性も念頭に置いて診ていくことを信条にしています。

症状のある場所とは違う部分の疾患が、その原因になっていることもあるんですね。

はい。例えば、腹痛があり内視鏡検査を受けて異常が見られない場合には心筋梗塞の可能性が考えられます。そういったケースがありますから、どんな主訴であったとしても、さまざまな疾患の可能性を想定して対応することが大切だと考えています。検査においても同様で、膵臓がんなど初期は症状のほとんどないがんもありますので、可能な限りしっかり調べることを心がけています。

2階は健康診断専用のフロアなのですね。

川野悦司院長 川野内科クリニック4

15年前にここに新築移転した際、2階に健診施設を設けました。健診では血液検査や心電図などの基本的な検査の他に、追加で心臓や頸部、腹部の超音波検査や、便ヘモグロビン検査、骨粗しょう症検査、認知症検査なども実施し、疾患の早期発見に努めています。例えば頸部の超音波では血流を調べることができるので、脳梗塞や心筋梗塞、認知症の予防・早期発見につなげています。もし問題が見つかれば、治療を行うとともに生活習慣の改善のアドバイスも行っています。気になることがあれば気軽にご相談いただきたいですね。

早期発見・早期治療を軸に、脂質異常症の治療にも注力

健康診断で異常が見られた人の診療を積極的に行っていると伺いました。

川野悦司院長 川野内科クリニック5

健康診断は早期発見・早期治療につながるので、まずは健診を受けていただきたいですね。今は健康診断を受ける人が増えてきましたが、開業当時は今と比べて世間的な関心も薄かったため、会社の健診のない主婦層や個人事業主の健康管理が心配でした。この辺りは商店街や事業所も多かったので、とにかく健診の重要性を一人ひとりにお伝えし、地域の講演会でも、症状が出てからでは早期発見にならないことなどをお話ししてきました。とはいえ、今も健診の結果が芳しくないのに「面倒だし、まあいいか」と、そのまま放置される方が結構いらっしゃるんです。当院では健診の結果をできるだけ早くお伝えし、数値が良くない方とはすぐにお話をして早めに精密検査や治療を受けていただきます。この一連の流れをできるだけスムーズにすることで、健康に前向きな気持ちになるよう努めています。

脂質異常症の治療にも力を入れているそうですね。

脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値よりも高い状態を指します。悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の値が高い状態が続くと血管に沈着して動脈硬化が進行し、命に関わる心筋梗塞や脳梗塞につながります。でも、適切な服薬治療で改善が望めます。悪玉コレステロールの値が高いからといって、全員にお薬を処方するわけではなく、数値によっては食事療法と運動療法のみをお勧めします。とにかく、健康診断で悪玉コレステロールの値が高い結果が出たにもかかわらず放置すると心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるため、当院ではすぐに頸部の超音波検査をして治療に入ります。脂質異常症は薬を忘れずに服用し、食事や運動に気を配るなど、患者さんの普段の努力も大切です。それを私たちは後押ししています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

川野悦司院長 川野内科クリニック6

少しでも数値が悪くなったり、気になることがあったりする場合は、どんなことでも遠慮することなくご相談ください。他のクリニックで治療をしていたのを中断し、再度通院しにくくなってしまったという方も、セカンドオピニオンとしてお越しいただければ幸いです。当院は生活習慣病や心臓疾患の診療が中心で患者さんへの感染症のリスクが高いため、発熱患者さんは受けつけていません。当院に通院中の患者さんが発熱された場合、検査をしてもらえる病院を迅速にご紹介しています。また、当院は建築時に窓を閉めたまま換気できるシステムを導入しています。感染症を心配されている基礎疾患のある方や高齢の方も、安心してお越しください。生活習慣病は生涯を通じて治療を続けていく病気です。患者さんと一緒に年月を重ねながら、クリニック全体でサポートしていきます。

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