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青木 康夫 院長の独自取材記事

青木外科整形外科

(尼崎市/塚口駅)

最終更新日:2019/11/26

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JR宝塚線の塚口駅が最寄りの「青木外科整形外科」は、尼崎市の救急告示医療機関として夜間・休日も患者を受け入れるクリニック。MRIやCTなどの医療機器を導入し、さまざまな症例の手術を行うほか、地域の子どもから高齢者まで、急性期・慢性期を問わず幅広い患者を診ているのが特徴だ。同院は19床の入院施設を有し、2つのリハビリテーションルーム、理学療法士や看護師らスタッフ総勢40人超という規模で患者を迎える。患者が笑顔で帰宅することに最もやりがいを感じるという青木康夫院長に、クリニックの特色や現在注力している診療、今後の展望などについて話を聞いた。
(取材日2019年10月26日)

地域医療から救急まで整形外科領域の診療を幅広く提供

クリニックの歴史と、先生のご経歴を教えてください。

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消化器外科を専門としていた父が当地で開業し、私は大学病院や関連病院で整形外科医師として勤務しながら、週1回ほど外来を手伝っていました。そして2001年に当院に入職し、父が他界した後の2008年、院長に就任しました。整形外科を選んだ理由は、学生時代の恩師が整形外科の教授であったこと、そして実習でその先生の手術に入らせてもらい、患者さんの状況を変えるお手伝いができることに感動したからです。整形外科と同様に、究極の局面を手術によって変えていく胸部外科にも魅力を感じたのですが、最終的には手先が器用であったことやスポーツが好きだったこともあって整形外科を選びました。

クリニックの特色は何ですか。

まず入院施設として個室・2人部屋・4人部屋、合計19床のベッドを有し、上肢下肢ともに手術を行っているのが特徴です。夜間・休日にかかわらず、急に具合が悪くなったりケガをしたりしたときは、門を叩いていただければ私か当直医師がいて処置ができるという環境を整えています。現在は尼崎市の二次救急の輪番制にも参加しており、救急医療にも携わりながら急性期の外傷の方も診ているほか、地域のご高齢の方やスポーツ障害の若者、子どものケガなど急性・慢性を問わず幅広く整形外科の領域を診ています。最近は膝の変形から人工関節になってしまう高齢患者さんも多いのですが、変形の原因となるO脚を矯正する目的の骨切り術の症例も増えています。2018年7月には別館を増設して1.5テスラのMRIを導入し、主に運動器リハビリを行う第2リハビリルームも設置しました。

診療のモットーを教えてください。また独自のお取り組みなどはありますか。

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限られた力ではありますが、患者さんが一番困っていらっしゃる時に一番いいタイミングで適切な医療を提供する、ということをモットーにしています。患者さんのためであることはもちろんなのですが、特に手術によって急性期の最も大切なところで急激に局面の打開をめざせることは、医療者の一番のやりがいでもあります。このように当院は手術も行っていますから、リハビリテーションを担当する理学療法士が外傷の手術後の最もダイナミックなリハビリに慣れているというのも特徴です。最近は忙しく頻度が減っていますが、理学療法士に手術を見学させ、術後のリハビリに役立ててもらうという独自の取り組みも行ってきました。理学療法士は体表からしか患者さんを触ることがありません。手術を見学させていただくことで運動器、臓器に対する理解やイメージが変わり、より良いリハビリを提供できるようになると考えています。

末梢神経ブロックによる鎮痛法で、術後の患者に笑顔を

注力している診療はありますか。

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先ほど申し上げた骨切り術などをはじめとした手術です。手術時には大学病院から応援に来てもらうこともあり、人工関節手術や肩の手術なども行っています。当院で対応できないものは近隣の大学病院や基幹病院をご紹介し、術後のケアやリハビリは当院でということももちろん可能です。最近は全身麻酔下における術中・術後の疼痛管理テクニックである末梢神経ブロックを積極的に取り入れて、術後も痛みが少ない状態で過ごしていただけるよう配慮しています。また、このテクニックを急性期の外傷患者さんに応用し、外来レベルで痛みに対応しています。手術直後の急激な痛みに苦しむ患者さんの顔が今でも心に深く刻まれているものですから、笑顔で帰宅される姿を見ると私のほうがうれしくて仕方がないですね。

患者さんに接する際に心がけていることはありますか。

痛みは精神における最大のストレスともいえますから、それで心まで患ってしまわれる方もいらっしゃいます。そういった患者さんの気持ちにできる限り寄り添い、情報を提供するということを心がけています。ありがたいことに当院にはたくさんの患者さんがご来院くださいますので、待ち時間でストレスをかけてしまうのですが、「体壊さないでね」「ご飯食べてる?」など、逆に患者さんが私を気遣ってくれますね。いい患者さんがとても多いんですよ。

まさに地域密着ですね。

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整形外科は一般的に高齢の方が多いですが、骨折や脱臼などお子さんもたくさん来られます。私は医師会の仕事で学校保健にも携わっており、学校健診の中で数年前より義務づけられた運動器健診の立ち上げにも関わらせていただいた関係もあって学校の養護教諭の先生方にも顔なじみが多いんです。そのほか学校医もしていますから、子どもたちとのつながりは多いですね。

お子さんで気になることはありますか。

ゲームばかりでまったく運動しない子が増えている一方で、プロ選手並みにスポーツの練習に励んで早くからスポーツ障害が起こってしまう子も多く、2極化が進んでいるなと感じています。ロコモティブシンドロームは高齢者の運動器の障害と認識されていますが、実は運動をまったくせず体の柔軟性やバランス能力の低下している子どもたちの「子どもロコモ」に着目して、親御さんへの周知に努めています。

「痛みは体のSOS」急性期のうちに受診を

先生はゴルフが趣味と伺いました。

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ゴルフ歴はかれこれ35年ほどになります。先日、クラブチャンピオンシップで負けて落ち込んで、「次こそは」と練習を頑張ったらやり過ぎたようで、ぎっくり腰になってしまいました。整形外科医師として大失態ですね(笑)。その後、当院リハビリルームにある機械を使ってケアしていたのですが、ゴルフ練習を再開した際、教えていただいているプロの方に「今までで一番いい加減なラウンドをしてください」と言われたんです。それを実行したら思いがけない好スコアを記録し、「いつもどれだけ無駄な力が入ってるんだ」と驚きましたね。力を抜いて自分を一歩後ろから見つめることで全体像が見えてくる。まさにケガの功名で、これはゴルフだけではなく診療にも通じるなと思いました。

今後の展望を教えてください。

日本の医療費が抑制される傾向にある中で、要介護認定を受ければ公的医療保険から介護保険に移行していくのが現在の制度です。現在当院ではご依頼いただいた介護保険関係のことは行っていますが、主体的な介護サービスを提供するところまでは至っていません。本来はそこに取り組んでいかねばならないのですが、急性期治療で手いっぱいなのが現状です。患者さんからは公的医療保険から介護保険に移行するとき、「通い慣れたここでサービスを受けたい」と希望してくださる方もおりますし、私としても最後までその患者さんを診ることができたらいいなという気持ちもあります。現在はスタッフなど人員の問題もあり、今後の課題ですね。

読者にメッセージをお願いいたします。

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特にお子さんのケガは、整形外科にかかって初期の診断をしっかり受けていただきたいですね。何か起こっても「様子を見てから病院に行こう」と考え、時間がたって急性期を逃してから来られるケースが多いんです。一番重要な急性期の治療期を過ぎてしまい、私たち整形外科医師は悔しい思いをすることが多々ありますね。「痛みが長引いたから来ました」という患者さんもいらっしゃいますが、痛みは体のSOSですから、「痛い」と思ったら受診が必要です。「捻挫だと思ったので様子を見ていました」と言っても、検査をしないと捻挫か否かはわかりません。もちろんこれはお子さんだけではなく、高齢者の方も同じ。病院に行くべきかどうか悩んだときは迷わず受診を、そして必ず整形外科を専門とする医師にかかってください。

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